プレスカンファレンスでスピーチを行う伊東孝信社長

　北京モーターショーのホンダブースでは、同社の伊東孝信社長が登壇しプレスカンファレンスを行った。

　スピーチでは、「前例にとらわれない技術でのチャレンジにより、『こんなものが欲しかった！』と思っていただける商品を作り出していくことが、今も、私やホンダを新たな挑戦に動かし続ける原動力です」と語り、その原動力を中国のユーザーに集中し、世界に先駆けたチャレンジを中国から発信していきたい。そして中国が世界のホンダを引っ張っていく役割となるように強化していくとの考えを示した。

　そして、「私は昨年、中国を4回訪問しました。訪れるたびに力強く発展する市場、ユーザーが自動車に対して持つ『憧れ』や『夢』を一層肌で感じ、中国市場のための商品を1日でも早く開発するように、開発体制の改革や強化を加速してきました」と述べ、その結果が「コンセプトC」と「コンセプトS」の2台のコンセプトカー発表へとつながったことを説明した。

　4ドアクーペボディーを持つ「コンセプトC」は、龍をイメージした躍動感のあるデザインを採用。ネーミングのCには「Cool、Challenge、China」の意味を込めており、中国市場のために開発されたミドルクラスセダンとなる。商品企画にあたっては、中国人主体で行い、中国のユーザーが何を望むかを徹底的に考えた結果として生まれたと言う。

コンセプトC

　一方の「コンセプトS」は、「Stylisy、Smart、Surprise」の意味が込められた5ドアモデル。外見からは想像できない広さを誇り、ホンダが得意とするパッケージ技術を取り入れている。動力源としてハイブリッドを使い、走りの楽しさと環境性能を両立させた。

コンセプトS

　また、自動車保有台数の増加とともに環境性能が求められつつある中国市場に向け、CR-Z、インサイト、フィットハイブリッドのハイブリッドカーを今年から輸入販売する計画を立て、省燃費性に優れたモデルを随時導入していくと言う。加えて、2015年までにホンダブランドのガソリンエンジンは、次世代モデルに切り替わることも併せてアナウンスされた。

中国で初出展となった「NSXコンセプト」。これまで公開されたシルバーのカラーリングからレッドに変更を受けている

EV-STERも展示されていた

アキュラブランドで今秋から中国市場に導入されるセダンのILXとSUVのRDX