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タミヤ、モーター位置変更で3つのハンドリング特性を選べる「TA07 PROシャーシキット」説明会

TAシリーズの第7世代のシャシーが登場

2016年7月2日頃 発売

3万1104円

 タミヤは6月29日、1/10 電動RCカーシリーズ「TA07 PROシャーシキット」の新製品説明会を開催した。TA07 PROシャーシキットの発売時期は7月2日頃、価格は3万1104円。

 TA07 PROシャーシキットは、シャシー長370mm、シャシー幅は187mm、ホイールベースは257mm。フレームの素材はグラスファイバー強化ナイロン樹脂製、形状はロワデッキとアッパーフレームを組み合わせたコンポジットタイプ。駆動方式は横置きモーターとシングルベルトドライブによる4WDとなる。

 タミヤの「ツーリングカー」カテゴリーにおいて、1991年登場の「TA01」から続くTAシリーズの第7世代のシャシーとなり、現行ラインアップでは、エントリークラスのシャフト4WD「TT-02」の上位に位置する、シャフト4WDの「TB-04」ともに、ミドルクラスのシャシーとの位置づけ。

製品のコンセプトなどを示したスライド
TA01
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 説明会では同社ツーリングカーの歴史と変遷を紹介するとともに、タミヤ 企画開発部 一課の青木孝憲氏とタミヤ 企画開発部 一課の鈴木清和氏が「TA07 PROシャーシキット」の開発コンセプトと特徴について話した。

株式会社タミヤ 企画開発部 一課の青木孝憲氏
株式会社タミヤ 企画開発部 一課の鈴木清和氏

 TA07 PROシャーシキットの開発にあたっては、「先代を超える戦闘力」「他車にない新しい機能やデザイン」「ミドルクラスマシンとしてあるべき要素」と3つの目標を掲げ、左右のロール特性を最適化を図るためフレーム設計はシンメトリカルデザインとするとともに、ギヤデフやサスアーム、アップライトなどにハイエンドモデル(TRF419系)のパーツを採用。また、競技性だけでなく探究心を掻き立てるものとして、モーター搭載位置を3つから選べる機能性をもたせた。

 新製品説明会の会場となったタミヤサーキットでは、モーター搭載位置を変えた3台のTA07 PROシャーシキットのマシンが用意され、実際に走行感覚の違いを体感できる時間も用意された。

モーター搭載位置を変えた3つのTA07 PROシャーシキットを用意して体験走行をすることができた
製品説明会の会場となったタミヤサーキットでは、モーターの搭載位置を変えた3つのマシンを用意。ホワイトのマシンが一番前方に搭載、シルバーのマシンが中間に搭載、ブラックのマシンが一番後方に搭載している

 製品の一番の特徴となるモーターの搭載位置について、青木氏は「今日感じていただいたハンドリングの違いは、主にモーターのジャイロ効果によるものです。モーターの中には回転物としてローターが収められているのですが、車両の中で一番回転数が高く、回転物としての質量も大きくなっています」と説明。

 加えて「実はモーターの位置を変えることによってハンドリングが変わるということは2000年の頃から分かっていました。2000年当時はシャフトドライブのモデルは縦の位置にモーターが搭載されているなど様々なレイアウトがありましたが、今では世界選手権などのシーンにおいては、TRF419のようなカタチで各メーカーがほぼ同じレイアウトを採用しています」と話した。

 そして、幅広い層に楽しんでもらうミドルクラスマシンに仕上げることについて、青木氏は「世界のRCカーマニアはどんなカタチが一番よく走るのかが知り尽くされているカテゴリーなので、商品の開発として一番難しいところでした」と明かした。

 3つあるモーターの搭載ポジションの違いについて、青木氏は「一番後ろにモーターを搭載するのは蹴りだしの強いレイアウトとなり、競技をする場合ならおすすめのポイント」と話した。

モーターの搭載位置によってハンドリングの特性が変わる

 そのほかのポジションについて、青木氏は「一番前に搭載するレイアウトはいままでに前例のないポイントですが、安定感の高い方向となるのでコースレイアウトや路面のグリップの状況が難しい時におすすめのポイントと言えます。また、中間に搭載するレイアウトは比較的軽快に曲がる特性をいつでも発揮することができるので、好みが分かれるポイントになると思います。やはり、腕に自信のあるRCカーマニアは一番後ろのモーターレイアウトをとられると予想しています」と解説した。

NSXボディも登場予定
TA07 PROシャーシキットには、体験走行に使用した「1/10RC ライキリGT スペアボディセット」を含めて約35種類のボディが搭載可能