ニュース
SPOT、看板の満空情報も提供する駐車場検索アプリ「Smart Park」説明会
全国約4万8000件の駐車場検索や約1万3000件の満空情報を提供。ディープラーニングやAIの活用も検討
2016年10月18日 23:17
- 2016年10月17日 リリース
SPOTは、全国約4万8000件の駐車場検索や約1万3000件の満空情報を確認できるスマートフォン向けアプリ「Smart Park」を10月17日にリリース。同社は10月18日に記者説明会を実施して、SPOT COOの花房寛氏が新サービスの狙いについて話した。
同社は、アプリ開発と合わせて、駐車場に設置された看板の満空情報を読み取るセンサーを開発。これまで満空情報を確認できなかった駐車場の状況をIoTで見える化した。
Samrt Parkでは、約4万8000件の駐車場を検索可能。そのなかで、大手駐車場事業者が提供する満空情報に加えて同社が独自に収集した満空情報を合わせて、約1万3000件の満空情報を提供する。さらに同社では、駐車場のニーズが高い地域に満空情報を読み取るセンサーの設置を拡大して、満空情報の充実を目指している。
また、Smart Parkアプリの機能としては「各社の複雑な料金体系に最大限対応して、最も安い料金の駐車場を案内」「料金計算は停める時間帯、駐車時間、曜日にも対応」「GPSを用いて、現在地周辺の駐車場を検索可能」「目的地をフリーワードで検索し、その周辺の駐車場を探すことも可能」といった特徴を持つ。
説明会で登壇した花房氏によると、現在、日本にある時間貸し駐車場は全国43万車室(2011年現在)あるという。しかし、その数は駐車場事業者の大手10社でも過半数未満で、中小零細企業の多い市場であると同社は分析。さらに、システム構築にコストがかかるリアルタイムの満空情報を配信しているのは大手事業者に限られていることなどに注目したという。
今回、同社が独自開発した看板の満空情報を読み取るセンサーは、主に光センサー、通信モジュール、ソーラーパネル、バッテリーを組み合わせたもの。光センサーが駐車場の看板に表示される「満車」の点灯を検出、通信モジュールを通じてその駐車場は“満車である”とセンターに情報を送信する仕組み。
駐車場におけるセンサーユニットの取り付けは15分から20分で終了するといい、外部から電源供給の必要もなく、ソーラーパネルとバッテリーの電力によりユニット単独で稼働する。あくまで看板の満空を判別するだけで、空いている車室数を知ることはできないが、たいていの駐車場で導入可能なリアルタイムの満空情報システムとした。
花房氏によると、これまでに都内10区に実証実験として1000件の駐車場に取り付けを実施、2017年の3月までに6000件の駐車場に設置を目指すとしている。Smart Parkでドライバーにはあまり知られていない路地裏の駐車場も検索結果として表示して、空き駐車場に適切に自動車を誘導できるメリットがあるという。
花房氏は「日本全国、全ての駐車場に取り付けを目指すのではなく、満車の率が高い地域などニーズの高い場所に取り付けていく」との考えを示すとともに、将来的には日々集まってくる満空情報のデータをディープラーニングやAIを活用しながら、センサーを設置しない駐車場についても“空車の確率何%”などといったカタチで満空情報の提供を目指すとしている。
今回の新サービスについて、花房氏は「送客に合わせてコミッションを頂くビジネスモデル」と説明し「今のバージョンのセンサーユニットでは実際に送客ができているのかは確認が取れないので、アプリケーションのGPS機能を使って確認することになる。ただ、GPSにも誤差は生じるので、次のバージョンのユニットではビーコンを組み込むなど、送客を確認できるものにしていきたい」と話した。