フェラーリ、マセラティ、アルファロメオのイタリアンブランドは、フランクフルト・モーターショーでオープンモデルやSUVなど、エレガントなモデルのワールドプレミアを行った。

■フェラーリ
　フェラーリは、前回のフランクフルト・モーターショーでミッドシップスポーツカー「458 イタリア」を公開したが、今回はその458 イタリアのオープンモデル「458 スパイダー」をワールドプレミアした。

　458スパイダーは、リトラクタブルハードトップタイプのオープンモデル。ルーフはアルミニウム製で、14秒でエンジン前方の収納スペースから開閉される。

　エンジンは、458イタリアと同様にV型8気筒 4.5リッター直噴で、570PS/540Nmを発生。トランスミッションは7速のF1デュアルクラッチとなる。最高時速は320km/hで0-100km/h加速は3.4秒以下としている。

　また、カンファレンスでは、9月から「テイラーメイド・プログラム」を開始するとアナウンスされた。このサービスでは、オーダースーツのようにカラーや素材を選ぶことができ、オリジナルの1台を作り上げることができると言う。

458 スパイダー
開閉は14秒で完了する

20インチのアルミホイールを装備	リアミッドに搭載されるV型8気筒 4.5リッター直噴エンジン

シートは革製でステッチが付くタイプで、458スパイダーのオリジナルとなる。ステアリングは458 イタリアと同様

クーペボディーの458 イタリア

フェラーリ初の4輪駆動モデル「FF（フェラーリ・フォー）」

■マセラティ
　マセラティが公開したのはSUV「KUBANG（クーバン）」。2003年のデトロイトショーに同名のコンセプトカーを出展しているが、今回は市場導入を意識したコンセプトモデルとなる。

　これまでのSUVにはなかったスポーティさと高級感を併せ持ち、そこにマセラティのDNAを入れることで新たなSUVセグメントを確立する。

　詳細なスペックは公開されていないが、ボディーデザイン、エンジン、サスペンション、ブレーキ、ハンドリングなどすべてがマセラティで管理される。また、8速ATやサスペンション、ブレーキのセッティングなどもモデナにあるマセラティの技術開発部門が請け負う。

　エクステリアデザイン、インテリアの高級感、スポーティなハンドリングなど、随所からマセラティ・ブランドの品質が味わえると言う。

SUVモデルのクーバン

また、イタリアのファッションブランド「フェンディ」とコラボレーションした「グランカブリオ フェンディ」もワールドプレミア。

ボディーカラーはダークグレーとゴールド、レインボーの3レイヤーで「Grigio Fiamma Fendi（グリージョ フィアンマ フェンディ）」と名付けられている。

　インテリアのウッドトリムは、フェンディのアイコンであるイエローの加飾をダッシュボード、ドアパネル、シフトノブにあしらっている。また、フェンディのロゴが使われたシートも特徴的。

グランカブリオ フェンディ

■アルファロメオ
　アルファロメオはジュネーブショーで初公開した「4Cコンセプト」を展示。

　初公開時はつや消しレッドのカラーリングだったが、フランクフルトショーバージョンとしてフルードメタルと呼ばれる特別色になった。ミラーにイタリア生誕150周年を記念するロゴが入るのはジュネーブショーモデルと同じ。カラーリングが変わったことで、より抑揚のあるスタイリッシュなボディーデザインが顕になった。

　4Cコンセプトは、同社の8Cコンペティツィオーネや8CスパイダーなどのDNAを取り入れたコンパクトスポーツカー。2シーターでリアミッドに直列4気筒1.75リッター直噴ターボエンジンが搭載される。

　ボディーは8Cと同様にカーボンやアルミによって計量化が図られており、重量は850kg以下と発表されている。

4Cコンセプト