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パイオニア、自動運転車向けにMEMS方式の車載用3D-LiDARを開発

9月下旬よりサンプル出荷開始

2017年9月7日 発表

3D-LiDAR サンプルイメージ(スキャニング部)

 パイオニアは9月7日、一般道レベル3以上の自動運転車両への搭載に向けて、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを用いた独自の「車載用3D-LiDAR」を開発。9月下旬より国内外企業へサンプル供給を開始すると発表した。

 同社は、自動運転に必要とされる、遠方の物体までの高精度な距離の測定や物体の大きさを検出できるセンサーとして3D-LiDARの開発を進めており、2020年以降の量産化を目指している。

 今回、供給を開始するMEMS方式の3D-LiDARは、開口部の小さいMEMSミラーとレンズを組み合わせ、光学設計を最適化することにより車載用途での実用化を可能にする。同社はこの3D-LiDARのサンプルを、国内外の自動車メーカーやICT関連企業などに供給して、相互で実用化に向けたトータルシステムとしての動作検証を行なう。

 検証結果を基に、各企業の使用用途に適した仕様や形状、サイズなどの検討を行なうとともに、独自のデジタル信号処理手法を用いて、これまでLiDARでは難しいとされていた黒色の物体や遠方物体(LiDAR側で受信するレーザー光が微小な状況)の計測能力を高める技術の開発を進め、一般道でのレベル3もしくはそれ以上の自動運転車両への搭載や、次世代GIS(Geographic Information System:地理情報システム)サービスなどへの活用を目指すとしている。

 なお、同社はこの3D-LiDARサンプルを、10月末より開催される東京モーターショーに出品予定。

LiDAR で収集した点群地図データイメージ