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【東京モーターショー2009
トヨタ、東京モーターショーでFT-86が走る

「できるだけ早く皆様にお届けできるよう準備を進めている」と豊田社長

トヨタブースに展示されたFT-86コンセプトとSAI

千葉県 幕張メッセ
会期:2009年10月21日〜11月4日
(一般公開日:10月24日〜)



 トヨタ自動車は、第41回東京モーターショーで、小型FRスポーツの「FT-86 Concept(FT-86コンセプト)」、プラグインハイブリッドコンセプトモデルの「PRIUS PLUG-IN HYBRID Concept(プリウス プラグイン ハイブリッド コンセプト)」、都市型EVコンセプト「FT-EV II(エフティー イーブイ ツー)」を参考出品したほか、2009年シーズンのF1マシン「TF(ティーエフ)109」と、10月19日に発売された「マークX」、20日に発表された「SAI(サイ)」を展示した。

 ステージ上のモニターには、3DのCGで作られたコンパニオンや観客が集まったステージが映し出され、そこに豊田章男社長のキャラクターが登場。つづいて本物のステージに「Winglet(ウィングレット)」に乗った豊田社長が登場した。

トヨタブースのメインステージに設けられたモニターには、3DCGで作られたステージと豊田社長が登場 実際のステージでは、ウィングレットに乗って豊田社長が登場した

 「皆さまこんにちは、本物の豊田章男です」と挨拶をした豊田社長。モニターに映し出されたものが、GAZOO.comの中にある仮想空間「トヨタメタポリス」の映像で、プレスカンファレンスの模様が、このトヨタメタポリスを通じてリアルタイムに発信される旨を説明した。

 豊田社長は、「いつの時代も、車が子供から大人まで、あらゆる人々に、夢やあこがれを与える乗り物であってほしいと思っている」と述べ、そのためには、どのような車であれ忘れてはならないものがあるとした。車が必要とされ、あこがれを与えてきたのは、車が「自由に気持ちよく走れるから」であり、その気持ちよさのためには、人の感性に訴える「味」が大切だと述べた。車の味を食べ物に例え、まずは車を目の前にして「かっこいいなぁ、乗ってみたいなぁ」と思う“先味”、実際に乗って「楽しいなぁ」と感じる“中味”、車から降りるときに「もっと乗りたい」という“後味”があると言い、これは、一部の高性能車だけにあるものではなく、料理にもいろんな味があるように、エコカーやミニバンにもそれぞれの味があると述べた。

 豊田氏は、先日発表されたSAIや、会場で日本初公開となったレクサス「LF-Ch」についてふれ、エコランのように、燃費計とにらめっこしながら、微妙なアクセルワークやブレーキに専念するのも、ドライバーにとってはエキサイティングなことと言い、これがHV(ハイブリッドカー)の味だとした。また、HVとEV(電気自動車)はまったく別物ではなく、「半分は電気自動車」だと言い、現時点でコストや実用性をも持ったエコカーは、HVしかなく、これからもトヨタはHVを充実させていくとした。

 ただし、「トヨタはHV一辺倒ではない」とし「お客様や社会から100年後もこの世界にいてほしい、必要だと言っていただけるよう、準備を着実に進めていく」と述べ、プリウス プラグイン ハイブリッド、電気自動車のFT-EVII、燃料電池車FCHV-advを紹介した。

 プラグインHVに関しては、通常はEVとして移動でき、長距離などでバッテリーが少なくなればHVとして使えるため、インフラを気にすることがなく近未来での本格的な普及に非常に適したエコカーだとした。

 「将来的には、ガソリンや電気など様々な動力源を持った車が共存する社会が到来し、短距離は電気自動車、長距離は燃料電池車という棲み分けになっていくと思う」と述べた。

 続いてスポーツモデルの話題に移り、「最近は『若者の車離れ』とよく言われますが、私は、車から離れていたのは、お客様ではなく、私どもメーカーだったのではと感じています」と語った。そして、車の本来の楽しさを提供することは、自動車メーカーの使命だとし、それこそが車文化を育てる原動力になると思うとした。

