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ネットを定額で使いたい放題、パイオニアの車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」を速攻チェック

1万2000円の「1年プラン」など3プラン設定

中央が「DCT-WR100D」。同時接続台数は5台

 カロッツェリアから待望の新製品がリリースされた、なんて記事を見たならば、興味のある人なら「カーナビか、カーオーディオか、はたまたドラレコか?」と、その商品について想像するハズ。10月は例年、ニューモデルが発表になる時期だから、それも当然っちゃ当然だ。

 取材依頼を受けた自分(筆者)も同様だった。「今年って、サイバーナビだっけ、楽ナビだっけ」なんて思いつつ、取材当日を待つことになった。だが、しかし、である。当日、集合場所で担当者から手渡されたのは、手のひらサイズの黒いブツ。

「なに、お土産? 名古屋でも行ってたの?」
「ういろうちゃうわ。それです」
「ちょっとボケてみただけじゃん。デモカーのカギね。クルマはどこに駐めてきたの?」
「だから、それっす」
「令和にもなってスターレットってことはないでしょ、どこよ(キレ気味)」
「それはソレイユ、って若い読者はわからないですよ。じゃなくて、それ!」
「へ?」

 いかにもなボケはこのぐらいにして、今回のお題となる黒いブツの正体がナニかというと、車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」だ。

 Wi-FiルーターについてはWatchの読者諸兄にコマゴマと説明するのもアレだろう。一応、カンタンに書いておくと、「複数のWi-Fi機器をまとめてインターネットに接続するアイテム」。昨今、会社などでモバイルルーターを支給されていることも多いと思うけれど、これはその車載版になる。通信用のSIMは専用品が用意されており、NTTドコモの4G LTE回線を利用する。なので、NTTドコモのLTEエリアが利用範囲になるのなら、ほぼ全国どこでもクルマの中にインターネット環境を構築できるワケだ。

車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」本体の価格は2万5000円(税別)
上部にSIMスロットがある
右側に電源コネクター
背面にはパスワードが印刷されている
「Amazon Fire TV Stick」とのサイズ比較
電源はシガーソケットから取るだけ
走行状態を認識するために設置時には水平、垂直に対して傾きは20°以内などの制約がある

 と、ここまで書くとピンと来る人もいるのではないだろうか。そう、これはサイバーナビがいち早く採用した「docomo in Car Connect(ドコモ イン カー コネクト)」対応のアイテム。そのため、最強かつ最大のポイントとなる「LTEデータ通信が定額で使い放題」って部分はそのまま。本体価格2万5000円とイン カー コネクトを契約し、利用料金は500円の「1日プラン」、1500円の「1か月プラン」、1万2000円の「1年プラン」から選ぶだけ。前述したモバイルルータを使っても同じことができるものの、個人で使うとなると意外にコストが高く、契約手数料や解約違約金など月額以外の費用が必要になることもある。

 一方、こちらは1年プランなら、ひと月あたり1000円と格安。2年ごとに「更新用UIMカード(5000円)」を使って利用期間を延長することが必要になるものの、それは継続利用するときのみにかかる費用。月割りしてしまえば、ひと月あたり210円程度だから、月額費用に加えてもまだまだ大盤振る舞いと言えるレベル。加えて「車載用」と銘打っているだけに、動作保証温度は-10℃~60℃と広い範囲をカバー。性能面から言ってもスグレモノなのだ。

「じゃあ、これをモバイルルーターとして使えば……」

 そんな不埒な……、もとい目先が利く人がいるかもしれないけれど、そこはあくまで「車載用」なのでハードウェア的に制限がかけられている。そのため、利用できるのは「エンジン始動後走行前30分」「走行中」「走行後アイドリング停車中60分」で、エンジンOFF時は使用不可能となる。少し不便な気がするかもしれないけれど、考えてみれば出発前に目的地を調べたり、ルートの情報を取得したりするのはOKだし、走行中はストリーミングラジオやナビゲーションで渋滞情報などの取得だって可能。サービスエリアで休憩前後に調べ物……、などなど車内での利用ならほとんどのシチュエーションをカバーしていると言えそう。

 その使用感は快適! のひとこと。Webやメールといった軽作業はもちろん、ムービーもストレスなく再生OK。最近の大画面&HD化したカーナビ画面で気兼ねなく映像が楽しめるのは、もうサイコー! って感じ。スマホでミラーリングしても同じことはできるけれど、スマホの温度や残りの通信量を気にしたり、ケーブルをごちゃごちゃ繋いだり、なんてことをしなくてよいのでずっとお手軽な感じが嬉しい。

カーナビのHDMI端子に「Amazon Fire TV Stick」を接続すればストリーミングビデオが楽しめる
HD解像度のカーナビと組み合わせれば楽しさも倍増
Wi-Fi接続したスマホでのミラーリングもOK
スマホなどからリアモニターに直接映像を入力すれば、ナビ利用を妨げずにコンテンツを楽しめる
音楽ストリーミングサービスを使えば1人でのドライブも楽しい
静かな場所に行って仕事をするもよし
ゲーム機で楽しむもまたよし
「DMH-SF700」のようなディスプレイオーディオにも最適
タブレットAVシステム「FH-7600SC+SDA-700TAB」とも相性がよさそうだ

「ドコモ イン カー コネクトが使えるサイバーナビが欲しいけど、買い換えたばかりなんだよなぁ」

 なんて人にはもちろん、

「ディスプレイオーディオで使いたい」
「ドライブ中に子供が通信機能を使ったゲーム機で遊びたがる」
「オンデマンドビデオで(同乗者が)スポーツ中継を楽しむ」

 なんて場合にもピッタリ。カーナビ用のオプションアイテムと言えば、最近ではドライブレコーダーが主流になっているけれど、今後はこの車載用Wi-Fiルーターがその座を奪い取ってしまうかも? このDCT-WR100Dは、そんな感想さえ抱かせる最強のアイテムなのだ。