【2013ジュネーブショー】

メルセデス・ベンツ、「A45 AMG」をワールドプレミア、「CLA」やフェイスリフトした「Eクラス」など公開

世界初公開された「A45 AMG」
2013年3月7日~17日(現地時間)

スイス ジュネーブ

GENEVA PALEXPO

 メルセデス・ベンツは、新型「Aクラス」のハイパフォーマンスモデル「A45 AMG」のワールドプレミアや、フェイスリフトした「Eクラス」、コンパクトな4ドアクーペのニューモデル「CLA」、最高出力を引き上げた「C63 AMG エディション507」など、多くの魅力的なモデルを公開した。

 まず、ワールドプレミアとなった「A45 AMG」は、AMGが新規に開発した直列4気筒2リッターエンジンを搭載しており、1リッターあたり181HPという出力を誇る。ツインスクロールターボで過給され、最高出力360HP、最大トルク450Nmを発生。0-100km/h加速が4.6秒で、最高時速は250km/hでリミッターが作動する。省燃費性にも優れていて、6.9L/100km(14.4km/L)という数値をマークする。

 組み合わせられるトランスミッションは、デュアルクラッチの7速。スピードシフトDCT7速と名付けられたトランスミッションは、SLS AMGでも使われたノウハウを共有しているという。

 駆動方式は、新たに開発された4WD。燃費性能を求めるときにはフロントのみ駆動し、積極的に加速したいときや高速域でのコーナリング時など駆動力を必要とするときはリアにトルクが配分される。その際の前後トルク配分は、50:50となる。

A45 AMG
ホイールは19インチで、タイヤは235/35 R19を履いている。
「A45 AMG エディション1」は、限定で用意される特別モデル。フロントディフューザーやカナード、リアウイングなど専用のエアロパーツがセットされているのが特徴となる

 「CLA」は、デトロイトショー前夜祭で初公開されたブランニューモデルで、欧州では初披露となった。4ドアクーペの先鞭となった「CLS」さながらのスタイリングをコンパクトにしたモデル。ボディーサイズは4630×1777×1437mm(全長×全幅×全高)で、「Cクラス」と同等。クーペスタイルのシルエットが生み出すCd値は0.22とスポーツカー以上の数値に仕上がっている。

 搭載されるエンジンは、ガソリンモデルが直列4気筒の1.6リッターか2リッター。ディーゼルモデルが2.2リッターになる。トランスミッションは、6速MTか7速DCT。環境性能に優れた「180 BleuEFFICIENCY」の消費燃料は5L/100km(20km/L)となっている。

ヨーロッパプレミアとなった新型のCLA

 フェイスリフトなど大幅に改良された「Eクラス」も、デトロイトショーで世界初公開されたモデル。外観以外には、環境性能の高い2リッターエンジンの導入や、インテリジェントドライブの採用などが主な変更点だ。「ブルーダイレクト」と名付けられた直列4気筒のガソリンエンジンの燃費性能は5.8L/100km(17.2km/L)だ。

 安全機能は、アクティブレーンキープアシストや対向車のハイビームを防眩するアダプティブハイビームアシストプラス、ブレーキアシストシステムのBASプラスなど、次期「Sクラス」より11項目の機能を導入している。

フロントを中心にデザインが変更された新型Eクラス
Eクラスのハイパフォーマンスモデル「E63 AMG Sモデル」。Sモデルは、E63 AMGの上級グレードでV型8気筒5.5リッター ツインターボが発揮する最高出力は585HP、最大トルクは800Nm。0-100km/hを3.6秒で駆け抜ける
C63 AMGも高性能版の「C63 AMG Edition 507」がラインアップされた。エクステリアは専用の空力処理を与えられ、ホイールも専用モデルを装備。エンジンはV型8気筒6.3リッターのままだが、最高出力は50HPアップの507HPとなっている。最大トルクは610Nm、0-100km/hの加速は4.2秒だと言う

真鍋裕行

1980年生まれ。大学在学中から自動車雑誌の編集に携わり、その後チューニングやカスタマイズ誌の編集者になる。2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立。現在は、編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで、幅広くリポートしている。また、雑誌、Webサイトのプロデュースにも力を入れていて、誌面を通してクルマの「走る」「触れる」「イジる」楽しさをユーザーの側面から分かりやすく提供中。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。