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トヨタ、「スマートコミュニティJapan 2016」で新型「プリウス PHV 日本仕様」を初公開
センターコンソールの11.6インチ大型ディスプレイや日本仕様だけの急速充電機能も紹介
2016年6月15日 16:11
- 2016年6月15日~17日 開催
- 入場料:無料(登録入場制)
トヨタ自動車は、6月15日~17日の3日間に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている「スマートコミュニティJapan 2016」にブースを出展。今秋に販売開始を予定している新型「プリウスPHV」の日本仕様車両を初公開した。
新しいプリウス PHVは、3月に行なわれた2016年ニューヨーク国際オートショーで北米仕様の「プリウス プライム」として世界初公開されたモデル。今回のスマートコミュニティJapanの会場で展示された車両は右ハンドルで、日本と欧州仕様のみに装備される車両ルーフ部分の「ソーラー充電システム」のほか、日本仕様だけで採用される急速充電機能も備えた日本仕様となっている。ブースでは進化したPHVシステムによる燃費・環境性能に加え、ソーラー充電システムの仕組み、11.6インチ大型ディスプレイを備えたナビゲーションシステムなどについても紹介している。
このほかにトヨタブースでは、FCV(燃料電池車)「MIRAI(ミライ)」の主要ユニットの大きさや配置などの様子が分かるカットボディの展示や、燃料電池が発電する仕組みについて学べる「燃料電池教室」を実施している。
スペックはニューヨークショー発表時のまま
展示ブースには、ブルーに塗装されていたニューヨークショーの展示車両とは異なり、新型「プリウス」にも採用されている「サーモテクトライムグリーン」にカラーリングされた新型プリウス PHVが展示され、多くの来場者の注目を集めた。
新型プリウス PHVの特徴などについては、すでに3月のニューヨークショーでの公開内容の記事を誌面掲載しているが、会場内の説明員に変更点の有無について質問したところ「3月の発表時のままです。発売時期も秋で、それも変わっていません」との返答だった。
4代目プリウスをベースにしたプラグインハイブリッドシステムは、搭載されるリチウムイオン電池の高容量化と小型・軽量化によって、エンジンを始動させずに走行可能な「EV走行距離」が60km以上に向上。エンジンと動力分割機構の間にワンウェイクラッチを設定し、発電用のみに利用していたモーターを走行用にも使用する「デュアルモータードライブシステム」により、環境負荷の低いEVモードでも力強く走行できる点などに変更はないようだ。
また、既存の200V 16A、100V 6Aといった家庭用電源からの充電に加え、急速充電にも新たに対応。急速充電時には約20分でバッテリー容量の80%まで充電できる点や、11.6インチ大型ディスプレイ搭載のカーナビなども3月の発表時点から変更はないとのことだ。
トヨタはこの新型プリウス PHVの生産台数を5万台~6万台/年の規模に設定しているとのことで、この点について説明員に聞いてみたところ「世界中で自動車に対する環境規制が強くなってきているなか、PHVやEVが注目され、環境車支援策などが打ち出されて普及が進んできていますし、お客さまの認識も高くなってきていますので、トヨタも次世代環境車であるPHVを拡販します」との回答だった。
新型プリウス PHVの国内初展示に加え、トヨタブース内にはFCVであるMIRAIのカットボディも展示されていた。説明員に話を聞いてみると「重量物を低い位置、かつ中心に寄せながらも、フロアが高くならないように設計担当がレイアウトに苦労していました」と語りつつ、「実際の車両でシートに座ると気にならないのですが、カットモデルを横から見るとフロアが高く見えてしまいますね」と笑いながら教えてくれた。