【速報】トヨタは272PS/370Nmの「GR ヤリス」世界初公開。First Editionは396万円から

東京オートサロン 2020の会場で新型「GRヤリス」を世界初公開

　幕張メッセ（千葉市美浜区）で開幕した「東京オートサロン 2020」（1月10日～12日）。トヨタ自動車はこの会場でWRC（FIA世界ラリー選手権）を「勝ち抜く」ために生まれたホモロゲーションモデル、新型「GRヤリス」を世界初公開した。

　GRヤリスは2020年夏ごろの販売を目指すとともに、特別仕様車「RZ“First Edition”」と特別仕様車「RZ“High-performance・First Edition”」を設定したことを発表。このFirst Editionの先行予約受付を1月10日10時～6月30日まで、Web限定で開始した。GRヤリスは元町工場の専用ラインで製造され、「匠」の技能を有する従業員が組み立てることを計画している。

　First EditionはWebで事前予約したユーザーだけが具体的な商談を行なうことができ、車両価格はRZ“First Edition”が396万円、RZ“High-performance・First Edition”が456万円を予定する。

展示されるGRヤリス（RZ“High-performance・First Edition”）。ボディサイズは3995×1805×1460mm（全長×全幅×全高）、ホイールベースは2558mm。車両重量は1280kg

　GRヤリスはTOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ「GR」のオリジナルモデル。TNGA（Toyota New Global Architecture）の思想に基づくスポーツ4WDプラットフォームを採用し、WRCの現場からのフィードバックを踏まえてイチから鍛え上げ、バランスの取れた高剛性ボディを実現するとともに、前後のサスペンションジオメトリを最適化。スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”との組み合わせによって、高次元での動的性能を追求したという。

　また、アッパーボディにはアルミ素材のエンジンフード、トランクリッドおよびドアパネルに加え、形状自由度の高いSMC（Sheet Molding Compound）工法で成形されたCFRP（Carbon Fiber Reinforced Plastic）素材のルーフパネルを採用。軽量化を図りながら優れた空力性能を示す強固な3ドアタイプのキャビンとした。

　パワーユニットは「バリエーションの1つ」とアナウンスされる直列3気筒DOHC 1.6リッター直噴ターボ「G16E-GTS」型エンジン。TNGAエンジンの高速燃焼コンセプトに加え、軽量な運動部品採用によるエンジンの高回転化、ターボチャージャーなど吸排気系の最適化によって、3気筒エンジンとして世界最高レベルの最高出力200kW（272PS）、最大トルク370Nm（37.7kgfm）を発生。トランスミッションにはリズミカルな変速を可能にした6速iMTを組み合わせる。

　また、新型エンジンが生み出すパワーは、多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用の新開発スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”によって余すことなく4輪に伝達。前後駆動力配分の自由度を拡大し、より卓越した走行安定性を実現したとのこと。

新開発スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”

マクファーソンストラット式フロントサスペンション

ダブルウィッシュボーン式リアサスペンション

ベンチレーテッドディスクブレーキ（フロント）

18インチ鍛造ホイール（特別仕様車）

18インチ鋳造ホイール（RZ）

専用スポーツメーター（マルチインフォメーションディスプレイ）

専用6速MTスポーツシフトノブ

JBLスピーカー

専用スポーツアルミペダル

専用スモークシルバー加飾（レジスター）

スポーツシート（RZ）

プレミアムスポーツシート（RZ“High-performance”）

プレミアムスポーツシート（エモーショナルカラー）

　なお、特別仕様車 RZ“First Edition”はRZグレードをベースに、マットブラック塗装を施したラジエーターグリル、フロントサイドディフューザー、リアスポイラーおよびリアバンパーを特別装備。さらにRZ“High-performance・First Edition”はRZグレードをベースに、より限界性能を高めた“High-performance”の装備（トルセンLSD、冷却スプレー機能付空冷インタークーラー、BBS製鍛造アルミホイール）などが与えられる。

RZ“High-performance・First Edition”