インドネシア国際モーターショー2014

環境先進企業であることを前面に打ち出したトヨタ

燃料電池車「FCVコンセプト」をインドネシア初展示

2014年9月18日~28日(現地時間)開催

インドネシア ジャカルタ

Jakarta International Expo

「Creating Tomorrow for Indonesia」のコンセプトを掲げたトヨタブース。燃料電池車「FCVコンセプト」をインドネシアで初披露した

 9月18日にインドネシアの首都ジャカルタで開幕した「第22回インドネシア国際モーターショー(The 22nd Indonesia International Motor Show)」(以下、インドネシアモーターショー)。世界で4番目となる人口を背景に経済が急成長するインドネシアでは、ここ数年で自動車マーケットも着実に成長。2013年の自動車販売台数は約130万台にもなった。

 そのインドネシアの自動車マーケットにおいて30%以上というトップシェアを持つのがトヨタ自動車。そのトヨタは、2014年のインドネシアモーターショーで、燃料電池車「FCVコンセプト」、未来の「愛車」を具現化したコンセプトカー「FV2」、新型「RAV4」の3台をインドネシアで初公開した。

トヨタ自動車 常務でもあるTAM代表の福井弘之氏がプレゼンテーション

 プレゼンテーションを行ったのはPT Toyota-Astra Motor(TAM)のPresident Directorを努める福井弘之氏。福井氏は、インドネシアの自動車市場の成長とトヨタの成長を示したほか、PT. Toyota Motor Manufacturing Indonesia(TMMIN)がカラワンに新たに建設するエンジン工場(2016年初頭に生産開始予定。21万6000基/年)を紹介。トヨタのインドネシア内生産がインドネシア国内にとどまらず、東南アジアや中東への輸出もターゲットにしていると語った。

インドネシア市場の成長とトヨタの成長。インドネシアの自動車市場が急速に成長していることが分かる
2012年に豊田章男社長がインドネシアに来たときのことを紹介
TMMINが建設を進めるカワラン エンジン工場。TMMINの工場として5個所目となる
インドネシア経済の成長とともに歩むトヨタ。インドネシアはトヨタの生産拠点として重要な個所になっている

 今年のトヨタブースのコンセプトは「Creating Tomorrow for Indonesia」となっており、インドネシア経済の成長とともに歩む企業としてトヨタを紹介。燃料電池車であるFCVコンセプトを大きくアピールすることで環境先進企業としてのトヨタを印象づけていた。

インドネシアで初公開されたFCVコンセプト。日本ではすでに販売発表とともにコンセプトカーから一歩進んだ「FCV」としてのエクステリアが公開されているが、インドネシアで公開されたのはコンセプト版
車体全体の画面でコミュニケーションを図り、ドライバーの体重移動によって運転操作を行う「FV2」。オートバイが庶民の主要な交通手段となっているインドネシアだが、あまり注目が集まっていないようだった
3台のアンベールカーで、最も人気が高かったのが新型「RAV4」。日本国外ではすでに販売の始まっている新型RAV4がインドネシアにも投入される
トヨタの米国デザイン拠点「キャルティ(Calty Design Research)」のクーペデザインコンセプト「FT-1」もインドネシアで初公開。ボディーカラーはグラファイト。グランツーリスモ6でFT-1が楽しめるような試遊台も用意されていた
ボディー全面にLEDライトを敷き詰めたYaris(ヤリス)。FV2と比べると発光素子密度が粗くなっているが、逆に勢いを感じる部分も
TAMのベストセラーカー「Avanza(アバンザ)」のラグジュアリーバージョン「Avanza Luxury」。1.3リッターモデルと、1.5リッターモデルがある
アバンザのカスタマイズモデル
TAMがダイハツ工業からOEM供給を受けている「Agya(アギア)」
アギアのカスタマイズモデル
ヤリスのTRDカスタマイズモデル
「Corolla Altis(カローラ アルティス)」。1.8リッターデュアルVVT-iの2ZR-FEエンジンを搭載。CVT(7速マニュアルモード付き)仕様と、6速MT仕様がある

編集部:谷川 潔

http://car.watch.impress.co.jp/