【東京オートサロン2010
チューニングメーカーが多数出展する西ホール


幕張メッセの西ホール(ホール1~3)

2010年1月15日~17日開催
幕張メッセ
入場料
16日、17日:2000円(大人)/1500円(中高生)、前売り1700円(共通)



 年明け最初のクルマ系イベントとして恒例となっている「東京オートサロン」。今年はNAPAC(日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会)との協催となり、「TOKYO AUTO SALON 2010 with NAPA」として行われる。会期は1月15日から17日までの3日間で、会場は従来どおり幕張メッセ。東・中・西ホール(展示ホール1~8)に加え屋外にもスペースが用意され、D1車両のデモランなどが実施される。

 ここでは西ホールの国産車をベースとしたチューニングカー&ドレスアップカー、およびパーツなどを紹介していく。

RE雨宮
 今年も「定位置」にブースを構える同社。RX-7やRX-8などのチューナーとしておなじみだが、もっとも目立つ位置に「WESTFIELD」を展示。その心臓に収まっているのは、ロータリーエンジンの13Bで、エアロパーツをはじめ駆動系、排気系、サスペンションなどは同社のオリジナルだ。

 その横には「NEWストリート爆走エイト2」とネーミングされたRX-8も。こちらはエンジンはもちろん、そのほかの部分も同社らしい仕上がり。また、ブース内だけでなく、ブース向いの展示エリアにも、同社のカスタムカーが展示されていた。

雨宮カラーにペイントされたWESTFIELD。前後のウイングや、リアタイヤのフェアリングなど、同社らしいフィニッシュが随所に見られるエンジンルームには13Bを縦置き。RX-7などと異なりエンジン本体の搭載状態がよく見える。制御にはモーテックを利用しているようだ運転席まわりはとてもシンプルで、メーターなども必要最低限といった印象
RX-8ベースのNEWストリート爆走エイト2。ソツがなく無駄のない仕上がりは同社ならではブースの向かいにある展示スペースにはRX-7(FD)やRX-8などが並ぶ。手前は痛車プラモでおなじみの青島文化教材社からリリースされている1/24「魔法少女リリカルなのはStrikerS フェイト・T・ハラオウンRE雨宮 RX-7 FD3S feat ART FACTORY GRAPHICS」の実車版。ホイールのスポーク部分など細部の仕上げにも注目だ

ブリッツ
 国産車、輸入車を問わず、ライトなものからハードなものまで幅広いチューニングパーツをリリースするブリッツ。広いスペースにはカスタムカーをはじめ、パーツやグッズなども展示されている。

スカイライン(ER34)のチューニングカー。エンジンはRB25DETをベースにターボ(K5-700R)をはじめRB26用スロットル、インタークーラー、ラジエターなどの変更により、580PSの最高出力を発揮するピストンやカムといったハードパーツ、さらにエンジンマネージメントユニットなどの電子パーツチューニングで大幅なパワーアップを実現したランエボX
こちらはGT-R(R35)をベースとしたモデル。試作品のインテークパイプやインタークーラーなどにより最高出力580PS、最大トルク76.5kgmを発生するモンスターマシンに仕上がっている。駆動系をあえてFRにしている

日本自動車マフラー協会(JASMA)
 車検対応マフラーでおなじみの日本自動車マフラー協会は、協会メンバーによる総合ブースを出展。展示メーカーはROSSO MODELLO、エッチ・ケー・エス、5ZIGENインターナショナル、ジャオス、FUJITSUBO(藤壺技研工業)、シムスレーシングの各社。

FUJITSUBOはマークXを展示。リア部分をリフトアップし、マフラーの装着状態が分かりやすい展示を行っていた。もちろん、マフラー単体の展示も行われている5ZIGENインターナショナルはアコード(CL7)を展示。K20Aユニットをベースにターボの追加などにより最高出力はなんと450PS。最高速は260km/hをマークしている
ジャオスはフロントスキッドバーなどにより、フォレスターをワイルドに変身スバル車チューンを専門とするシムスレーシングはインプレッサを展示。チューニングポイントは排気系、駆動系、サスペンションおよびエアロパーツなど

日本自動車専門学校(NATS)
 1998年にカスタマイズ科を創設。東京オートサロンでは毎回、学生の手によるさまざまなカスタマイズカーを出展し、来場者を楽しませてくれるNATS。今年は9台を展示しているが、その中から一部を紹介する。

セリカ(ST205)をベースとした「CELICA KOENIG SPECIAL」。オリジナルのフルエアロはドアからリアフェンダーの造形を見れば分かるように「あのクルマ」を彷彿とさせるものこちらはMR2をベースに、IPF製のヘッド/テールライトを装着してイメージを一新した「ZEKE」
オデッセイのヘッドライトや、サバーバンのテールライトなどを移植したほか、オリジナルのバンパーやフェンダーなどを装着。ベース車両はフォレスターデリカスペースギアをベースに、フロントマスクの変更や、スライドドアのバードドア化などを施した「PIACERE」

