2015フランクフルトショー

伊フィアット、510馬力の高性能4ドアセダン「ジュリア」をドイツでも公開

イタリアでの販売価格は7万9000ユーロから

2015年9月19日~27日(一般公開)

独フランクフルト Messe Frankfurt

フランクフルトショーの会場では5台の「ジュリア」を展示
アルファ ロメオとマセラティブランドを統括するハラルド J.ウェスター氏がジュリアについてのプレゼンテーションを実施

 伊フィアット クライスラー オートモービルズ(FCA)は、6月に世界初公開した新型4ドアセダン「ジュリア」をフランクフルトショーの会場でお披露目した。コンペツィオーネレッド、トロフェオホワイト、ヴァルカーノブラック、ベスビオグレー、モンテカルロブルーカラーという5台のジュリアが並ぶ会場では、アルファ ロメオとマセラティブランドを統括するハラルド J.ウェスター氏がプレゼンテーションを実施。

 ジュリアは、重量のかさむ要素を可能な限り中央に配置することで実現した50:50の重量配分をはじめ、短いオーバーハング、長いボンネットとフロントウィング、駆動輪上に収められた後方寄りのパッセンジャー・コンパートメントなどを特徴とし、2WD(FR)および4WDモデルをラインアップ。

「クアドリフォリオ」バージョンに搭載するフェラーリ出身のエンジニアがチューニングしたというエンジンは、オールアルミ製のV型6気筒2.9リッターガソリンターボ。510HP/600Nmを発揮する高性能エンジンで、0-100km/h加速は3.9秒、最高速は307km/h。気筒休止システムを備え、燃費は8.5L/100kmとアナウンスされている。また、3kg/HP未満というパワーウェイトレシオ(乾燥重量は1524kg)を実現するべくプロペラシャフト、ボンネット、ルーフにカーボンを、ドアやウィングなどにはアルミが採用されている。

「クアドリフォリオ」バージョンはオールアルミ製のV型6気筒2.9リッターガソリンターボエンジンを搭載。最高出力は510HP、最大トルクは600Nm。0-100km/h加速は3.9秒、最高速は307km/hとアナウンス
インテリア

 そのほか11.8:1というステアリングギヤレシオ、リアディファレンシャルがそれぞれの車輪へのトルク配分を個別に制御する「トルクベクタリング」や、ドライバーがブレーキペダルを踏んだ際に瞬時に応答する電気機械式システム「インテグレーテッド ブレーキ システム」、「Dynamic」「Natural」「Advanced Efficient」「Racing」から走行モードを選択できる「Alfa D.N.A.」、速度によってフロントリップが上下し、ダウンフォースの最適化を図る「アクティブ エアロ スプリッター」といった技術で走行性能が高められている。

 なお、会場では「クアドリフォリオ」のイタリアでの販売価格が7万9000ユーロであることが発表され、同日受注を開始。また、カーボンセラミックブレーキやスパルコ製の軽量カーボンシートなどを搭載したスポーティバージョンは9万5000ユーロとしている。

会場で公開されたプレゼンテーション資料

編集部:小林 隆