フォルクスワーゲン、初の4ドアクーペ「パサートCC」国内販売開始
1月25日から販売。日本市場向けに地デジ対応のHDDナビも装備

フォルクスワーゲングループジャパン株式会社代表取締役社長のゲラシモス・ドリザス氏とパサートCC
11月25日販売開始
500万円(パサートCC 2.0TSI)
602万円(パサートCC V6 4MOTION)


 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは11月20日、VW初の4ドアクーペとなる「パサートCC」を11月25日から販売を開始すると発表した。パサートCCはフォルクスワーゲンの4ドア車としては最上級となるモデルで、ユーザー向けのプライベートイベント「Volkswagen Fest 2008」で価格などが未公表であったものの、国内導入が発表されていた。なお、ヨーロッパでは今年の5月に、米国では10月に発売済み。

 今回国内導入されるモデルは、6速AT、2WD(前輪駆動)、直列4気筒 DOHC 16バルブ 1984ccインタークーラー付きターボエンジン(最高出力147kW[200PS]、最大トルク280Nm[28.6kgm])搭載の「パサートCC 2.0TSI」と、6速DSG(ダイレクトシフト・ギアボックス)、4WD、V型6気筒 DOHC 24バルブ 3598ccエンジン(最高出力220kW[299PS]、最大トルク350Nm[35.7kgm])搭載の「パサートCC V6 4MOTION」の2モデル。サイズは同一で、全長4815mm、全幅1855mm、全高1425mm。価格はそれぞれ、500万円、602万円となる。

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンでは、11月20日の国内導入日発表に伴い都内ホテルで発表会を開催し、パサートCCに関しての詳しい説明が行われた。

パサートCCによってさらにフォルクスワーゲンブランドの魅力を高めていくと語るゲラシモス・ドリザス社長
 最初に登壇したフォルクスワーゲン グループ ジャパン代表取締役のゲラシモス・ドリザス氏は「米国で起きた金融危機や景気後退の影響もあり輸入車市場が縮小している」とコメント。「フォルクスワーゲンもその例外ではなく、1月から10月の純輸入車市場台数ベースで前年同期比10%減となり、2009年にかけても引き続き厳しい状況が続く。しかしながら、純輸入車の台数シェアベースでは増加しており23.2%と昨年比0.6ポイント増となっており、厳しい状況の中フォルクスワーゲンが日本のお客様から選ばれていることの証であると言える。世界的にも同様で、フォルクスワーゲンブランドは昨年よりもよい数字となっている。この理由としては、ゴルフなどコアモデルの高い競争力と、ティグアンなどのモデル拡充にあると考えている」と語り、フォルクスワーゲンの高品質な作りがこの厳しい状況の中でも成長する要因と位置付けていた。

 パサートCCについては「CCは、コンフォートクーペの略であり、フォルクスワーゲンとして最上級の4ドア、さらにクーペというユニークな特徴を持っている」と言う。パサートCCの特徴を3つ挙げ「まずデザイン。クーペにふさわしいスポーティかつエレガントなデザインの採用」「最先端のテクノロジー。常に快適な乗り心地を提供する『DCC』や、パンクを自己修復する『モビリティタイヤ』などを装備し、V6 4MOTIONでは『ACC(アダプティブクルーズコントロール)』やデンマークの高級オーディオメーカー『DYNAUDIO(ディナウディオ)』のオーディオシステムを搭載」「経済的で環境にも優しい2リッターモデル2.0TSIの存在」があると語った。このような装備や機能により、フォルクスワーゲンブランドの持つ高品質なイメージを拡充し、これまでフォルクスワーゲンを乗ることのなかった層にもブランドの浸透を図ることを目指すとした。

ゲラシモス・ドリザス社長は、フォルクスワーゲンを取り巻く環境と、パサートCCの魅力を3つのポイントで解説

マーケティング本部商品企画課の海谷博樹氏からは、パサートCCの詳細な特徴が説明された
  次に登壇したマーケティング本部の海谷博樹氏は、パサートCCを「快適性とダイナミックなドライビング性能をあわせ持つ。セダンとクーペの本来相反する要素を1台のクルマで実現する極めて斬新で意欲的なコンセプトを持つモデル」と紹介。フォルクスワーゲンはこのようなモデルを4ドアクーペと名付けたと言う。

 その後、詳細が海谷氏から語られたが、4ドアセダンのパサートに対して車体幅、車体長を拡大しながら全高が50mm下げられスタイリッシュなデザインとなっている部分は注目される。動力性能に関してもV6 4MOTIONモデルは、フォルクスワーゲン歴代最速モデル(ドイツ仕様参考値)と紹介し、クーペらしいスタイリッシュそしてスポーティを実現している。そのほか、日本仕様ならではの特徴として地上デジタル放送に対応したチューナー、ETC車載器などを両モデルとも標準搭載。ボディーカラーも「モカアンスラサイトPE」「ライトブラウンM」の2色の新色追加し計6色、内装色も新色の「トリュフ」が追加され計3色となった。



フォルクスワーゲンのフラッグシップ車種と位置付けられるパサートCCだけに、数多くの魅力が詰まっている

 

URL
フォルクスワーゲングループジャパン株式会社
http://www.volkswagen.co.jp/
ニュースリリース
http://www.volkswagen.co.jp/information/news/2008/20081120/
製品情報
http://www.volkswagen.co.jp/cars/passatcc/main.html
パサートCC Special Site
http://passatcc.volkswagen.co.jp/
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【2008年10月20日】フォルクスワーゲン、「パサートCC」を国内発表
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081020_37948.html

(編集部:谷川 潔)
2008年11月20日