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タミヤ所有の6輪F1マシン「タイレル P34」、東京で初展示

模型化40周年、東武百貨店 池袋店「タミヤモデラーズギャラリー」にて

2017年7月27日~8月1日 開催

東武百貨店 池袋店

入場無料

世界初の6輪F1マシン「タイレル P34」。空気抵抗を考慮して、フロントタイヤを小径4輪にしている

 1976年~1977年シーズンのF1に参戦し、大きな話題となった6輪のF1マシン「タイレル P34」が東武百貨店 池袋店で開催中の「タミヤモデラーズギャラリー」(7月27日~8月1日 開催、10時~20時[最終日は17時まで]、入場無料)で展示されている。

 このタイレル P34は、タミヤが同車の製品化にあたって所有したもので、1976年シーズンのものとなっている。タミヤは1977年に1/20スケールでタイレル P34を模型化。その後世界中でスタンダードとなる1/20スケールのF1の第1弾作品だった。

 実車のタイレル P34はタミヤ本社の1階に展示されていたが、2017年がタイレル P34模型化40周年となることから、2017年5月の「第57回静岡ホビーショー」で初めて社外展示を実施、大きな話題となった。タミヤのスタッフによると、これまでは社内展示のためタイレル P34を運ぶ方法を準備しておらず、模型化40周年記念展示にあたってタイレル P34を乗せるトレーなどを準備したとのこと。そのため、県外に運ぶことも可能となり、東京での初展示に至ったという。

タイレル P34を主に3方向からじっくり見られる。前方から見ると、空気抵抗低減コンセプトがよく分かる。1977年シーズンはフロント部がワイドトレッド化されるなど、成績低迷から開発方針が迷走。2年限りの参戦となった
特徴的なフロントタイヤ
カウルにはフロントタイヤの動きを見る窓が用意されている
車両は4号車。「DEPAILLER」の文字に泣けてくる人もいるだろう
この時代のスタンダードエンジンとなっていたフォード DFVエンジン。そのため車体側の開発が加速し、ウィングカーの登場へとつながる
リアタイヤは標準サイズ
ウィングはタイレル P34のスタンダード版。日本グランプリでは富士スピードウェイの長いストレートに対応したスペシャルウィングが使われた
車体とDFVエンジンの接続部。DFVエンジンは車体の一部として機能している
こちらは右フロントタイヤ。後方のフロントタイヤ(左側)に用意されているのは、ブレーキ冷却用の空気取り入れ口。ブレーキバランスの違いにも苦しんだと言われている
カウル右側の窓の下にはバルジがある。これはシフトレバーが右側にあり、操作のための空間を確保する必要があったため
ラジエーターは車体サイドに。各チームが工夫した部分だ
会場に展示されていたパネル。当時の取材風景。リアウィングから1976年日本グランプリのときのものと分かる
もちろん、タミヤのキットも売られている

 タミヤ所有のタイレル P34が社外展示されたのは、今年の静岡ホビーショーが初めてで、東京で展示されるのも初めてとなる。世界的にも貴重なもので、F1ファン、模型ファンだけでなく、多くの人に見ていただきたいF1マシンだ。

 タミヤモデラーズギャラリーでは、このタイレル P34の模型などのほか、タミヤの製品を各種販売。ミニ四駆の特設コース、タミヤグッズの名入れコーナーなど、イベントならではの特別コーナーも用意されている。RCカーの塗装済み販売もあるので、お手軽にRCカーを楽しみたい人にもお勧めのイベントとなっている。

塗装済みRCカーの特別販売コーナー
こちらはクルマ模型の特別販売。箱がなく、通常より安価
タミヤグッズの名入れも行なってくれる
ミニ四駆35周年コーナー
もちろんミニ四駆特設サーキットも用意されている