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マツダ、マイルドハイブリッド仕様の「MX-30」デビュー 価格は242万円から

EVモデルは2021年1月発売

2020年10月8日 発売

242万円(2WD)

265万6500円(4WD)

フリースタイルドアを採用する新型コンパクトSUV「MX-30」(マイルドハイブリッドモデル)発売

 マツダは10月8日、センターオープン式のドア構造のフリースタイルドアを採用する新型コンパクトSUV「MX-30(エムエックスサーティー)」を発売した。価格は2WDが242万円、4WDが265万6500円。販売計画台数は1000台(国内・月間)。

 同社は2019年の東京モーターショーにおいてEV(電気自動車)モデルとしてMX-30を公開したが、7月にマイルドハイブリッドモデルをラインアップに追加することを発表。今回発表されたのはそのマイルドハイブリッド仕様になる。EVモデルは当初、2020年度中にリース販売を開始するとしていたが、今回の発表の中で2021年1月に発売する予定であることが明かされた。

EVモデルは2021年1月に発売予定

 なお、MX-30ではさまざまなパッケージオプションが用意されており、多彩なライフスタイルを楽めるようになっている。例えば本革巻きステアリングやシフトノブ、自動防眩ルームミラーなどをセットにした「ベーシック パッケージ」(7万7000円)をはじめ、アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)やスマート・ブレーキ・サポ―ト(右直事故回避アシスト機能)などをセットにした「セーフティ パッケージ」(12万1000円)、運転席10Wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能や運転席&助手席シートヒーターなどをセットにした「ユーティリティ パッケージ」(8万8000円)などを設定。いずれのパッケージを選択するにしても「ベーシック パッケージ」を同時装着する必要がある。

 また、2WD(FF)車、4WD車それぞれに各パッケージをはじめから装着したモデルも用意されており、基準となる「ベーシックセット」(ベーシック パッケージを装備)、安全装備と快適装備を充実させた「アドバンスド セット」(ベーシック パッケージ、セーフティ パッケージ、ユーティリティ パッケージを装備)、MX-30ならではの魅力が詰まった「ハイエスト セット」(アドバンスド セットに加えて「インダストリアル クラシック パッケージ」「モダン コンフィデンス パッケージ」を装備)も用意される。

MX-30価格表
モデルエンジン変速機駆動方式価格
MX-30直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴+モーター6速AT2WD(FF)2,420,000円
4WD2,656,500円

WLTCモード燃費は15.1km/L~15.6km/L

 MX-30は電動化技術「e-SKYACTIV(イー・スカイアクティブ)」を採用。e-SKYACTIVはエンジン、モーター、ブレーキ、ジェネレーターなどを協調制御するもので、「効率的なだけでなく滑らかで上質な動的性能を実現する」というマツダの電動化技術の総称。今回のマイルドハイブリッドモデルには、直噴ガソリンエンジン SKYACTIV-G 2.0に独自のマイルドハイブリッドシステム「M ハイブリッド」を組み合わせ、燃費性能とドライブフィールをより洗練させたという「e-SKYACTIV G」を搭載する。

 M ハイブリッドではブレーキ性能を確保しつつさらなる燃費向上を目指すため、摩擦ブレーキによる制動力とエネルギー回生による制動力を協調させることでドライバーの要求制動力の実現を図る、回生協調ブレーキシステムを採用。また、始動方式をベルト伝達のモーターとすることで減速時のエンジン停止領域を拡大させ、さらなる燃料削減効果を図った。新採用したM ハイブリッドバッテリーは、従来のものと比べて高い安全性、長寿命、優れた低温性能、高入出力、広い実行SOC(充電率)レンジが特徴で、回生協調ブレーキシステムを採用したことと合わせて、より多くの減速エネルギーを回生、蓄電することを可能にした。

 一方、4WDモデルで搭載するi-ACTIV AWDは、タイヤの動きやGセンサーなどの情報から車両の走行状態をリアルタイムに検知し、路面状況やタイヤの荷重状態の変化を素早く予測。状況に応じて前後輪へのトルク配分を自動的に最適化する先進のAWDシステムを採用。G-ベクタリング コントロール(GVC)との協調制御を採用し、これまで以上にニュートラルなコーナリング性能を実現するとともに、悪路においてスタックしてしまうような状況でも、AWDとトラクション・コントロール・システム(TCS)の協調によって接地輪への駆動力伝達を最大化するオフロード・トラクション・アシストを採用した。

 搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴「PE-VPH」型エンジンは最高出力115kW(156PS)/6000rpm、最大トルク199Nm(20.3kgfm)/4000rpmを発生。組み合わせる「MJ」型モーターの最高出力は5.1kW(6.9PS)/1800rpm、最大トルクは49Nm(5.0kgfm)100rpmとした。WLTCモード燃費は2WD車が15.6km/L、4WD車が15.1km/Lとアナウンスされている。

