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トヨタ、TOYOTA bZシリーズ第1弾「TOYOTA bZ4X」初公開 e-TNGA EV専用プラットフォーム&新AWDシステム採用

2021年4月19日~20日:プレスデー

4月21日~23日:トレードデー

4月24日~28日:一般公開日

新EVシリーズ「TOYOTA bZ」のシリーズ第1弾となる「TOYOTA bZ4X」

TOYOTA bZ4Xは2022年年央までにグローバルでの販売を開始

 トヨタ自動車は4月19日、電動車のフルラインアップ化の一環として新EVシリーズ「TOYOTA bZ(トヨタ ビーズィー)」を発表し、中国 上海で開催中の2021年上海モーターショー(第19回上海国際自動車工業展覧会)でシリーズ第1弾となる「TOYOTA bZ4X(トヨタ ビーズィーフォーエックス)」のコンセプト車両を初公開した。TOYOTA bZ4Xは、日本と中国での生産を予定しており、2022年年央までにグローバルでの販売を開始する計画。

 また、トヨタは電動車のフルラインアップ化の一環として、2025年までにEV(電気自動車)15車種を導入する計画を推進中で、そのうち新シリーズとなるTOYOTA bZについては7車種を導入する計画であることが明かされた。

TOYOTA bZ4Xは日本と中国での生産を予定しており、2022年年央までにグローバルでの販売を開始する

 トヨタはライフサイクル全体でのCO2排出量削減という命題を踏まえつつ、EV導入にはEVならではの特徴を生かすべきだと考えており、大きく分けて2つの方向性で導入している。

 1つは「Mobility for All(すべての人に移動の自由を)」の実現に向け、電池のリユース・リサイクルの事業化やユーザー向けのサービスなど、新しいビジネスモデルの構築を進めながら少人数・近距離の利用に焦点を置き、容量の小さな電池を搭載する超小型EVで、2020年12月に導入した「C+pod」がこのタイプにあたる。

 一方、新EVシリーズのTOYOTA bZは、中国・米国・欧州など、EVの需要や再生可能エネルギーによる電力供給が多い地域で、多くのユーザーに受け入れてもらうことを目指しているEV。bZは“beyond Zero”の略で、「単なるZero Emissionを超えた価値をお客様にお届けしたい」という想いを込めたという。EV専用のプラットフォームをベースとしており、「より多くのお客様が安心して選んでいただけるよう、使用環境を考慮した航続距離」「EVならではの開放的で自由度の高い室内空間と、斬新な外観デザイン」の2点を特徴とする。

 なお、TOYOTA bZシリーズについては、ユーザーのニーズに応じたさまざまな大きさ・スタイルのEVを導入することはトヨタだけでは困難であることから、それぞれ得意分野を持つパートナーと共同で開発を進めていることを発表。パートナー各社には現時点でBYD、ダイハツ工業、スバル、スズキが挙げられており、再生可能エネルギーを促進するエネルギー政策と連携することで、販売する各地域でユーザーの選択の幅を広げ、一層のCO2排出量削減につなげたいとしている。

トヨタ自動車 前田昌彦チーフテクノロジーオフィサーによるプレゼン(7分55秒)
トヨタ自動車 豊島浩二チーフエンジニアによるプレゼン(3分48秒)
トヨタ自動車 SIMON HUMPHRIESクルマ開発センター デザイン領域 統括部長によるプレゼン(1分45秒)
TOYOTA bZ4X コンセプト 360°(1分7秒)

e-TNGA EV専用プラットフォームと新AWDシステムを採用

 TOYOTA bZ4XはTOYOTA bZシリーズ第1弾のEVで、パートナーの1社であるスバルとの共同開発によるSUVタイプのEV。トヨタ、スバルで共同開発したe-TNGA EV専用プラットフォームを採用し、電動化を得意とするトヨタ、すぐれたAWD技術を持つスバルが互いに強みを持ち寄り、快適かつ楽しめる走りを実現するEVとした。

 具体的にはEV専用プラットフォームによる、ショートオーバーハング・ロングホイールベース化により、特徴的なスタイリングとDセグメントセダン並みの室内空間を実現。操舵時に持ち変える必要がなく、広々としたスペースの演出にも寄与する異形ステアリングホイールと、スムーズな運転感覚をもたらすステアバイワイヤを採用しており、低いインストルメントパネルやステアリングホイール上方に配置したメーターによる開放感や視認性の向上とともに、さらに安心・安全なドライビングに貢献するとのこと。

TOYOTA bZ4Xのインテリア

 また、走行面ではスバルと共同開発した新AWDシステムを採用し、電動車ならではの素早いレスポンスを生かした安全で気持ちのよい走りと、高い走破性を実現したという。回生エネルギーの活用に加え、停車中も賢く充電を行ない、EVならではの環境性能をさらに上積みするソーラー充電システムを採用。冬場などでもユーザーに不便を感じさせない航続距離を確保することが特徴として挙げられている。