【2010ジュネーブショー
アストン・マーチン版iQ「シグネット」、ついにお披露目

iQとは別世界の室内空間に

プレスカンファレンスでシグネットを発表したアストン・マーチンCEOのウルリッヒ・ベッツ博士

3月2日~14日(現地時間)
スイス ジュネーブ
GENEVA PALEXPO



 アストン・マーチンは同社のラインアップとともに、「シグネット」をブースに展示した。

 シグネットの存在が明らかになったのは2009年7月。同社が公開した写真には、おなじみのアストン・マーチンの凸型グリルを付けたトヨタiQが写っていた。この衝撃は日本だけのものではなかったようで、筆者は当時、出張先の英国で、シグネットを表紙にした自動車雑誌を何誌も見かけたものだ。

 写真からiQのフロントにアストン・マーチン風の“ドンガラ”を付けたような印象を抱いていたが、目の当たりにした実車はまったく違った。たしかに“寸詰まり”感のあるフォルムのボディ、四隅に置かれた大きなホイールはiQと同じ。しかしフロントセクションはiQよりも丸っこくなり、贅沢に使われたカーボンやクロームにより、高級感と重量感が醸し出され、紛れもないアストン・マーチンの一員になっている。

 ドアを開けて室内に入るとその印象はさらに強まる。上質な革が丁寧に貼り込まれたフェイシアは、プラスチッキーでポップなiQとは正反対の世界を作り上げている。、ラゲッジスペースに取り付けられた革の鞄、随所に効果的に使われたクロームなどで、こちらも“小さな高級車”になっているのである。

 詳細は明らかにされていないものの、アストン・マーチンオーナーにのみ販売される模様だ。

カーボンやクロームでiQとはまったく違う種類のクルマに仕立て上げられたシグネット。屋根が黒いのは塗装で、グラスルーフなどではない
エクステリアに輪をかけてすごいのがインテリア。ここまで大変身するとは。ちなみにエンジンは1.3リッター
参考までにこちらはトヨタブースのiQ

 【お詫びと訂正】記事初出時、トヨタiQの写真に一部誤りがありました。ご迷惑をおかけした皆様にお詫びを申し上げるとともに、訂正させていただきます。

 


80th International Motor Show
http://www.salon-auto.ch/en/

(編集部:田中真一郎)
2010年 3月 4日