【東京モーターショー2011
最新オーディオからiPhoneアプリまで、気になる用品が盛りだくさん


用品メーカーも多数出展した

会期:11月30日~12月11日(一般公開日:12月3日~11日)
会場:東京ビッグサイト



 華やかなコンセプトカーや発表されたばかりの新車が多数並ぶ東京モーターショーだが、その脇を固めるのは、クルマやドライブをさらに便利に楽しくする用品メーカーだ。カーグッズやオーディオ&カーナビ、ここでは、そんなカー用品メーカーの展示をお届けする。

三菱電機
 三菱電機のブースでは、12月19日に発売する車載用のBlu-ray Discプレーヤー「BD-P100」が展示されていた。同社のカーナビ「NR-MZ50」との専用接続で、高精細な映像再生ができる。BDビデオのほか、DVDビデオやAVCREC/AVCHD形式で記録されたDVD-R/RW、MP3/WMA/AAC/JPEG形式で記録されたCD-R/RWなどの再生に対応。また、SDカードスロットも装備する。

 さらにDIATONEブランドの車載用高級スピーカーも展示。ツイーターの振動板に地上で2番目に硬い物質「B4Cピュアボロンを採用した「DS-SA1」や、SRチタンを用いた「DS-SA3」のほか、カーボンナノチューブを用いた新素材「NVC」を振動板に使った「DS-G50」を展示。

 そして新たに開発されたのが、DS-G50と同じNVCを振動板に使ったサブウーファーの「SW-G50」。通常サブウーファーには、ミッドウーファーなどと同じ素材を振動板に用いることができないが、NVCはとても高強度のため、採用できたと言い、同じ素材なので、音の繋がりが自然になるとのこと。さらに高強度のため、マグネットコイルも強力にでき、10L程度の小容量のエンクロージャーでも鳴らすことができると言う。

車載用のBlu-ray Discプレーヤー「BD-P100」SDスロットも装備するDIATONEの「DS-SA1」(写真左)と「DS-SA3」
ツイーター、ミッドウーファーともに振動板にNVCを採用した「DS-G50」今回新たに開発されたサブウーファーの「SW-G50」。10Lのエンクロージャーでも20Hzという超低音が再生できる

クラリオン
 日立グループのブースの一部に設けられたクラリオンには、コンセプトモデルとして、車載のセンターユニットにスマートフォンの画面を表示し、コントロールできる「スマートフォン連携システム」が参考出品されていた。

 通常のスマートフォンだと、車載で見るには画面サイズが小さいが、一般的なカーナビと同じサイズのモニターに拡大表示することで、視認性を確保。タッチによる操作にも対応する。ナビソフトなどはすべてアプリに依存するため、いつでも最新の地図データが利用できるほか、ナビ以外のアプリも、すべて通常のスマートフォンと同様に表示&操作できる。

 また、先日技術発表されたばかりの「フルデジタルスピーカー」を展示。CDやiPhoneなどに記録された音楽は、通常はアナログ信号に変換されてから、アンプで増幅、スピーカーへと接続されるが、このフルデジタルスピーカーは、シグナルプロセッサーによって、デジタル信号をそのままスピーカー出力に変換できるため、音質の劣化が防げると言う。

 通常、1つのスピーカーに付くコイル部は1つだが、フルデジタルスピーカーは6つのコイルに分けられる。音量が小さいときはその内1つだけのコイルを使って鳴らすというシステムなので、従来の半分以下の電圧、消費電力は1/8以下にできるとのこと。実際展示されたスピーカーも単三電池で駆動されていた。

 そのほか、すでに発売されている、案内の音声を変えられたり、スマートフォンの様にアプリが使えるカーナビ「NX711」も展示されていたりした。

参考出品のスマートフォン連携システム。下のスマートフォンの画面がそのまま表示されるセンターユニットのモニターをタッチするとスマートフォンが操作できる参考出品のフルデジタルスピーカー。なんとスピーカー1つにつき単三電池3本で駆動している
最新カーナビのNX711。画面はアプリ「美人時計」を表示したものカスタムボイスとして、有名アナウンサーや声優の音声案内をダウンロードして取り込めるガジェットアプリ画面。今後さらにアプリを充実していくと言う

