北京モーターショー2016

独フォルクスワーゲン、プラグインハイブリッドのSUV「Tプライム コンセプト GTE」世界初公開

今後3~4年間で中国市場にEVやPHVなど7モデル導入

2016年4月25日(現地時間) 発表

ワールドプレミアされた「Tプライム コンセプト GTE」

 独フォルクスワーゲンは、北京モーターショー2016でPHV(プラグインハイブリッド)のSUV「Tプライム コンセプト GTE」を世界初公開した。

 フォルクスワーゲンでは中国での現地開発や生産を強化していくために、新しい開発拠点とデザインセンターを中国に設ける予定。中国における電動化車両の導入についても積極的に行なっていくようで、今後3~4年間で7モデルのEVとプラグインハイブリッド車を導入していくという。

 そうした環境の中で発表されたTプライム コンセプト GTEは、フォルクスワーゲンいわく“プレミアムSUV”という位置づけで、プラグインハイブリッドシステムと4輪駆動システムを組み合わせているのが特徴になる。

 エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせて最高出力は280kW(381PS)を発生。トランスミッションは8速ATとなっている。また、バッテリー駆動によるゼロエミッション状態では約50kmの走行が可能。

 Tプライム コンセプト GTEはインテリアにも特徴があり、インフォテイメントや操作類は完全にデジタル化されていて、ジェスチャーコントロールを取り入れている。

 フォルクスワーゲンでは、SUVの需要が旺盛となっている中国市場に向けて、今後も勢力的に多数のモデルを導入していくという。ヨーロッパデビューをはたした新型「ティグアン」のホイールベースをストレッチしたモデルや、それよりも大型のモデル、小型でいえば「ゴルフ」や「ポロ」をベースとしたSUVが用意されるそうだ。

3月のジュネーブモーターショーにて公開され中国プレミアとなった「PHIDEON(フィデオン)」。ボディサイズは5050×1870×1480mm(全長×全幅×全高)。グレード展開は、最高出力300PSを発生するV型6気筒 3.0リッターエンジンと4輪駆動「4MOTION」を組み合わせる「3.0 TSI 4MOTION」、直列4気筒 2.0リッターエンジンと2輪駆動の「2.0 TSI」。将来的にはプラグインハイブリッドも登場予定。最上級モデルのフィデオンは、第3四半期に中国デビューする
フィデオン
中国専用モデル「ラマンド」のスポーツモデルとなる「ラマンド GTS」。「ゴルフ」やアウディ「A3」と同様のMQBシャシーを使ったミドルサイズのセダンになる。GTSモデルはゴルフ GTIと同様の直列4気筒 2.0リッターターボエンジンを搭載していて、最高出力は220PS、最大トルクは350Nmを発生。組み合わせられるトランスミッションは7速DSGとなる
ラマンド GTS

真鍋裕行

1980年生まれ。大学在学中から自動車雑誌の編集に携わり、その後チューニングやカスタマイズ誌の編集者になる。2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立。現在は、編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで、幅広くリポートしている。また、雑誌、Webサイトのプロデュースにも力を入れていて、誌面を通してクルマの「走る」「触れる」「イジる」楽しさをユーザーの側面から分かりやすく提供中。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。