横浜横須賀道路、佐原IC~馬堀海岸IC間が開通
開通式には小泉元首相も来訪

馬堀海岸ICの脇に設けられた会場で鋏入れ式が行われた

2009年3月20日15時開通




 3月20日15時、横浜横須賀道路の佐原IC(インターチェンジ)~馬堀海岸IC間、約4.3kmが開通した。これにより、1979年に日野~朝比奈間が開通して以来30年を経て、横浜横須賀道路の全線約37kmが開通した。

 NEXCO東日本(東日本高速道路)によると佐原IC~馬堀海岸IC間の開通により、横浜中心地から観音崎への所要時間が約8分短縮されるほか、これまで混雑時には約20~30分を要した佐原IC~馬堀海岸付近が、約4分へと短縮される。また、一部交差点では慢性的に渋滞が発生している国道16号線の混雑の緩和や交通事故の減少が期待でき、国道16号線が台風などにより通行止めになった場合のバイパスとしての機能も期待できると言う。

 さらに、交通の流れがスムーズになることで、年間約55億円の経済効果が期待できるほか、年間約2万tのCO2削減が期待できると言う。

 開通を直前に控えた20日10時からは、馬堀海岸IC付近にて開会式が執り行われ、地元出身の国会議員、小泉純一郎元首相や神奈川県知事の松沢茂文氏、ユーザーを代表して横須賀市長の蒲谷亮一氏らが祝辞を述べた。また、2007年8月の「道の日」に開催された絵画コンクールで入賞した小学生や、地元中学校の生徒らも招いての鋏入れ式や久寿玉開披、パレードランなども行われた。

東日本高速道路代表取締役会長の八木重二郎氏による主催者挨拶から開通式がスタート神奈川県知事の松沢茂文氏(写真左)や国土交通省 関東地方整備局 副会長の林部史明氏(写真右)は開通に対するお祝いの言葉を述べた
国会議員の小泉純一郎衆議院議員(写真左)、千葉恵子参議院議員(写真中)、古屋範子衆議院議員(写真右)も訪れて祝辞を述べた。地元出身の小泉議員は、子供の頃はこのあたりの海でよく遊んだとこの地での思い出を語った
ユーザー代表として祝辞を述べた横須賀市長で、横須賀市観光協会会長でもある蒲谷亮一氏NEXCO東日本の横浜工事事務所長である小谷充宏氏が、会場に設置されたモニターを使って佐原IC~馬堀海岸IC間の工事報告を行った佐原IC~馬堀海岸IC間は2つのトンネルの開通によって完成した
道路に使用しているのは高機能舗装で、排水性に優れるほか、騒音も吸収しやすいと言う遮音壁にはアクリル板を使用し、圧迫感を減らしている佐原IC~馬堀海岸ICの開通により横浜市中心部(神奈川県庁)から観音崎までの所要時間が約45分になる
国道16号線の大津・三春4交差点や佐原IC付近の佐原交差点で慢性的に発生している渋滞の緩和が期待される3月14日には開通前の一部区間を開放し、全線開通記念イベントを開催高速道路上で予定されていた鋏入れ式は、雨天のため開通式会場で行われた
開通式の最後にはパレードランが行われた。パレードランにはNEXCO東日本のプロモーションカーである「カローラレビン(AE86)」ベースの「高速人カー」も登場パレードランは横須賀市消防団音楽隊の伴奏のもとで行われた馬堀海岸IC出口の案内標識には横浜横須賀道路終点の文字
馬堀ICから主要インターへの料金表。1つ隣の浦賀ICからの料金も共通

(編集部:瀬戸 学)
2009年 3月 23日