【東京モーターショー2011】 最新オーディオからiPhoneアプリまで、気になる用品が盛りだくさん |
華やかなコンセプトカーや発表されたばかりの新車が多数並ぶ東京モーターショーだが、その脇を固めるのは、クルマやドライブをさらに便利に楽しくする用品メーカーだ。カーグッズやオーディオ&カーナビ、ここでは、そんなカー用品メーカーの展示をお届けする。
■三菱電機
三菱電機のブースでは、12月19日に発売する車載用のBlu-ray Discプレーヤー「BD-P100」が展示されていた。同社のカーナビ「NR-MZ50」との専用接続で、高精細な映像再生ができる。BDビデオのほか、DVDビデオやAVCREC/AVCHD形式で記録されたDVD-R/RW、MP3/WMA/AAC/JPEG形式で記録されたCD-R/RWなどの再生に対応。また、SDカードスロットも装備する。
さらにDIATONEブランドの車載用高級スピーカーも展示。ツイーターの振動板に地上で2番目に硬い物質「B4Cピュアボロンを採用した「DS-SA1」や、SRチタンを用いた「DS-SA3」のほか、カーボンナノチューブを用いた新素材「NVC」を振動板に使った「DS-G50」を展示。
そして新たに開発されたのが、DS-G50と同じNVCを振動板に使ったサブウーファーの「SW-G50」。通常サブウーファーには、ミッドウーファーなどと同じ素材を振動板に用いることができないが、NVCはとても高強度のため、採用できたと言い、同じ素材なので、音の繋がりが自然になるとのこと。さらに高強度のため、マグネットコイルも強力にでき、10L程度の小容量のエンクロージャーでも鳴らすことができると言う。
車載用のBlu-ray Discプレーヤー「BD-P100」 | SDスロットも装備する | DIATONEの「DS-SA1」(写真左)と「DS-SA3」 |
ツイーター、ミッドウーファーともに振動板にNVCを採用した「DS-G50」 | 今回新たに開発されたサブウーファーの「SW-G50」。10Lのエンクロージャーでも20Hzという超低音が再生できる |
■クラリオン
日立グループのブースの一部に設けられたクラリオンには、コンセプトモデルとして、車載のセンターユニットにスマートフォンの画面を表示し、コントロールできる「スマートフォン連携システム」が参考出品されていた。
通常のスマートフォンだと、車載で見るには画面サイズが小さいが、一般的なカーナビと同じサイズのモニターに拡大表示することで、視認性を確保。タッチによる操作にも対応する。ナビソフトなどはすべてアプリに依存するため、いつでも最新の地図データが利用できるほか、ナビ以外のアプリも、すべて通常のスマートフォンと同様に表示&操作できる。
また、先日技術発表されたばかりの「フルデジタルスピーカー」を展示。CDやiPhoneなどに記録された音楽は、通常はアナログ信号に変換されてから、アンプで増幅、スピーカーへと接続されるが、このフルデジタルスピーカーは、シグナルプロセッサーによって、デジタル信号をそのままスピーカー出力に変換できるため、音質の劣化が防げると言う。
通常、1つのスピーカーに付くコイル部は1つだが、フルデジタルスピーカーは6つのコイルに分けられる。音量が小さいときはその内1つだけのコイルを使って鳴らすというシステムなので、従来の半分以下の電圧、消費電力は1/8以下にできるとのこと。実際展示されたスピーカーも単三電池で駆動されていた。
そのほか、すでに発売されている、案内の音声を変えられたり、スマートフォンの様にアプリが使えるカーナビ「NX711」も展示されていたりした。
■ビーウィズ
車載用ハイエンドオーディオメーカーのBE WITH(ビーウィズ)は、ジャパンプレミアとして、従来より高い評価を得ているスピーカーの後継モデル「Confidence II(コンフィデンス2)」シリーズのほか、世界で初めて筐体全体にマグネシウムを使ったモノブロック・パワーアンプ「Accurate A-110S II」、同じくオールマグネシウムボディーのオーディオレギュレーター「Accurate A-50A」を展示。また、それらを装備した参考車両として、メルセデス・ベンツ SLRマクラーレンロードスターとプジョー308CCを展示した。
ConfidenceIIは、偏芯コーンを使ったスピーカー。今回新たに、コーン部分が赤くなった「Confidence II Sunrise」も発売した。さらに参考出品として、18cmのサブウーファー「C180 II」シリーズも展示していた。
モノブロック・パワーアンプのAccurate A-110S IIには、新日本無線と共同開発したオーディオ専用SiCダイオードを採用。通常のSiダイオードと比べ、高速スイッチングが可能で、発熱も抑えられるため、マグネシウムボディーの採用が実現できたと言う。従来のモデルと比べ、体積で-72%、重さで-82%にできたと言う。
