【2012ジュネーブショー】 ホンダ、マツダ、スバル、スズキ、いすゞも欧州プレミアを続々 「NSXコンセプト」「雄(TAKERI)」「BRZ」などが注目の的に |
多くの欧州メーカーやアメリカのビッグ3とともに、国内メーカーも多数出展したジュネーブモーターショー。
例年なら、ワールドプレミアのモデルを用意している国内メーカーが多いが、昨年は東京モーターショーが開催されたこともあり、東京で公開したコンセプトカーや市販モデルをキャリーオーバーで持っていたメーカーが多かった。
ただ、欧州では初公開となるモデルなので、現地での注目度は高かった。また、各メーカーはプレスカンファレンスで欧州の経済危機を取り上げ、経済状況は決してよくないものの、欧州各地にある現地工場での生産をやめることなく持続的に従業員を雇用し、バックアップしていくことを目標に掲げていたのが印象的だった。
■本田技研工業
ホンダが公開したのは、年初のデトロイト・モーターショーでワールドプレミアした「NSXコンセプト」と「CR-Vプロトタイプ(欧州仕様)」、そして東京モーターショーで公開された次世代電動スモールスポーツコンセプト「EV-STER」。NSXコンセプトは、デトロイトではアキュラブランドになっていたバッヂがホンダに変わっている。
NSXコンセプト |
国内と北米ではすでに発売されている新型CR-V。9月のパリサロンで市販モデルを公開するとしている |
次世代のスモールEVスポーツカー「EV-STER」。リチウムイオンバッテリーを搭載し、1回の充電で約160kmの走行が可能 |
■マツダ
マツダが欧州初公開したのが、C/Dセグメントのコンセプトカー「雄(TAKERI)」。マツダのデザインコンセプトとなる魂動をテーマとした流麗なシルエットを備え、パワートレーンは内燃機関の効率を極限まで求めたスカイアクティブ技術を採用。エンジンはスカイアクティブDで、トランスミッションにも6速ATのスカイアクティブドライブを搭載。ハイブリッド車並の燃費を実現し、航続可能距離は約1500kmと言う。
また、昨年のフランクフルト・ショーで公開した「CX-5」の市販モデルも併せて展示していた。
次世代のCDセグメントコンセプト「雄(TAKERI)」 |
欧州市販モデルが公開された「CX-5」 |
■スバル(富士重工業)
昨年のジュネーブモーターショーでは、技術解説モデルとなる「BRZ アーキテクチャ」を公開したスバル。1年が経ち、今回は市販モデルとなるBRZが展示された。
昨年、4代目となったインプレッサも欧州初公開となる市販モデルを公開。国内や北米では4ドアセダンも用意するが、欧州向けとしてまずは5ドアハッチバックに1.6リッターガソリンエンジンを組み合わせたモデルを導入する。
「BRZ」の欧州市販モデル |
欧州仕様の「インプレッサ(5ドア)」 |
スバルXVはディーゼルモデルも用意する |
■スズキ
スズキブースでは、東京モーターショーで公開した「スイフトEVハイブリッド」と「レジーナ」がハイライトとなった。それぞれの名称は欧州向けに変更されていて、スイフトEVハイブリッドは「スイフト レンジエクステンダー」、レジーナは「G70」と名付けられる。
G70とは、この車両が掲げている「CO2排出量70g/km以下」というキーワードから名づけられていて、欧州では重要な指標の1つとなるCO2排出量を分かりやすく表現したネーミングとなる。
また、市販モデルのスイフトスポーツは、リップのエアロパーツやホイールなどのオプションパーツを装備した特別モデルも展示していた。
スイフトレンジエクステンダー |
次世代のコンパクトカーコンセプト「G70」 |
オプションパーツが装備された欧州版スイフトスポーツ |
欧州仕様のスイフトスポーツ |
■いすゞ
いすゞは、昨年フルモデルチェンジを行ったピックアップトラック「D-MAX」の欧州仕様を公開した。
ピックアップモデルながら室内空間や居住性、ドライバビリティにも優れたモデルで、生産されるタイではクラストップセールスを記録している。搭載エンジンは、直列4気筒2.5リッターのコモンレールディーゼルターボ。最高出力は163PS、最大トルクは40.8kgm。
欧州仕様のD-MAX |
http://car.watch.impress.co.jp/backno/event_repo/index_c270s1407.html
(真鍋裕行)
2012年 3月 13日