【2011フランクフルトショー】
マツダ、スカイアクティブ技術を全面採用したSUV「CX-5」

ノイズの入力を低減した高剛性ボディー「スカイアクティブシャシー」

CX-5

2011年9月15日~25日(現地時間)
独フランクフルト
Messe Frankfurt



 マツダが世界初公開した「CX-5」は、同社の次世代技術の核となるスカイアクティブ技術を全面採用したコンパクトタイプのSUV。

 国内では直列4気筒1.3リッターの直噴ガソリンエンジン「スカイアクティブ-G 1.3」を搭載した新型デミオを発売するとともに、スカイアクティブ技術搭載車の第2弾「アクセラ」のプロトタイプも先日公開した。デミオはエンジンに、アクセラはエンジンに加えトランスミッションに、そしてこのCX-5ではシャシーにもスカイアクティブ技術を用いた。つまり、スカイアクティブ技術を全面採用した初のモデルがCX-5になる。

 搭載するスカイアクティブエンジンは、ガソリンとディーゼルの両方に採用した。ガソリンの2.0リッター直噴エンジンは、2WD用で最高出力165PS、最大トルク210Nm。4WD用は最高出力160PS、最大トルク208Nmとなる。

 直噴のツーステージターボを採用したディーゼルエンジンは、2.2リッターで最高出力175PS、最大トルク380Nm。どちらも圧縮比は14:1。燃費はガソリンが6.0L/100kmでディーゼルは4.5L/100km。CO2排出量はガソリンが139g/km、ディーゼルが119g/kmというスペックとなっている。

 トランスミッションも新開発で、6速ATはワイドレンジのロックアップ機能を備え、ダイレクトで素早いシフトチェンジが可能と言う。一方、6速MTは軽量コンパクトな設計が特徴となる。

 CX-5で初のお披露目となるスカイアクティブシャシーは、完全な新規プラットフォームを採用し、軽量かつ高剛性の仕上がりとなっている。剛性の高いシャシーはNVH(騒音、振動、ハーシュネス)対策にも効果的で、乗員が気になる低周波や高周波のエンジンノイズ、ロードノイズなどを低減したと言う。

 エクステリアデザインは、マツダが新たに提案しているデザインテーマ「魂動」を取り入れた。グリルは躍動感のある大径タイプを採用し、ヘッドライト、フェンダーからリアに続く2本のサイドラインはスタイリッシュさを表現した。コンパクトSUVながら大柄に見えるダイナミックさとスポーティさを併せ持つのが特徴だ。ボディーサイズは4540×1840×1670mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2700mmとなっている。

 CX-5は、欧州では2012年の前半からリリースを開始する。

CX-5
エンジンはディーゼルのスカイアクティブDとガソリンのスカイアクティブGを採用するホイールは17インチか19インチの2種類を用意
インパネやドアパネルにはソフトタッチの素材を採用している
4:2:4の分割可倒式リアシート。ラゲッジスペースは500Lの容量を誇る
「ORIGAMI」と名づけられたマツダ2(日本名:デミオ)。ツインスポークのホイールステッチが入ったシートなど、スポーティな内外装に仕上げた特別モデルとなる
「MAZDA3 MPS」は、アクセラ マツダスピードバージョンの欧州モデル

(真鍋裕行)
2011年 9月 20日