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川崎重工、「Z1」「Z2」のシリンダーヘッドを愛好家向けに再生産

2019年秋に開設予定の販売専用サイトで受注開始

2019年3月1日 発表

価格未定

 川崎重工業は3月1日、大型2輪車「Z1」「Z2」シリーズのシリンダーヘッドを愛好家向けに再生産すると発表した。2019年秋より同社特設サイトで注文を受け付ける。初回生産個数は1000個で、価格は未定。注文状況に応じて増産を検討するとしている。

 Z1とZ2は、国外向け輸出仕様として1972年に発売された「900 super4」の型式「Z1」、1973年に発売された「750RS」の型式「Z2」として呼ばれるモデル。Z2は国内で累計2万台以上を販売、Z1は世界で累計十数万台以上を販売して、ともにカワサキのモーターサイクルを象徴する歴史的なモデルとなった。

 発売から約半世紀が経ち旧車と呼ばれるモデルとなっているが、同社では、現在でも世界中のライダーから愛されていることや、レストアにより実際の走行が可能な車両が数多く現存していることから、両モデルのオーナーのニーズに応えてシリンダーヘッドの再生産を決定した。

 今回再生産するシリンダーヘッドは、当時の図面に規定された仕様を、現代の製造技術・製造法により実現するというコンセプトに基づいて新開発されるもの。当時の製造技術・製造法の結果として生じた細部の形状や表面の質感などを復元するものではないとしている。

 部品構成はカムシャフトブラケット、バルブやその周辺部品、タペットを同梱。カムシャフトやシリンダーヘッドカバー、ガスケット類などは含まれない。また、排気管取り付け用のスタッドボルト寸法は後期型のM8を採用、「KZ1000Mk.II」など通称「角ヘッド」のモデルには適応しない。

 同製品の製造や販売元は川崎重工業となり、カワサキモータースジャパン、カワサキプラザネットワークやカワサキ正規取扱店での販売や取扱いは行なわれない。

 なお、シリンダーヘッド以外の部品やZ2、Z1以外の歴史的なモデルの部品については、今回の再生産に対するオーナーの声などにより検討予定としている。