【2010ジュネーブショー】 フィアット、ダウンサイジング2気筒エンジン「ツインエア」を展示 |
フィアットは、2気筒エンジン「ツインエア」を搭載したフィアット500を展示した。
ツインエアはシリンダー数を減らすことでフリクションを低減し、効率化を図ったダウンサイジングエンジン。同性能の4気筒エンジンより23%小さく、10%軽い。
開発したのはフィアット・パフォーマンス・テクノロジーズ。1.2リッター4気筒エンジンを搭載するフィアット500 1.2 8Vと比べて、燃費が15%、性能が25%改善されている。
動弁系には「マルチエア」を採用。吸気バルブをカムではなく油圧で駆動することで、無段階でバルブタイミングとリフト量を変える技術で、スロットルが不要になる。
振動と音が心配されるところだが、カウンターバランスシャフトを採用したことで、振動を4気筒並に抑えた。音に関しては“キャラクタリスティック”と表現している。
チューニングにより出力65PS~105PSのバリエーションが予定されており、メタン燃料バージョンも用意される。展示車のツインエア・エンジンは、コンピューターシミュレーションで熱力学的にもっとも効率のよい排気量を探った結果、875ccとなった。
これにターボチャージャーとアイドリングストップ機構を組み合わせ、最高出力62.5kW(85PS)/5500rpm、最大トルク145Nm/2000rpm、最高速度173km/h、0-100km/h加速11秒の性能と、約23.8km/Lの燃費を得ている。
ツインエアエンジンを搭載したフィアット500。ツインエアを示唆するようなバッジは付いていない | エンジンフードを開けてはじめてツインエアと分かるが、エンジン本体はカバーに覆われていて見ることができない | |
ツインエアエンジンのカットモデル。動弁機構がマルチエアなのが分かる |
(編集部:田中真一郎)
2010年 3月 5日