いざという時に現場へ急行してサポートしてくれる自動車保険
アメリカンホーム・ダイレクトに聞いた“役立つ”保険サービス


 リーズナブルというイメージからとても注目されている通販型(ダイレクト系)自動車保険。従来の代理店を通したスタイルとは異なり、いわゆる直販としたこと、それに加えてリスク細分型としたことで、保険料を大きく下げられることを、各社ともに前面に謳っている。たしかに保険料が安くなることは我々にはうれしいポイントだが、果たして、万が一の際の補償内容だったり、対応はどうなのだろうか? といった疑問が沸く。これからの“賢い”自動車保険選びについて、リスク細分型自動車保険のパイオニアとしてお馴染みの「アメリカンホーム・ダイレクト」に聞いてみることにした。お話を伺ったのは、アメリカンホーム保険会社 経営企画室マネージャーの只友真理さんだ。

リスク細分型のパイオニア、アメリカンホーム・ダイレクト
 アメリカンホーム・ダイレクトは、日本で初めてリスク細分型自動車保険を販売開始した会社。年齢条件について、26歳以上のみ補償、35歳以上のみ補償といった大きなくくりの保険会社も多い中、アメリカンホーム・ダイレクトでは、運転する家族全員の年齢を聞き、それに応じたより細かな年齢区分で保険料率を決めている。

 ちなみに筆者もアメリカンホーム・ダイレクトで見積もりをしてみたところ、車両保険の基準も独自のようで、これまで年式が古くて価格が付かないと諦めていた車両保険を付けることができた。しかも輸入車なのに値段が手頃で驚かされた。もちろん車種や条件にもよるのだろうが、まずは見積もりをしてみることをオススメしたい。

アメリカンホーム保険会社 経営企画室マネージャーの只友真理さんアメリカンホーム・ダイレクトのWebサイトでは、個人情報も不要で簡単に見積もりができる

スタッフが急行! 事故現場対応も行う安心サポート
 通販型自動車保険で見積もりを取ってみると、これまでの保険と同じ条件であっても、保険料が格段に安くなる場合がある。しかし、安かろう悪かろうではないが、実際に事故を起こしてしまった際など、補償内容やサポートなどは大丈夫なのだろうかという心配もある。これについては、各保険会社ともに力を入れているところであり、また、細やかなサービスを提案することで、それぞれの商品に特徴を出そうとしている。

 たとえば、どの会社であっても、事故の受付は24時間の対応をしているが、時間帯によっては受付のみで、事故対応については翌日、週末の場合は週明けになるようなケースもある。しかし、アメリカンホーム・ダイレクトの場合、土日祝日を含めて21時までに連絡した時には、事故解決までの流れの説明や不明点の相談、相手方への連絡、代車の手配などといった初期段階の事故対応、さらに対応結果の報告を行ってくれると言う。そして、1事故に対して専任となる担当者1人を決めて、きめ細やかなサービスをしている。そのほか、交通事故証明書取得、示談書省略、診断書省略といったサービスも行っており、事故解決までの不安や面倒を軽減してくれるサポートを特徴としている。

事故現場対応も含めたアメリカンホーム・ダイレクトのダイレクトレスキュー

 さらに、同社では他社にはないサービスとして、事故現場対応サポートを行っている。これは、全国約800カ所のサービス拠点から、現場まで30分の距離であれば、事故現場に提携スタッフが出動してくれるサービスで、現場での安全確保、通行車両などの誘導、警察届け出のアドバイス、事故報告や報告後の事故処理の流れの説明、レッカーの手配などを手助けしてくれるもの。

 特に女性や自動車運転初心者はもちろん多くのドライバーにとってうれしい内容といえよう。もちろん、いくら対応が迅速でも、サポート体制が整っていても、事故解決や保険料支払いまで時間がかかってしまっては意味がない。アメリカンホーム・ダイレクトでは、車両保険の支払いの所要日数はその約7割が30日内であり、そのスピーディさもポイントとなっている。

業界トップクラス、約9500カ所のロードサービス拠点
 事故の際はもちろん、クルマがトラブルを起こした際に利用したいロードサービスについても、各社ともにその内容を強くアピールしており、ドライバーにとって、安心感はとても高い。ただし、レッカーサービスの移送距離、帰宅手段や宿泊場所のサービス内容などに、各社ともに違いがある。