ビーウィズ
 車載用ハイエンドオーディオメーカーのBE WITH(ビーウィズ)は、ジャパンプレミアとして、従来より高い評価を得ているスピーカーの後継モデル「Confidence II(コンフィデンス2)」シリーズのほか、世界で初めて筐体全体にマグネシウムを使ったモノブロック・パワーアンプ「Accurate A-110S II」、同じくオールマグネシウムボディーのオーディオレギュレーター「Accurate A-50A」を展示。また、それらを装備した参考車両として、メルセデス・ベンツ SLRマクラーレンロードスターとプジョー308CCを展示した。

 ConfidenceIIは、偏芯コーンを使ったスピーカー。今回新たに、コーン部分が赤くなった「Confidence II Sunrise」も発売した。さらに参考出品として、18cmのサブウーファー「C180 II」シリーズも展示していた。

 モノブロック・パワーアンプのAccurate A-110S IIには、新日本無線と共同開発したオーディオ専用SiCダイオードを採用。通常のSiダイオードと比べ、高速スイッチングが可能で、発熱も抑えられるため、マグネシウムボディーの採用が実現できたと言う。従来のモデルと比べ、体積で-72%、重さで-82%にできたと言う。

 オーディオレギュレーターのAccurate A-50Aも、回路の見直しと新開発コイルにより高効率・低発熱を実現。マグネシウムボディーにより、従来モデルの約-80%の重量を実現している。

SLRマクラーレンロードスターが展示されるビーウィズのブースブースの中にはデモカーのプジョー308CCヘッドユニットはミラー型のメディアプレーヤー「MM-1」
スピーカーはConfidence II Sunriseコーンの中心とドームの中心がオフセットしているのが特徴ラゲッジの床下にアンプ4つと電源を安定させるレギュレーターをインストール
Confidence IIとSunrise。18cmのサブウーファーは参考出品オールマグネシウムボディーのAccurate A-110S IIとAccurate A-50A。外寸は同じだ新日本無線と共同開発したSiCダイオード「BD01」とオペアンプ「BS04」
世界初のオールマグネシウムボディー。放熱フィンがないのが特徴従来モデルのレギュレーターとAccurate A-50Aの筐体のサイズの比較

ソニックデザイン
 ハイエンドオーディオメーカーのソニックデザインは、11月30日より受注を開始したばかりの、専用オプショナルサウンドシステムを装備したメルセデス・ベンツ Sクラスを展示していた。これは、メルセデス・ベンツ日本が、純正オプションとして取り扱うもので、Sクラスに専用設計されたスピーカーユニット一式とデジタルプロセッサーを組み合わせた物。外見を変えることなくインストールでき、カーナビやオーディオの操作も、純正のまま使用できる。

 特徴的なのは、スピーカーに容量などが専用に設計されたアルミ製のエンクロージャーが組み合わせられること。これによりデッドニングといったことをしないでも、スピーカーを最適な状態で鳴らすことができ、また、走行中のドア内部の気圧の変化といった外乱にも、耐性を持たせることができる。

 また、デジタルプロセッサーは、車両の状態に応じて音の設定を自動で変える機能を持つ。Sクラスの場合、ショーファードリブンとして用いられることが多く、後席のほうが優先されるため、後席に乗ってシートベルトを締めると、その情報を検知して、タイムアライメントといった音のセッティングを、後席に最適になるものに切り替える。また、大音量で音楽を聴いている時も、窓ガラスを開けたり、ドアを開けたりすると、自動で音量が抑えられるなど、メルセデス・ベンツの純正にふさわしい仕様となっている。

ソニックデザインのブース。Sクラスは外から見えなくなっているヘッドユニットなどは純正そのままのため、ユーザーは純正と何も変わらず使うことができるスピーカーユニットも変わるが、見た目にはわからない
トランクのトリムの内側にサブウーファーやプロセッサーが入るが、見た目にはわからないオーナメントの横に「Sound Suite」のバッヂが付くこちらはEクラスでオプション設定されたスピーカーユニット。エンクロージャーはアルミモノコックだ

データシステム
 データスシステムのブースでは、バックカメラやサイドカメラといったカメラ関連や、セーフティドライブ関連、地デジチューナーなどの映像関連の製品を多数出展していた。