かつてトヨタにも多くのスポーツカーがあったが、現在のラインアップにないのは、個人的にも残念と豊田社長 ステージの横にはベールに包まれたFT-86

 FT-86コンセプトは、その車本来の楽しさを持った、ドライバーがアクセルやステアリングを意のままに操れ、もっと走りたくなるものに仕上げ、「できるだけ早く皆様にお届けできるよう準備を進めている」と述べた。

 豊田社長が合図をすると、ステージ横のFT-86コンセプトのベールが取られ、エンジンが始動。ゆっくりとではあるが、FT-86は報道陣の前で自走し、ステージ前まで移動。さらにその後ろからは、SAIも自走し続いた。

 FT-86コンセプトとSAIの前に立った豊田社長は最後に、「東京モーターショーに来場したみなさまに『やっぱり車ってよいね』『また来たいね』と思っていただけるよう、自動車業界に身を置く私たちが、時には会社という枠を越えて協力しあい、お客様にもっと車を好きになっていただけるよう、一層努力して参りたい」と締めくくった。

アンベールされたFT-86コンセプトは、そのまま自走し、ステージの中央に移動 FT-86コンセプトの後ろにはSAIも続いた
FT-86コンセプト
シャープに切れ上がったヘッドライト ボンネットの形状も複雑なものになっている Aピラーは真ん中で分割された形状で視界を確保している
フロントブレーキは対向4ポッドキャリパー リアブレーキは対向2ポッドキャリパーとフローティングキャリパーが付く。フローティングタイプはサイドブレーキ用だろう リアアンダーにはカーボンでできたディフューザーが付く。足まわりやマフラーレイアウトなどもしっかりと作られているようだ
FT-86コンセプトのインテリア。明るめのグレイにアクセントでレッドが加えられる。ダッシュボードには随所にファスナーが付いており、センター部分は内側がオーディオユニットになっているようだ

 なお、GAZOO会員限定で、モーターショー会場でFT-86コンセプトに乗り込み体験ができるキャンペーンを実施している。抽選で1日限定1名のみ。詳細や申し込み受付はGAZOO RacingのWebサイトで行われている。また、会場内東ホールにある「PlayStation/グランツーリスモ」ブースでは、「グランツーリスモ5」上で、いち早くFT-86コンセプトの運転シミュレーションを楽しむことができる。

GAZOO会員限定のFT-86体感キャンペーンは、まだ10月27日まで申し込み受付中 グランツーリスモ5でFT-86コンセプトを走らせることができる
電気自動車のコンセプトカー「FT-EV II」も展示。インテリアは未来的なデザインだ
プリウス プラグイン ハイブリッドは、左フロントフェンダーに給電用プラグを持つ
プリウス プラグイン ハイブリッドでは、充電状況を携帯電話で確認できるほか、非常時やキャンプの際などに、車両から100V電源を供給することもできる プリウスのハイブリッドシステムや、歴代ハイブリッドシステムのカットモデルも展示
燃料電池ハイブリッド車のFCHV-adv
10月20日に発表されたSAIも展示。ただし触れることはできない
SAIのインパネ メーター。フードの部分に燃料系や、バッテリーの作動状況を表す表示がある ステアリングコラムの右側に、プッシュスタートスイッチなどが集約する
センターパネルの中段のふたを開けるとオーディオが現れる。下段にあるコントロール部が、カーナビをマウス感覚で操作できるリモートタッチ センターコンソールにはドリンクホルダーとシートヒータースイッチがある 落ち着いた雰囲気でゆったりとしたシート
運転席は電動8ウェイ、助手席は電動4ウェイシート 運転席にはメモリー機能も付く。メモリーのボタンはドアにある ゆとりのある広さの後席。アームレストにはドリンクホルダーも装備
10月19日に発売されたマークXは、触れることができた
2009年シーズンのトヨタF1マシン TF109

(瀬戸 学)
2009年 10月 21日