【2011 SEMA SHOW】 【国産車編】レクサス、「GS350 Fスポーツパッケージ」を公開 マツダはデミオのターボコンセプト「ターボ2」を披露 |
毎年11月1日から米国ラスベガス・コンベンションセンターで開催される「SEMA(Specialty Equipment Market Association)ショー」は、カスタマイズカーやさまざまなカー用品をはじめ、クルマをカスタムするために必要な工具や道具などを一同に集めたトレードショー。
今年も数千を超える出展社がブースを構える中、多くの自動車メーカーが出展しており、国内の自動車メーカーもトヨタ、レクサス、ホンダ、マツダ、スバルなどがブースを構えた。リポートの第1弾としてワールドプレミアされた車両や注目のクルマを紹介したい。
アンベールされたGS350 Fスポーツパッケージ |
■レクサスは「GS350 Fスポーツパッケージ」を公開
8月にカリフォルニア州ペブルビーチで開催された「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」で、ワールドプレミアを行った次期レクサスGS。その場で、ハイブリッドモデルやスポーツモデルをラインアップすると発表されており、9月のフランクフルトショーではハイブリッドモデルの「GS450h」が公開された。
そして今回のSEMAショーで披露されたのは、スポーツモデルに位置づけられるGS350をベースとした「Fスポーツパッケージ」。
エンジンやドライブトレーンに手は加えられていないが、専用のスポーティなパーツや機能を用いている。ハイライトは、専用のスポークデザインとした19インチホイールや、AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)と名付けられた専用チューンのダンパーとなる。またフロントブレーキも大径化され、スポーツパッドも装備している。
この次期GSでは、「LDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリング)」と呼ばれる機能を備えており、ABS、トラクションコントロール、スタビリティコントロール、バリアブルギアレシオステアリングに加え、フロントの制御に対してリアタイヤの角度を最大2度まで動かせるDRS(ダイナミック・リア・ステアリング)などを統合制御する。
AVSは、俊敏性のあるハンドリングを生み出すために、サスペンションの減衰力をドライバーの操作に合わせて調整する機能となる。Fスポーツパッケージでは、このLDHにAVSを加え、よりスポーティなハンドリングを実現した。
ベースモデルのGSもスポーティセダンとしての性格を持っているが、Fスポーツパッケージはより俊敏性やドライバーとの一体感を向上させたドライバーズカーになっているようだ。
19インチの専用ホイール。タイヤはフロントが235/40 R19、リアが265/35 R19。4WDの場合は4輪とも235/40 R19となる |
レザーシートやドアパネルなどは、カベルネレッドという赤ワインに使うブドウの色に準えたカラーリングになっている | ||
アルミ製のトリムはFスポーツパッケージの専用となる |
ブースの外にある走行エリアでは、早速Fスポーツパッケージの試乗会が行われていた |
■デミオのターボモデルが登場
マツダノースアメリカが公開したデミオは、「ターボ2」と名付けられたターボモデルのコンセプトカーになる。
エンジンは、デミオに搭載する1.5リッターや1.3リッターエンジンにターボをセットしたものではなく、「マツダ3(日本名:アクセラ)」の2.3リッター直噴ターボエンジンに換装したもの。エンジンスペックは公開されていないが、エンジンルームを見るとむき出しのエアクリーナーやステンレス製のサクションパイプ、専用のエキゾーストマニホールドなどを使っており、相当のチューニングが施されているようだ。
組み合わされるトランスミッションは、マツダスピードアクセラに搭載されている6速MTを流用していると言う。
シャシー系に手は入れていないが、HR製サスペンションキットやCorksport製のスタビライザーを採用。フロントブレーキは、ブレンボ製の4ピストンキャリパーで、ローターも大径化されている。ホイールは17インチで、タイヤはアドバン「ネオバ」の215/40 R17インチにサイズアップ。
インテリアを覗くと運転席、助手席ともにカーボン製のリクライニングシートに変更されていて、メーターもレース用のロガー付きデジタルメーターに換装される。また、シフトレバーの上部には専用のカーボンパネルに覆われたスタートスイッチが取り付けられていた。
かなりスポーティな仕様となっており、どちらかといえばサーキットでも楽しめそうなパーツをセットしているので、これが市販される可能性は少ないかもしれないが、デミオのスポーティさを存分に味わうには面白い提案なのかもしれない。
デミオ「ターボ2」。出口の形状を見る限り、マフラーも専用品が装備されているようだ |
17インチにサイズアップされたホイール | シートはカーボン製で4点式のベルトが付く | 2.3リッター直噴ターボエンジン |
■ホンダは北米版シビック用オプションパーツを披露
ホンダが発表したのは、今年のニューヨークショーで量産モデルを公開した北米版シビックのオプションパーツ。ベースとなるのは2ドアクーペのSiで、「HFP(ホンダ・ファクトリー・パフォーマンス)パッケージ」と呼ばれる。
装備されるのは、エクステリアではフロントサイド、リアのリップスポイラー、それに専用のHFPエンブレム。ホイールは18インチの専用デザインで、タイヤはヨコハマ「AVID」で215/40 R18が装備される。サスペンションも専用品となっており、ハイパフォーマンススプリングは15mmの車高ダウンが可能。ダンパーもスプリングにあわせた減衰力設定になっていて、高次元のハンドリングを実現していると言う。
これらの機能パーツとボディーパーツがセットになっているのがHFPパッケージの内容で、北米のホンダディーラーから500セット限定で販売される予定。
HFP(ホンダ・ファクトリー・パフォーマンス)パッケージを装着したシビック Si | ||
インテリアでは専用のフロアマットやLEDライトが採用されている |
(真鍋裕行)
2011年 11月 4日