【2011フランクフルトショー】
【イギリス】ロータス、アストンマーチン、ベントレーいずれもニューモデル続々

ロータス史上もっともパワフルな「エヴォーラGTE」などスペシャルモデルを披露

新型エキシージSをベースとしたラリーカー「エキシージR-GT」も公開

2011年9月15日~25日(現地時間)
独フランクフルト
Messe Frankfurt



ロータス
 ロータス史上もっともパワフルなマシンが、フランクフルト・モーターショーで公開された「エヴォーラ GTE」になる。国際GTEカテゴリーに参加するエヴォーラから得たテクノロジーを投入したモデルで、当初はアジア向けの限定車として製作が始まったと言う。

 エヴォーラと同様にV型6気筒 3.5リッターエンジンを搭載するが、専用にチューニングされており最高出力444PS、最大トルク420Nmを発生。トランスミッションは6速のシーケンシャルAMT(自動マニュアルトランスミッション)。

 エクステリアではバンパー、リアウイング、ドアなどをカーボン製とし、内装でもレカロ製のカーボンシートなどで軽量化を図った。車重はベースとなるエヴォーラより105kgも軽い1276kgとしている。

専用にチューニングされたV型6気筒 3.5リッターエンジンを搭載するエヴォーラGTE

 また、エキシージSの新型も公開。これまでは4気筒 1.8リッタースーパーチャージャーエンジンを搭載していたが、エヴォーラSと同じV型6気筒 3.5リッタースーパーチャージャーエンジンに変更。最高出力は350PSをマークする。また、エクステリア、インテリアにも手を加えていて、空力やドライバビリティを高めた。車重は1080kgと若干シェイプアップされている。

 同時に新型エキシージSをベースとしたラリーカー「エキシージR-GT」も公開した。パワートレーンにはV型6気筒 3.5リッターエンジンを搭載するが、競技によってトランスミッションは規則に応じたものが使われるそうだ。

 新たなカテゴリーとなるFIA GTのラリー選手権に参戦する予定で、ロータスとしてはラリーカテゴリーに久々に復帰することとなる。エントリーするのはモンテカルロ、ツールドコルス、サンレモ。

エキシージR-GT

アストンマーチン
 アストンマーチンとイタリアのカロッツェリア「ザガート」がコラボレーションしたモデル「V12 ザガート」が公開された。

 すでに6月に行われたニュルブルクリンク24時間レースで実戦デビューを飾っているほか、イタリアで開催された「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ2011」でもプロトタイプ&コンセプトカー部門でデザイン賞を受賞するなど、華々しい記録を打ち立てている。

 シャシーは、同社のトップエンドモデル「V12 ヴァンテージ」をベースにしており、ザガートデザインのエクステリアを組み合わせている。

 エンジンはV12 ヴァンテージと同様のV型12気筒6リッター。最高出力380kW(517PS)、最大トルク570Nmとなっている。トランスミッションは2ペダルの6速ギアボックス。

 写真からも分かるように室内にはロールケージが張り巡らされるほか、フロントバンパーやリアバンパーにカーボン製ディフューザーを装着するなど、レースカーとしての出で立ちを感じさせる仕様となっている。

V12 ザガート
2009年のジュネーブショーで発表されたアストンマーチンの最上級モデル「one-77」

ベントレー
 ベントレーは、昨年のパリサロンで発表した2代目「コンチネンタル GT」をベースとしたコンバーチブルタイプの「コンチネンタル GTC」を公開した。

 デザインは、2代目コンチネンタル GTがキープコンセプトだったように初代と大きく変わらないが、細かいディテールを追っていくとテールレンズの形状やLEDに囲まれたヘッドランプなどの違いが分かる。

 搭載されるパワートレーンは、コンチネンタルGTと同様のW12気筒6.0リッターツインターボエンジン。最高出力は575PS、最大トルクは71.4kgm。最高速314km/h、0-100km/h加速4.8秒と、スポーツモデル顔負けのスペックを持つ。組み合わせるトランスミッションは6速ATで、駆動方式は先代モデルよりもリア寄りの設定となった4WD。

コンチネンタルGTC

(真鍋裕行)
2011年 9月 21日