 エンブレムの下に付けられるバックカメラや、フロントナンバーの下に付くフロントカメラ、ドアミラー付け根に付くサイドカメラなどが展示されたが、今回初披露されたのが、それら複数の画像を1画面に集約できる「マルチカメラスプリッター」だ。スイッチでバックカメラのみやフロントとサイドカメラ、バックカメラとサイドカメラといった形に切り替えができ、走行状況に応じて選ぶことができる。

 また、モニターを装備したドライブレコーダーも展示。フルハイビジョンの映像と音が記録でき、バッテリー内蔵のため、車内から取り外してムービーカメラとしても利用できる。

 そのほか、4.3型のスリムモニターや、外部信号により自動でフリップダウン、フリップアップできるモニター、D端子出力とアナログ端子出力を同時に出力できるダウンコンバーターなども展示されていた。

データシステムのブースメーカーエンブレムの下に装着できるリアカメラナンバーの下に付き、左右の映像を映せるフロントカメラ
サイドミラーの付け根に付けられるサイドカメラマルチカメラスプリッターがあれば、複数の映像を一度に映すことができる
ハイビジョンドライブレコーダー。バッテリー内蔵で取り外しても使える本体にモニターを装備するので、その場で映像を確認できる小型のモニターで複数のカメラに対応することもできる

カーメイト
 カーメイトのブースで真っ先に目に入るのが、新製品のゼロワイパーの実演。フロントガラスに施工することで、水滴がガラスに付かなくなるもの。ちょうど蓮の葉のように水を弾くため、確かにシャワーで掛けられる水がはじき飛ばされるように落ちていく。

 そしてもう1つ注目したいのが、iPhone関連のアプリ。11月30日に発売したばかりの「DriveMate SafetyCam」は、iPhoneのカメラを使った安全運転支援アプリ。カメラを前方に向けて装着すると、走行中に前方を走るクルマを捕捉。距離を測定し、急激に近づいた場合にはアラームで警告する。さらにGセンサーにより走行中の急ハンドルや急ブレーキも監視し、運転状態を評価。評価の結果はサーバに上げられ、ランキング上位10名が表示される。

 また、車両のOBDIIコネクターから取得した車両の情報を、無線LANでiPhoneなどにつなげる「DriveMate Connect」も参考出品。アプリの「DriveMate EcoAccel」は、DriveMate Connectから得た車両情報から、瞬間燃費や平均燃費、アクセル開度などの情報をリアルタイムで表示できる。このほかにも、DriveMate Connectを使って、iPhoneを追加メーターとして使用するようなアプリも登場する見込みだ。

 このほかにも、iPhoneをエンジンスターターとして使用するアプリの実演も行われていた。車両側にも通信モジュールを持たせる必要があるが、世界中のどこにいても、エンジンの始動やドアの施錠などができる。また、車両の位置情報や、車載しているカメラの画像を見ることもできる。

カーメイトのブースフロントガラス用の超撥水「ゼロワイパー」を実演同じように水を掛けても、施工した側は全く水滴が残らない
DriveMate SafetyCamは、ARで前走車をロックオン。車間距離が急激に近づくと警告するサーバに運転状況をアップすると、全国のユーザーと対決することができるiPhoneを水平に取り付けることで、前走車との距離を測定できる
車両の情報を無線LANでiPhoneなどのスマートフォンに送信するDriveMate ConnectDriveMate Connectで得た情報を元にエコドライブをアシストするDriveMate EcoAcceliPhoneで遠く離れた愛車のエンジンをコントロールするアプリ
車両が今どこにあるかも表示できる車内の現在の映像も表示できる他にもカーメイト製品の開発テストの模様などを収めた映像が多数流されていた

エーモン工業
 エーモン工業のブースでは、初めてでも簡単に取り付けできるよう、詳細なマニュアルが付いた「工作計画」シリーズが多数展示されていた。また、ブースを訪れると、非売品の簡単に作れる飛行機おりがみキットがもらえるが、さらにこの中にあるシリアルナンバーをエーモン工業のオフィシャルサイトで入力すると、抽選で豪華賞品がもらえるというキャンペーンも実施している。

エーモン工業のブース工作計画が多数展示されるブースを訪れると、カタログのほかに折り紙キットがもらえ、中のシリアル番号でプレゼントが当たるかも

(瀬戸 学)
2011年 12月 2日