カンファレンスに登壇したレクサスヨーロッパのディレクター、ポール・ファンデルバーグ氏

　レクサスは、パリサロンのプレスデーにおいて、Dセグメントのミッドサイズクーペコンセプト「LF-CC」を初公開した。

　プレスカンファレンスでは、昨年度の欧州での販売状況が公表され、ニューモデルが投入されたGSは2010年度に比べ4倍の販売台数を記録したと言う。販売している5モデルを総合したCO₂排出量は120g/㎞で、プレミアムセグメントを販売するブランドとしてはもっともCO₂排出量が少ない。「クルマの質感とともに、環境性能でも優れている」というセールスポイントの説明もあった。

　初公開されたコンセプトカーのLF-CCは、今年のデトロイトショーでデビューした「LF-LC」よりひとまわり小さいDセグメントに位置する。レクサスの象徴となるスピンドルグリルやサイドライン、リアフェンダーなど多くの部分がLF-LCと共通となっていることがエクステリアから見て取れる。

　パワートレーンは、新開発の直列4気筒DOHC 2.5リッターエンジンにモーターを組み合わせた、新たなハイブリッドモデルのエンジンを搭載する。CO₂排出量を100g/㎞以下に抑えているというこのエンジンは、1gのCO₂排出量あたり2HP以上の出力を超えるようなスペックを持つことになるようで、高性能でありながら環境性能も高いというレクサスのブランドイメージをより高めるモデルになるはずだ。エンジンにはトヨタの直噴技術「D4-S」やアトキンソンサイクルを使うことで、より高効率化を図っていくとしている。

　新たなDセグメントクーペのLF-CCと新型ハイブリッドエンジンは、近いうちに市場に導入されるということなので、新モデルとして追加されるのか、既存のラインアップに加わるのか分からないが、いずれにしても近いうちに実車が見られるということだ。

　またレクサスブースでは、すでにマイナーチェンジが発表され、実車も公開されている「LS600h Fスポーツ」も初公開された。これで、マイナーチェンジ前にはなかったFスポーツが460h、600hともに選べることとなる。

レクサスの新コンセプトカー「LF-CC」。メーターやインパネまわりのデザインはLF-LCとはやや異なる。スイッチやエアコン吹き出し口など、より実車に近い印象を受ける

LS600h Fスポーツ