特徴的なフリースタイルドア採用

 MX-30のボディサイズは4395×1795×1550mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2655mmと、「CX-30」から10mm高い程度でそのほかのサイズは同寸。外観上でもっとも異なるのは専用設計のヒンジを採用し、フロントドア82度、リアドア80度まで開くセンターオープン式のドア構造を実現したフリースタイルドアを採用したこと。乗り降りと荷物の積み降ろしのしやすさをはじめ、ベビーカーや車いすでのアクセスのしやすさまで考慮して開発されており、フロントドアの開度は人の乗降だけでなく、幅広い使い方を考えて設定したという。

 また、フリースタイルドア採用による乗降性をさらに高めるため、開口部の高さや造形などを人間特性に基づいて設計。リアドアトリムには開閉操作時に力を入れやすく、リアドア全開位置でも手首に大きな負担をかけずに握ることができる縦型グリップを採用した。フロントシートにはワンタッチでシートバックが前に倒れ、シートの前方へのスライドを可能とするウォークイン機構も搭載。後席乗員の体の動きを考えて前に倒す角度とスライド量を設定したことで、よりスムーズな乗降を可能にしている。さらにサイドシルの断面やサイドシルガーニッシュの形状も綿密に造り込み、乗員が体に負担を感じることなくスムーズに降車できるよう配慮したという。

 加えてMX-30では前席用シートベルトの下側をリアドアに取り付ける構造を採用しており、これは後席フロア側に付けていたフリースタイルドアを採用する「RX-8」からの進化点としている。

フロントドア82度、リアドア80度まで開くセンターオープン式のドア構造を実現したフリースタイルドア

 外観のデザインについて、フロントまわりでは他のマツダ車で採用しているシグネチャーウイングをあえて廃止し、オーナメントが指し示すクルマの中心軸へ向けてすべてのリフレクションやエレメントが収れんしていく作りを表現。今までにない魂動デザインの表現としながら、練り込まれた強い立体とランプ周辺の彫りの深さとが相まって、マツダらしい生命感のある新しいフロントデザインを実現した。

フロントまわりでは他のマツダ車で採用しているシグネチャーウイングをあえて廃止

 サイドでは強く傾斜したDピラー、あえて立ち気味として流れの溜めと抜きを表現したというAピラーを採用するとともに、フロントエンドから連続するショルダー部は大胆なカーブで構成するなど、シンプルで強い印象の中に軽快な印象を両立した。

 ヘッドライトは新世代のマツダデザインに共通するシリンダー形状による奥行きのある造形を採用し、彫りの深い眼差しを表現。リアコンビネーションランプは立体感を際立たせるため、アウターレンズを感じさせないようユニット形状に沿わせる手法を取っている。

 また、ボディカラーについてはソウルレッドクリスタルメタリック、ポリメタルグレーメタリック、セラミックメタリックに特徴的なキャビンとフリースタイルドアを際立たせる「フレームドトップ」をラインアップ。ルーフサイドのメタリックカラーはベースのボディカラーとのマッチングを考慮して、ダークとシルバーの2色を設定した。そのほかにルーフまで同色としたマシーングレープレミアムメタリック、ポリメタルグレーメタリック、セラミックメタリック、ジェットブラックマイカの4色を設定する。

MX-30のボディサイズは4395×1795×1550mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2655mm
サイド部では強く傾斜したDピラー、あえて立ち気味として流れの溜めと抜きを表現したというAピラーなどを採用
ヘッドライトは新世代のマツダデザインに共通するシリンダー形状による奥行きのある造形を採用し、リアコンビネーションランプは立体感を際立たせるため、アウターレンズを感じさせないようユニット形状に沿わせる手法を取った
3トーンのソウルレッドクリスタルメタリック
3トーンのポリメタルグレーメタリック
3トーンのセラミックメタリック
モノトーンのジェットブラックマイカ
モノトーンのマシーングレープレミアムメタリック
モノトーンのポリメタルグレーメタリック
モノトーンのセラミックメタリック
フレームドトップでは、AピラーからDピラーのキャブサイドの一部とリアゲートサイド部分をメタリックカラーとすることで、キャビンのスピード感と一体感あるリアエンドを強調。Dピラーとボディの境目にサテンクロームメッキのプレートを配置し、ブランドネーム「MAZDA」を刻印する

室内ではマツダのヘリテージ素材も採用

 インテリアでは「開放感に包まれる」空間を最新の表現と技術で実現することを追求。開放感を実現するため、フローティングテーマによる構成で考えを統一した。それに基づき、心を解放へ向ける素材を厳選したうえで丁寧に仕立て、これらにより生まれる開放感と、フリースタイルドアの特徴を活かしたサラウンド空間による包まれ感を表現したという。

 前席ではマツダ車に共通する、ドライバーを中心としたレイアウトによる一体感のあるドライビングの基礎は変えずに、空間の構成の水平基調を強めることで、インテリアをよりシンプルかつワイドに表現。さらに、エアコン操作パネルをタッチパネルディスプレイとすることでインテリアの要素をシンプル化。また、フローティングさせたセンターコンソール、インストルメントパネルのアッパー部、メーターフードなどにより、空間の軽さと連続感をより引き立てた。

