シトロエンは第2四半期に1000台限定で販売する「DS3レーシング」、DSラインのニューモデルのコンセプトカー「DSハイライダー」、EVスポーツカーのコンセプトモデル「サーボルト」などを展示した。

　DS3レーシングは、プレミアム・コンパクトのDS3をベースに、WRC6連覇の実績を持つシトロエン・レーシングがチューンしたスポーツモデル。カーボンを多用し、多数の空力付加物などでいかにもスポーティな外観に、156PSから200PSにまで出力を高められた1.6リッターターボエンジンを搭載。足まわりも相応にチューンされ、トレッドが30mm拡大され、車高が15mm落とされている。組み立ては専用のワークショップで行われる。

シトロエンには珍しい、いかにもスポーティなDS3レーシングのエクステリアとインテリア。近年のWRCでのイメージを活用している

　DS3で始まったシトロエンのプレミアムシリーズ「DSライン」。その第2弾を示唆するコンセプトカーが「DSハイライダー」だ。

　ファストバックスタイルのコンパクトな2ドアクーペだが、SUV風に車高を高め、「コマンドビュー」による運転のしやすさを狙っている。

　パワートレーンは「フルハイブリッド4」で、直噴ディーゼルエンジンと、リアアクスルのモーターを組み合わせたもの。このほかの詳細は明らかにされていない。

クロスオーバー・クーペとも言うべきハイライダーのルックス。ガラスで仕切られたショールームに展示され、内部を見ることはまったくできなかった

　サーボルト（Survolt）は2009年のフランクフルトショーに展示された「リボルト」に続く、EVコンセプトカーの第2弾。リボルトが4ドア4シーターのサルーンだったのに対し、サーボルトは3850×1870×1200mm（全長×全幅×全高）のコンパクトなスポーツモデルとなっている。リボルト同様に曲線だけで構成されたようなアクの強い外観は、やはり同じく紫系のカラーリングを施されている。パワートレーンなどの詳細は明らかにされていない。

リボルトと同じく、前方に開いた円弧をスタイリングテーマとするサーボルト

こちらはリボルト

日本にも導入されるDS3だが、ショー会場周辺ではこの仕様のDS3のポスターをよく見かける。「Never Look Back」「Anti Retro」のキャッチコピーで、MINIやフィアット500とは正反対の道を歩む	三菱自動車がPSAにOEM供給するi-MiEVのシトロエン版。プジョー版の名前が「ION」なのに対して、シトロエンは「C-ZERO」	WRC連覇記録をのばせるか？2010年型のセバスチャン・ローブ車