ダイハツ工業は、2009/2010年モデルの純正カーナビ9モデル、オーディオ5モデルを5月7日に発売する。

　新モデルのカーナビは、HDDカーナビが5モデル、メモリーカーナビが4モデルの合計9モデルを用意。いずれも7型ワイド液晶モニターを装備し、VGA（640×480ピクセル）またはQVGA（320×240ピクセル）表示が可能。「ワイド ワンセグ シンプルメモリーナビ」を除いてSDHC対応のSDカードスロットを装備する。各モデルのストレージ容量/表示解像度/搭載チューナー/価格は以下のとおり。

　ネットワーク機能では、「ワイド 地デジ ハイスペック G-BOOK HDDナビ」と「ワイド ワンセグ ベーシック G-BOOK HDDナビ」がトヨタのカーナビ向けサービス「G-BOOK mX」に対応。この2機種と「ワイド ワンセグ ネットワークメモリーナビ」はBluetoothを搭載しており、携帯電話のハンズフリー通話ができる。また、「ワイド ワンセグ ネットワークメモリーナビ」はBluetooth接続した携帯電話を利用してリアルタイムプローブによる渋滞情報も取得できる。

　オーディオ機能では、「ワイド ワンセグ ベーシック G-BOOK HDDナビ」と「ワイド 地デジ スタンダードHDDナビ」を除く製品は、別売りの接続ケーブルを利用することでiPodを接続することができる。また、「ワイド 地デジ カラー HDDナビ」と「2DIN 地デジ HDDナビ」には、ダイハツの車種ごとに設定されたイコライザーが登録されている「車種別EQ機能」を搭載。また、ダイハツ独自の機能として「ワイド 地デジ カラー HDDナビ」「2DIN 地デジ HDDナビ」「ワイド 地デジ スタンダードHDDナビ」「ワイド ワンセグ ネットワークメモリーナビ」には、パーキングブレーキをかけたまま5km/h以上で走行した場合に音声と画面表示で警告する「パーキングブレーキアラーム」を搭載する。

　このほか、全機種とも盗難補償制度、および3年または6万km保証が適用されるほか、「ワイド 地デジ カラー HDDナビ」「2DIN 地デジ HDDナビ」「ワイド 地デジ スタンダードHDDナビ」「ワイド ワンセグ ネットワークメモリーナビ」は、オーディオレス仕様車またはメーカーオプションでオーディオレス選択車との同時購入で、販売価格を最大1万5750円割引する「オーディオレス仕様車対象期間限定特別割引制度」も適用できる。

　オプションでは、カーナビ設置時に利用する純正タッピングネジを米マックガードと共同開発した専用のものとして盗難を防ぐ「ナビゲーションロック」（2100円）や、「タント」「タントカスタム」「アトレーワゴン」「ハイゼットトラック」「ハイゼットカーゴ」で利用できるドライブレコーダー（5万2500円）を用意する。

ワイド 地デジ カラー HDDナビの概要	（左から）ワイド 地デジ カラー HDDナビは、本体色にブラックのほか、ピンクゴールド、パールホワイトも用意	ワイド 地デジ カラー HDDナビのモニターを開いた状態
ワイド 地デジ スタンダードHDDナビ
ワイド ワンセグ ネットワークメモリーナビ
ワイド ワンセグ シンプルメモリーナビ
ワイド ワンセグ エントリーメモリーナビ
ワイド 地デジ ハイスペック G-BOOK HDDナビ
ワイド ワンセグ ベーシック G-BOOK HDDナビ

2DIN 地デジ HDDナビ	2DIN ワンセグ メモリーナビ

車載EQ機能の設定画面	パーキングブレーキアラームの概要	第4世代のiPod nanoを接続した状態。カーナビに記録された車種情報をもとに、接続したカーナビ搭載車を表示

ナビゲーションロック	ドライブレコーダー

　オーディオでは、既存製品のラインアップ見直しが図られ、「2DIN CD/MDチューナー（ケンウッド製）」（3万8850円）、「2DIN CD/MDチューナー（パイオニア製）」（3万6750円）、「2DIN CD/カセットチューナー（ケンウッド製）」（3万4650円）、「1DIN カセットチューナー（クラリオン製）」（1万8690円）、「1DIN CDチューナー（ケンウッド製）」（1万7850円）の5製品となった。このうち、ケンウッド製2DIN CD/MDチューナーがオーディオレス仕様車の特別割引制度を適用できるほか、1DIN カセットチューナーを除いてiPodとの連携機能を搭載する。

2DIN CD/MDチューナー（ケンウッド製）	2DIN CD/MDチューナー（パイオニア製）	2DIN CD/カセットチューナー（ケンウッド製）

1DIN カセットチューナー（クラリオン製）	1DIN CDチューナー（ケンウッド製）

　ダイハツ工業は、2009/2010年モデルカーナビの説明会を同日に実施。同社のカーナビ販売方針なども含めた概要説明を用品開発室室長の太田吉彦氏が行った。

　太田氏によれば、国内のカーナビの販売台数は純正品では停滞、メーカー市販品はPNDを除いて大幅減となっているものの、ダイハツでは順調に販売台数を伸ばしているとのこと。しかしながら、2008年度は自動車市況の影響もあり第4四半期の売上が急減し、かろうじて前年を上回る結果になったと言い、売上を後押ししたのが廉価なメモリーカーナビであったと言う。

　また、調査によると軽自動車での純正ナビ装着率は12％と低いものの、装着車のユーザーは67％は女性で、女性ユーザーのうち70％が次回車両購入時に装備したいオプションでカーナビと回答しているとのこと。軽自動車ユーザー全体でも、10万円を切る価格であれば購入意向を持つユーザーがいることから、2009/2010年モデルではカスタム系モデルを中心に訴求できる高機能モデルと、低価格車や非装備車に訴求できる低価格モデルの強化を中心にラインアップを強化したとしている。

　また、独自機能の「パーキングブレーキアラーム」については、純正オプションのメリットを生かす機能として企画されたほか、女性ユーザーが多いことから女性を対象にアンケートや調査を実施し好評であったことから採用したいという。このほか、PNDがラインアップに含まれていない点については、PNDは「画面が小さくて操作がしずらい」など女性ユーザーからの満足度が低いことや、ディーラーで販売・取り付け・サポートまで対応するというビジネススタイルがPNDの商品特性にあわないことから、検討はしているものの追加予定はないとしている。

ダイハツ工業用品開発室室長の太田吉彦氏	国内のカーナビ販売状況	同社のカーナビ販売状況
カーナビの装着率と利用ユーザー層	女性、および軽自動車ユーザーのニーズ	2009/2010年モデルのラインアップの概要と、2008/2009年モデルとの比較