【2009フランクフルトショー】 ジャガー、新型「XJ」がモーターショーデビュー アストンマーチンのスポーツサルーンやレース用エヴォーラなど |
ジャガーは7月に発表された新型「XJ」をフランクフルトで公開した。モーターショーへの登場はこれが初めて。また、アストン・マーチンは5ドアサルーン「ラピード」を、ロータスは耐久レース用の「エヴォーラ124」を公開した。
1968年のシリーズ1以来頑なに守られてきたXJのスタイリングだが、イアン・カラム氏の手になる4代目はXF、XKと共通するテイストでまとめ上げられ、横からは一見5ドアサルーンに見える大胆な変更となった。
その一方で、異型カバーの奥には丸目の4灯ヘッドライトが残り、ウエストラインがリアに向かって絞り込まれていくボディーと、小さなグリーンハウスという要素は引き継がれ、XJらしさは失われていないように思える。実際、プレスカンファレンスでXJに被さったヴェールが取り除かれると、歓声と拍手がわき起こった。
操作系にはやはりXF、XK同様に、エンジン起動とともにせり上がるダイヤル型コマンダー「ジャガー・ドライブ・セレクター」が採用されている。インパネからアナログ計器がなくなり、1枚のディスプレイになったこと、センターコンソールのインフォテインメント用ディスプレイが、1枚で運転席と助手席に違う映像を表示できるデュアルビュー・ディスプレイになったことなど、変更点は数多い。
アストンマーチンがワールドプレミアとしたのは、5ドアスポーツサルーンの「ラピード」。ほかのアストンマーチン車と共通するイメージを持つ5ドアボディーは、4枚のドアと4つのシートを備え、リアシートを倒すとラゲッジスペースを広げることもできる。
エンジンは6リッターV12で、6速ATを介して後輪を駆動する。2010年からデリバリーが開始されるが、ポルシェ・パナメーラの好敵手になることが予想される。
アストンマーチン伝統のグリルにティアドロップ形状のヘッドライト、長いフロントオーバーハングなど、アストンマーチン車共通のスタイリング要素を持つ | ||
リアシートはセンタートンネルで区切られ、定員は4名となっている | ||
リアシートを倒すとラゲッジスペースを広げることができる。また、仕切りを立てて、ラゲッジスペースとパッセンジャースペースを隔絶することもできる |
ロータスは「エヴォーラ」の耐久レース仕様「タイプ124」を発表した。エヴォーラはトヨタ製3.5リッターV6エンジンをミッドシップに横置きし、2+2シート仕様もあるスポーツカーだ。
タイプ124のエンジンは、市販タイプ同様トヨタがベースだが、チューンにより400PS以上を絞り出す。カーボンのエアロパーツやロールケージで武装し、2010年のニュルブルクリンク24時間を皮切りに世界を転戦する。
エヴォーラ タイプ124 | ||
カーボンの巨大なウィングが付く | これはベースになった市販タイプのエヴォーラ | |
太いロールケージにバケットシート、シンプルなインパネなど、完全にレース仕様になった室内 |
(編集部:田中真一郎)
2009年 9月 18日