【2010北京ショー】メルセデス・ベンツ、2つのワールドプレミア 中国での販売、2010年は10万台超目指す |
メルセデス・ベンツは北京国際自動車展覧会(Auto China 2010)で2台のワールドプレミアを披露した。
1台は「コンセプト・シューティング・ブレーク」。自らコンセプト・シューティング・ブレークを運転してステージに登場したディーター・ツェッチェ会長は「この魅力的なクルマは、自動車界の2つの結論、つまり“実用的なワゴン”と“セクシーなクーペ”を融合したもの」と紹介。
2008年のパリ・モーターショーで発表したデザインスタディ「ファシネイション」を思わせるスポーティーなワゴンだが、ファシネイションが3ドアだったのに対し、こちらは5ドア。しかし同社のスポーツ同様に、スリーポインテッドスターはフロントグリルに収められている。また、現行Eクラス(W212)と同じくリアフェンダーはポントン・スタイルとなる。室内はセンターコンソールが室内を区切る完全な4シーターだ。
ドアハンドルが格納式だったり、荷室に“ゴルフボール入れ”があったり、インストルメントパネルの表面処理がやや特殊なほかは、奇をてらったことはしておらず、すぐにでも発売できそうな仕上がりだ。
クーペのようなルーフラインとフォルムと彫りの深い顔立ちを持つ「コンセプト・シューティング・ブレーク」。シューティング・ブレークとは狩猟用の軽快な馬車に端を発するボディ形状で、ジャガーXJSなどのスポーティーなクーペの後部をワゴンに改造したものが代表的。したがって多くは3ドアだが、このクルマは5ドア | ||
ゴルフボール入れ(右下)以外は突飛なことはやっていない、すぐにでも発売できそうなインテリア |
もう1つのワールドプレミアはW212 Eクラス セダンのホイールベースを140mm伸ばしたロングバージョン。伸びた分のスペースは後席のレッグルームにあてられ、ショーファードリブンカーとしての利用が想定されている。
Eセグメント車のストレッチバ-ジョンは中国市場独特のもので、アウディA6やボルボS80のロングバージョンがあるほか、今回のショーではBMWが新型5シリーズのストレッチバージョンを発表している。メルセデス・ベンツは最後発で、これが同社にとって初の中国市場専用車でもある。
日本風に言えば「Eクラス ロング」。展示車はE 300ベースだが、E 260 CGIベースのBlueEFFICIENCYモデルもある | ||
後席は電動でスライド、リクライニングが可能 |
(編集部:田中真一郎)
2010年 4月 25日