レイズ
 レイズはコンセプトカーの展示も行っていたが、やはり注目はホイール。D1マシンにも装着されている「GramLights 57D」は期間限定発売カラーのピンクのほか、イエローやオレンジなどのカラーも。

オリジナルホイール装着のカスタマイズカーも展示するレイズブース従来品のほか新製品も展示されており実物を間近にチェックできるGramLights 57Dのピンクカラーを装着するIS250。ホイールはもちろんだが、エンジンが3リッターの2JZ-GTEに、ミッションがスープラ用の6速に交換されるなどクルマそのものも実はハードな仕様だ

ロードスターガレージ
 コンパクトなスペースながら来場者の注目を集めていたのがこのブース。なんと、トヨタ 2000GTが2台も並んでいる! と、思いきやどちらもレプリカで、1台はロードスター(NA6C)が、もう1台はフェアレディZ(S30)がベース。実はロードスターベースのほうは以前にも製作したことがあったが、ホイールベースがベース車両のままだったため、プロポーション的にイマイチ。そこで新たに製作し直したのがこのモデルというワケ。そのほか、ジムニーベースのウイリスMBレプリカ、“箱スカ”フェイスのステージアなども。

ロードスターベースの2000GTレプリカ「roadstar 龍妃」。フロントウィンドーまわりにロードスターの面影が残るものの、かなり実車のイメージに近い。製作費用は480万円から
こちらはフェアレディZをベースとしたモデルで、エンジンはなんとN1レース仕様のRB26DETT。2000GTの実物を見たことがない人であれば、まったく区別がつかないぐらいのデキだが、ベース車両が高騰していることもあって今のところ市販の予定はないらしい
ジムニー(JA11)ベースの「WINNY」。FRPではなく鉄板を使用したボディーは、オリジナルのウイリスMBが鉄板を多用していることもあって雰囲気抜群。こちらは装備品などは別で制作費用は98万円から
ステージアベースの「ハコステ」。ちょっと語呂がわるい気がしなくもないが、まんま“ハコスカ”顔。ボディーサイドのサーフィンラインの再現も芸が細かい

そのほか
 西ホールにはここまでに紹介した以外にも、注目モデルやメーカーなどが盛りだくさん。駆け足になってしまうが以下に紹介していこう。

テインは同社オリジナルのサスペンションを多数展示。デモカーは新型ステップワゴンスパーダプレミアムホイールブランドの日本BBSでは、昨年のF1GPで同社がホイールを提供するブラウンGPがダブルタイトルを獲得したことを記念して「LM」、「LM-R」の限定カラー「ダイヤモンドブラッククリア・ポリッシュ」を用意。また参考出品の「アウロラ」カラー(写真右)も展示
日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会のJAWA事業部各社のホイールを一同に集めたブース。メーカーを問わず、一度に見比べることができるM7 JAPANのR35GT-R。多数のオリジナルパーツにより最高出力はなんと612.8PS!オリジナルランデュースのインプレッサ(GRB)。エンジンまわりはHKS・GT2835タービンなど、排気系やサスペンションは同社のオリジナル、エアロはVARISとのコラボモデル
東名パワードのフェアレディZ(Z33)。プロトタイプの鍛造ピストンなどメカチューンに定評ある同社ならではのノウハウを凝縮。マフラーもプロトタイプガルウイングドアが目立つ橋本コーポレーションのGT-R(R35)。数々のカーボンパーツのほか、KWの車高調など同社ならではのパーツが満載
アーク・デザインのフェアレディZ(Z34)。発売は未定という迫力のワイドボディーは必見!埼玉自動車大学校の「“MOTO”-SUPRA」。車名のとおりベース車両はなんとスープラ。17名での作業で制作期間約4カ月の超大作。ボンネットのLED部分は非点灯時はまったく見えなくなる「ゴースト」仕様カーボンパーツを多用することで文句なしの格好よさを見せるトミーカイラの「Ebbrezza-R」
ボメックスのフェアレディZ(Z33)。参考出品となるフロント、リア、サイドの各エアロによりボリューム満点の仕上がりブリッドはHANS(Head and Neck Support)対応のニューモデル(赤)、バックスキン調のシート表皮を採用したジータIII(黒)を参考出品ツールメーカーのスナップオンはアウトレットコーナーやワゴンセール、さらに限定の福袋などを用意。目当てのパーツなどを格安で手に入れるチャンスだ
横浜ゴムはADVAN(アドバン)レーシングブランドのニューホイール、「RZ」と「RG」のディープリムタイプ「RZ-DF」と「RG-D」を展示

(安田 剛)
2010年 1月 16日