 アメリカンホーム・ダイレクトでは、約9500ものサービス拠点を誇り、迅速なサービスを提供しているが、一方、無料のレッカーサービスは50kmまでであり、距離「無制限」の会社がある中で決して業界トップではない。これは、サービス拠点を多くすることでより迅速な対応を行うことを目的としつつも、アメリカンホームの調査では、レッカーサービスにおいては、現場から修理工場までの平均距離が約30kmであり、全体の約95%をカバーできる距離としてあえて50kmに設定しているのだと言う。

 調べてみると、事故時の帰宅費用や宿泊費用の補償などについても、各社様々な違いがある。もちろんサービス内容が充実しているほうがうれしくはあるが、その分は当然なんらかの形で保険料に跳ね返ってくる。距離や費用といった数値だけではなく、その数値に込められた意味まで読み解き、それが自分に合うかどうを判断することが、賢い自動車保険選びへの近道となる。

ペットの怪我から個人情報漏洩までサポート
 同じように見えても細かく見ていくと各社ともに異なるカラーがある。そして、それはさらに特約や、契約者のみに提供されるサービスといったところにも見られる。特約といえば、125cc以下の原動機付自転車も補償されるファミリーバイク特約、自動車事故で弁護士へ依頼した際の費用が補償される弁護士費用補償特約などがポピュラーだが、アメリカンホーム・ダイレクトでは、ペットサポート、IDガードといった独自の特約を設定している。

 ペットサポートとは、事故で搭乗者とともにペットもケガをした場合、治療費の実費(5万円まで)の補償を行い、また、本人や家族が怪我をして入院中にペットシッターやペットホテルを利用した場合に、その費用を利用日数に応じて補償(1日5000円、1事故につき30万円まで)するというもの。

 また、IDガードとは、キャッシュカードやクレジットカードなどが不正に使用された際、金銭的な被害とそれにかかる弁護士費用などを補償する特約だ。後者は、一見すると自動車保険とは関係ないように思えるが、同社の保険を利用する人はオンラインショッピングを活用している人が多いだろうということから、社内で提案された特約なのだと言う。

 また、契約者のみに提供されるサービスも要チェックだ。ショッピングやレジャーといったシーンで割り引きを受けられるサービスが用意されている。アメリカンホーム・ダイレクトでは安心ダイヤル24と呼ばれる24時間年中無休の医療健康相談サービスも用意している。これは医療保険も持っているアメリカンホーム・ダイレクトならではのものと言えるだろう。

携帯電話のGPS情報を使って事故現場の位置を調べるGPS位置確認サービス

携帯電話を活用したGPSサービスも
 携帯電話やスマートフォンが普及している現代だけに、そういったモバイルを活用したサービスも用意される。GPS機能を持った携帯電話があれば、事故を起こした際に、携帯サイトにアクセスすることで、現在地を簡単に知らせることができる。慣れない土地で事故を起こした際にはとても頼りになる。一方、スマートフォンからは、通常のPCサイトからのアクセスができるが、専用サイトは現在検討中とのこと。今後、スマートフォン専用アプリケーションやサイトの登場によって、その使い勝手や利便性は大きくアップしていくだろう。

プロに聞く保険選びテクニック
 最後に、アメリカンホーム・ダイレクトにおける賢い保険選びについてプロにうかがってみた。

「車両保険を選ばれたならば、身の回り品補償特約を組み合わせることがオススメですね。車中の身の回り品が、事故で壊れたり、盗難にあった場合に補償する特約です。弊社のインターネットの見積もりサイトでは、プルダウンメニューで様々な選択肢を用意しておりますので、いろいろと試して保険料を試算してみてください」。そのほか「日常生活で起こる事故に対しての補償、たとえば、何かモノを壊してしまったとか、自転車に乗っていて歩行者を怪我させてしまったとか、そういった時に補償してくれる生活賠償責任補償特約も付けられますよ」。そして最後に「もし、分からないことがあったらば、ヘルプデスクを積極的に活用してください。その内容から契約についてまで、事細かに教えてくれますから」と言う。代理店がいないといろいろ不安もつきまとうが、わからないことは電話で気軽に相談できるのはありがたい。

 使わないに越したことはない自動車保険。今回取材を始めてみて、同じように見える自動車保険のサービスにも、各社特徴があることを再認識した。こんな時代だからこそ保険料はもちろん、その補償内容やサポートまでチェックして、自分に見合った自動車保険を選びをしてもらいたい。

(Photo:高橋 学)
2011年 6月 20日