 また、フリースタイルドアを採用するMX-30では後席のサイドトリム構造を活用し、サラウンドしたラウンジソファ調の後席デザインを作り上げた。後席乗員に包まれた心地よい空間を提供するのはもとより、フリースタイルドアを開けることから始まるオーナーの新たなプライベート空間として、使い方を縛らない創造性を掻き立てる自由な空間に仕上げたという。

ホワイトの合皮とメランジ調のクロスを組み合わせた、明るくモダンなコーディネートの「モダン コンフィデンス」(ホワイト内装)
ブラウンの合皮とデニム調のクロスを組み合わせたヴィンテージ調のコーディネートとなる「インダストリアル クラシック」(ブラウン内装)

 MX-30では、自然体でありながら高い充実感を両立したカラー&マテリアル開発をモダン表現の軸として追求しており、その一例としてコルク栓を生産した端材を使用していることが挙げられる。このコルクは素材本来の温もり感のある見た目と手触り、クッション性のある機能性を活かしてコンソールトレイ部とドアグリップに採用。また、基材と同時に成型する手法や専用コーティングの開発を行なうことで、自動車部品としての高い耐久性を両立したとのこと。

MX-30ではコンソールトレイ部とドアグリップにコルクを採用。このコルクは「東洋コルク工業株式会社」として1920年に設立したマツダのヘリテージ素材でもある。採用しているコルクはホワイト内装とブラウン内装で色合いが異なるというこだわり

 MX-30のインテリアカラーはモダンをテーマにしたコーディネートを基本とし、ライト系の「モダン コンフィデンス(ホワイト内装)」と、ダーク系の「インダストリアル クラシック(ブラウン内装)」を用意。シート表皮は人の触れる部分にファブリックを施し、バック部分を人工皮革とした。

 また、MX-30ではシフトの位置が分かりやすく、安心して操作ができるという新たなシフターを採用した。新シフターでは「D」レンジを後端、「R」レンジを前端、「P」レンジを前端から横方向へ突き当てるシフトパターンとし、各レンジの間に適度なストロークを確保。そのうえで車両の状態が把握しやすいように、従来のATシフターと同じくP-R-N-Dのシフトポジションに応じてシフター位置が固定されるステーショナリー式とし、直感的で簡単・確実な操作がしやすい設定とした。マイルドハイブリッドモデルでは、マニュアルモードへの切り替えをステアリングのシフトスイッチで行なえるようにしたことで、ドライバーがステアリングを握ったまま操作が行なえるようになっている。

新シフターでは「D」レンジを後端、「R」レンジを前端、「P」レンジを前端から横方向へ突き当てるシフトパターンを採用

 加えて、クルマとドライバーとのコミュニケーションをより親密にする7インチタッチパネルディスプレイをフロントコンソール前部に採用。ディスプレイには、ドアを開けて乗り込むという一連の動きに合わせてグラフィックを表示し、さりげなく変化していくギミックを採用。グラフィックは日時や気温に応じて表情を変えるとのこと。また、アクティブ・ドライビング・ディスプレイやメーターとフォントを統一した、「MAZDA3」や「CX-30」と同じ横長タイプの8.8インチセンターディスプレイを採用している。

横長タイプの8.8インチセンターディスプレイ
フロントコンソール前部に採用する7インチタッチパネルディスプレイ

 ラゲッジスペースについては、機内持ち込みサイズ(縦・横・高さの合計が115cm以内)のスーツケース4個を積める荷室容量を確保し、レジャーから日常まで幅広いシーンで使える荷室空間を実現。フロア下には小物の収納に便利なサブトランクを備えるとともに、重い荷物の積み降ろしがしやすくなるよう、地上から開口部下端の高さを人間特性に基づいて設計した。さらに、リアシートバックを倒した際の荷室フロア面との段差を最小化するなど、使い勝手のよさを磨き上げるとともに、すっきりとした上質感と視覚的な広さ感を表現したという。

ラゲッジスペースは機内持ち込みサイズのスーツケース4個を積める荷室容量を確保
MX-30主要諸元
モデル名MX-30
駆動方式2WD(FF)4WD
変速機6速AT
ボディサイズ(全長×全幅×全高)4,395×1,795×1,550mm
室内寸法(長さ×幅×高さ)1,835×1,500×1,205mm
ホイールベース2,655mm
トレッド(前/後)1,565mm
最低地上高180mm
乗車定員5名
車両重量1,460kg1,520kg
エンジン形式直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴「PE-VPH」型
エンジン最高出力115kW(156PS)/6,000rpm
エンジン最大トルク199Nm(20.3kgfm)/4,000rpm
モーター形式「MJ」型
モーター最大出力5.1kW(6.9PS)/1,800rpm
モーター最大トルク49Nm(5.0kgfm)100rpm
WLTCモード燃費15.6km/L15.1km/L
最小回転半径5.3m