オーディオレギュレーターのAccurate A-50Aも、回路の見直しと新開発コイルにより高効率・低発熱を実現。マグネシウムボディーにより、従来モデルの約-80%の重量を実現している。
■ソニックデザイン
ハイエンドオーディオメーカーのソニックデザインは、11月30日より受注を開始したばかりの、専用オプショナルサウンドシステムを装備したメルセデス・ベンツ Sクラスを展示していた。これは、メルセデス・ベンツ日本が、純正オプションとして取り扱うもので、Sクラスに専用設計されたスピーカーユニット一式とデジタルプロセッサーを組み合わせた物。外見を変えることなくインストールでき、カーナビやオーディオの操作も、純正のまま使用できる。
特徴的なのは、スピーカーに容量などが専用に設計されたアルミ製のエンクロージャーが組み合わせられること。これによりデッドニングといったことをしないでも、スピーカーを最適な状態で鳴らすことができ、また、走行中のドア内部の気圧の変化といった外乱にも、耐性を持たせることができる。
また、デジタルプロセッサーは、車両の状態に応じて音の設定を自動で変える機能を持つ。Sクラスの場合、ショーファードリブンとして用いられることが多く、後席のほうが優先されるため、後席に乗ってシートベルトを締めると、その情報を検知して、タイムアライメントといった音のセッティングを、後席に最適になるものに切り替える。また、大音量で音楽を聴いている時も、窓ガラスを開けたり、ドアを開けたりすると、自動で音量が抑えられるなど、メルセデス・ベンツの純正にふさわしい仕様となっている。
■データシステム
データスシステムのブースでは、バックカメラやサイドカメラといったカメラ関連や、セーフティドライブ関連、地デジチューナーなどの映像関連の製品を多数出展していた。
エンブレムの下に付けられるバックカメラや、フロントナンバーの下に付くフロントカメラ、ドアミラー付け根に付くサイドカメラなどが展示されたが、今回初披露されたのが、それら複数の画像を1画面に集約できる「マルチカメラスプリッター」だ。スイッチでバックカメラのみやフロントとサイドカメラ、バックカメラとサイドカメラといった形に切り替えができ、走行状況に応じて選ぶことができる。
また、モニターを装備したドライブレコーダーも展示。フルハイビジョンの映像と音が記録でき、バッテリー内蔵のため、車内から取り外してムービーカメラとしても利用できる。
そのほか、4.3型のスリムモニターや、外部信号により自動でフリップダウン、フリップアップできるモニター、D端子出力とアナログ端子出力を同時に出力できるダウンコンバーターなども展示されていた。
■カーメイト
カーメイトのブースで真っ先に目に入るのが、新製品のゼロワイパーの実演。フロントガラスに施工することで、水滴がガラスに付かなくなるもの。ちょうど蓮の葉のように水を弾くため、確かにシャワーで掛けられる水がはじき飛ばされるように落ちていく。
そしてもう1つ注目したいのが、iPhone関連のアプリ。11月30日に発売したばかりの「DriveMate SafetyCam」は、iPhoneのカメラを使った安全運転支援アプリ。カメラを前方に向けて装着すると、走行中に前方を走るクルマを捕捉。距離を測定し、急激に近づいた場合にはアラームで警告する。さらにGセンサーにより走行中の急ハンドルや急ブレーキも監視し、運転状態を評価。評価の結果はサーバに上げられ、ランキング上位10名が表示される。
また、車両のOBDIIコネクターから取得した車両の情報を、無線LANでiPhoneなどにつなげる「DriveMate Connect」も参考出品。アプリの「DriveMate EcoAccel」は、DriveMate Connectから得た車両情報から、瞬間燃費や平均燃費、アクセル開度などの情報をリアルタイムで表示できる。このほかにも、DriveMate Connectを使って、iPhoneを追加メーターとして使用するようなアプリも登場する見込みだ。
このほかにも、iPhoneをエンジンスターターとして使用するアプリの実演も行われていた。車両側にも通信モジュールを持たせる必要があるが、世界中のどこにいても、エンジンの始動やドアの施錠などができる。また、車両の位置情報や、車載しているカメラの画像を見ることもできる。
■エーモン工業
エーモン工業のブースでは、初めてでも簡単に取り付けできるよう、詳細なマニュアルが付いた「工作計画」シリーズが多数展示されていた。また、ブースを訪れると、非売品の簡単に作れる飛行機おりがみキットがもらえるが、さらにこの中にあるシリアルナンバーをエーモン工業のオフィシャルサイトで入力すると、抽選で豪華賞品がもらえるというキャンペーンも実施している。
エーモン工業のブース | 工作計画が多数展示される | ブースを訪れると、カタログのほかに折り紙キットがもらえ、中のシリアル番号でプレゼントが当たるかも |
(瀬戸 学)
2011年 12月 2日