東京オートサロン 2016

マツダ、“夢の北極星のような存在”「RX-VISION」など注目モデルを展示

「Global MX-5 Cup仕様」「マツダ LM55 ビジョン グランツーリスモ」などを間近に見られる!

2016年1月15日~17日開催

 1月15日に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン2016 with NAPAC」。マツダは、東京モーターショー2015などで披露した「Mazda RX-VISION」を改めて展示するとともに、プレイステーション3(PS3)用ゲーム「グランツーリスモ6」収録のコンセプトカー「マツダ LM55 ビジョン グランツーリスモ」の実車サイズモデルなどを展示している。

「Mazda RX-VISION」は、次世代のロータリーエンジンとされるSKYACTIV-R技術を採用するFRスポーツカーのコンセプトモデル。プレスブリーフィングで同社常務執行役員 毛籠氏が「夢の北極星のような存在」と表現するなど、同社の情熱や熱意が込められた“理想の”モデルとなる。

「Mazda RX-VISION」
マツダのブース全景
マツダ株式会社 常務執行役員 毛籠勝弘氏

「マツダ LM55 ビジョン グランツーリスモ」は、PS3用カーライフシミュレーションゲーム「グランツーリスモ6」上に登場させることを目的に、仮想的に開発したモデルの実車サイズ版。かつて同社がル・マン24時間耐久レースに合わせて開発したロータリーエンジン搭載レースカー「787B」のDNAを受け継ぐ。英国で2015年6月に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードなどにも登場したが、関東圏で披露されるのはこれが初となる。このLM55は、同ブース内にあるグランツーリスモ6の試遊台でゲーム上で走らせることも可能だ。

「マツダ LM55 ビジョン グランツーリスモ」
グランツーリスモ6でLM55の走りを体感できる

 さらに、マツダブースでは北米版ロードスターのレースカスタマイズモデル「Global MX-5 Cup仕様」も展示されている。北米ではおよそ5万3000ドルで販売されている車両だが、毛籠氏によればすでに90台以上の注文があるとし、休日返上で生産に当たっているという。

 2017年からはこの車両を用いたワンメイクレース「Global MX-5 Cup」が国内でも開催されることになっており、参加のハードルがやや低い“草の根レース”として国内でも盛り上がるかどうかに注目が集まる。

「Global MX-5 Cup仕様」

 そのほか、レース向けカスタマイズモデルとなる「ロードスター NR-A Racing Spec.」と「デミオ 15MB Racing Spec.」の2台、デザインと装備面でレースシーンやスポーティさを表現したカスタマイズモデルのコンセプト「ロードスター RS Racing Concept」「CX-3 Racing Concept」「アテンザ Racing Concept」の3台も展示。通常の市販車両とは違う質感の高さやレーシーなイメージを間近で感じ取ることができる。

「ロードスター NR-A Racing Spec.」
「デミオ 15MB Racing Spec.」
「ロードスター RS Racing Concept」
「CX-3 Racing Concept」
「アテンザ Racing Concept」

 また、FIA(世界自動車連盟)やマツダが女性のモータースポーツ活動を支援する「Mazda Women in Motorsport Project」の2015年における活動報告が、女性レーシングドライバーの井原慶子氏よりあった。

 それによれば、当初の女性候補者は数百名に上り、18~68歳までの幅広い年齢層から応募があったことを明かした。うち26名がレーシングドライバーとしての訓練に参加し、練習会や耐久レース、EVレース、カートレースなどを通じて、ほぼ26名全員がレース経験を積み重ねることができたとした。

レーシングドライバー 井原慶子氏
2015年の活動実績
今後の活動計画

 今後は若手の育成に力を入れることを目標に、10名弱を新たに募集。Global MX-5 Cupへの参戦なども視野に入れる。こうしたモータースポーツ活動を効率的に行なうため、同氏はLove drive株式会社を設立することも発表した。人材育成やその支援、次世代モビリティの開発、レーシングカーの開発、クルマ文化の拡大などといった領域にも携わるとしている。

日沼諭史