トヨタ、豊田章男氏の社長昇格で会見
「“現場に一番近い社長”でいたい」

(左から)トヨタ自動車株式会社の渡辺捷昭代表取締役社長、豊田章男代表取締役副社長、張富士夫代表取締役会長
1月20日発表



  トヨタ自動車は1月20日、代表取締役副社長の豊田章男氏が社長に昇格するなどの役員人事を内定したと発表し、同日東京本社にて記者会見を開催した。

  今回発表した役員人事は、代表取締役副社長の豊田章男氏が代表取締役社長に、代表取締役社長の渡辺捷昭氏が代表取締役副会長に昇格。代表取締役副会長の中川勝弘氏は退任し、代表取締役会長の張富士夫氏と、代表取締役副会長の岡本一雄氏は留任となる。これらの人事は、6月下旬に予定している定時株主総会と取締役会で正式に決定する。

張富士夫代表取締役会長
  張氏によると、今回の役員人事内定については「かねてから検討していたこと」とのこと。豊田氏については、「GAZOO.com」や「G-BOOK」など情報事業部門の立ち上げで手腕を発揮、米国のGMとの合弁会社「ヌーミ(New United Motor Manufacturing)」副社長や中国事業などを担当するなど豊富な国際経験を持ち、調達部門、品質部門、国内営業部門、商品企画部門など幅広い分野で十分な経験も有していると、これまでの経歴を紹介した。

  また、豊田氏が過去に生産調査室に所属し現場改善などを積極的に行っていたことなどから、「現在のような自動車業界の激動期には、豊富な経験や“お客様第一”“現地現物”という創業の原点に立ち返ると共に、新しい視点と若々しい考えを持ちながら、大きな変化を中長期的な観点で見据え、時には大胆な改革も進めることが重要。(豊田氏が)激動期の社長に最適であると確信している」と、豊田氏の社長昇格内定の理由を説明した。なお張氏は、今回の役員人事の案を事前に豊田章一郎取締役名誉会長、および奥田碩取締役相談役に相談し、賛成を得ていたことも明らかにした。


代表取締役副会長に内定した渡辺捷昭代表取締役社長
  続けて、渡辺氏がこれまでの社長就任期間について「あっという間の4年間だった」「現在大きな課題を抱えているので振り返る余裕はないが、品質や海外展開などの課題に課題に的確に対応することに明け暮れ、とても短く感じるが、大変充実した期間であったと言える」と述べた。豊田氏の社長就任については、「我々を取り巻く経営環境は厳しく、我々も厳しい未曾有の危機に直面していると言える」と前置きした上で、「今こそ大胆な構造改革が必要で、若々しい発想、新たな視点、感覚も研ぎ澄まされ、果敢な行動力も持ち合わせた、豊田副社長が新しい時代の社長に最適任者であると感じている」と後押しした。


代表取締役社長に内定した豊田章男代表取締役副社長
  最後に、豊田氏が社長就任内定について「100年に1度と言われる難局の中で、トヨタの舵取りという大きな役割を担うこととなり、今はただ責任の重さに身の引き締まる思いで、抱負などの具体的な考えを申し上げる段階ではない」と前置きした上で、「まずは現職を任期満了まで精一杯努めあげことが第一だと思う」とコメント。また、「従来から大切にしてきた“お客様第一”“現地現物”という創業の原点に回帰し、張会長の言葉を肝に銘じながら、あえて言うならば“現場に一番近い社長”でいたいと思っている」とし、「全力で大任を果たして参りたいと思い、今後早急に具体策を検討したいと思う」と意気込みを表した。

 


URL
トヨタ自動車株式会社
http://www.toyota.co.jp/
ニュースリリース(PDF)
http://www.toyota.co.jp/jp/news/09/Jan/nt09_0103.pdf
関連記事
【2009年1月20日】トヨタ自動車、豊田章男氏が社長に昇格
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20090120_38458.html

(編集部:大久保有規彦)
2009年1月20日