トヨタ、燃費38km/Lの3代目「プリウス」
エンジンを1.8リッターに拡大、動力性能を向上

G “ツーリングセレクション・レザーパッケージ”(アイスバーグシルバーマイカメタリック)(オプション装着車)

2009年5月18日発売
205万~327万円



 トヨタは5月18日、3代目となるハイブリッドカー「プリウス」を発売した。価格は205万~327万円。助手席リフトアップシート装備車やフレンドマチック取付用専用車、車イスをルーフ上に電動で格納できる「ウェルキャリー」装備車などの「ウェルキャブ」もラインアップする。

S(アイスバーグシルバーマイカメタリック)(オプション装着車)S(アクアブルーメタリック)(オプション装着車)

 

グレード価格
L205万円
S220万円
S“ツーリングセレクション”245万円
G245万円
G“ツーリングセレクション”270万円
G“ツーリングセレクション・レザーパッケージ”327万円

 

ウェルキャブベースグレード価格
助手席リフトアップシート車“Aタイプ”S235万5000円
G255万8000円
助手席リフトアップシート車“Bタイプ”S242万5000円
G262万8000円
フレンドマチック取付用専用車“タイプI”S229万1000円
G250万4000円
フレンドマチック取付用専用車“タイプII”S249万7000円
G270万円
フレンドマチック取付用専用車“タイプIII”(ウェルキャリー付)S267万9000円
G288万2000円
フレンドマチック取付用専用車“タイプIV”(ウェルキャリー付)S299万4000円
G319万7000円

 

G “ツーリングセレクション・レザーパッケージ”(シルバーメタリック)(オプション装着車)G “ツーリングセレクション”(アイスバーグシルバーマイカメタリック)(オプション装着車)G(ホワイトパールクリスタルシャイン)(オプション装着車)
S(ダークブルーマイカ)(オプション装着車)G “ツーリングセレクション”(ブラック)(オプション装着車)S “ツーリングセレクション”(レッドマイカメタリック)(オプション装着車)
L(スーパーホワイトII)ウェルキャブ S 助手席回転スライドシート車 “Bタイプ”ウェルキャブ S フレンドマチック取付用専用車 “タイプIV”

 アトキンソンサイクルのガソリンエンジンと電動モーターの出力を、プラネタリーギアで合成・分割して動力とするハイブリッドカー。1997年に初代が発売され、2003年の2代目を経て、累計125万台を販売し、ハイブリッドカーの代名詞とも言える存在になった。

 3代目のパワートレーンは名称や仕組みこそ2代目と同じ「THS II(TOYOTA Hybrid System II)」で、バッテリーもニッケル水素だが、エンジンを1.5リッターから1.8リッターに拡大し、モーター、インバーターを小型軽量・高効率化するなどシステムの90%以上が新開発されている。

 これによりシステムの最高出力を82kW(113PS)から100kW(136PS)に高めると同時に、10・15モード燃費35.5~38.0km/L(JC08モード燃費は30.4~32.6km/L)を達成した。燃費性能の向上には、Cd値0.25の空力ボディ-、排気ガスを冷却して再循環させるクールEGRシステム、電動ウォーターポンプ、排気熱再循環システムによるヒーターとエンジン暖機、ヘッドランプ等のLED、フリクションロスを低減する動弁系のローラーロッカーアームなどの採用も貢献している。

 3代目プリウス2代目プリウス
全長4460mm4445mm
全幅1745mm1725mm
全高1490mm1490mm
ホイールベース2700mm2700mm
重量1310~1350kg1260~1300kg
エンジン2ZR-FXE
直列4気筒DOHC 1.8リッター
1NZ-FXE
直列4気筒DOHC 1.5リッター
最高出力73kW(99PS)56kW(76PS)
最大トルク142Nm(14.5kgm)110Nm(11.2kgm)
モーター3JM 交流同期電動機3CM 交流同期電動機
最高出力60kW(82PS)50kW(68PS)
最大トルク207Nm(21.1kgm)400Nm(40.8kgm)
バッテリーニッケル水素×28個、6.5Ah

 

パワートレーンハイブリッドシステムの概要パワーコントロールユニット
ニッケル水素バッテリー後席をフルフラットにしたラゲッジルームCd値0.25のボディー
プリウスSの各部寸法
センターメーターにエコドライブモニターを備えるHDDカーナビ装着車はカーナビ画面にエコドライブ情報やアドバイスを表示できるセンターメーター右端のタッチトレーサーディスプレイは、ステアリングのタッチスイッチの触れた場所を表示する。G ツーリングセレクション・レザーパッケージに標準装備、S以上にオプション
駐車中の換気を行うソーラーパネル付ムーンルーフ。SとGに装着可能なオプションG ツーリングセレクション・レザーパッケージにオプションで用意されるヘッドアップディスプレイ

 ドライバーは「通常走行」「エコドライブ」「EVドライブ」「パワー」の3つのモードを選択できる。エコドライブモードではアクセル操作に対して出力を抑え、空調制御を省エネ化する。EVドライブモードではTHS IIの状態が許す限りモーターのみでの走行が可能。パワーモードでは、アクセル操作のレスポンスが鋭くなる。

 新たに、経済運転を支援するエコドライブモニターを採用。エコドライブモニターはセンターメーター内に設けられ、バーグラフでエネルギーの消費・回生状態を表示する。また、HDDナビゲーションシステム&プリウス・スーパーライブサウンドシステム搭載車は、エコドライブの持続度やワンポイントアドバイスをカーナビ画面に表示することができる。

 オーディオやエアコンなどの操作は、ステアリングのタッチスイッチで可能だが、タッチした場所をセンターメーターのディスプレイに表示することで視線移動を減らす「タッチトレーサーディスプレイ」が採用された。

 室内長は、1890mmから1905mmに拡大。前席シートバックを薄型化やルーフ後端の延長により、室内のゆとりを増やした。またバッテリーの小型化、配置の見直しなどにより、ラゲッジルームも30リッター拡大した。後席は6:4で分割可倒式。

 オプションでソーラーパネル付きムーンルーフを用意。ソーラーパネルの電力でファンを回し、エンジン停止中に室内を換気する。乗車前にエアコンを作動させることができるリモートエアコンシステムとあわせ、炎天下での乗車時の暑さを軽減する。

 外観は2代目同様にファストバックの5ドア・6ライト形式で、同社が「トライアングルシルエット」と呼ぶ、ノーズからテールまでワンモーションで描くフォルムも継承。ヘッドランプクラスターの輪郭、ボディーサイドのキャラクターライン、バンパーコーナー部などにエッジを際だたせ、先代よりもシャープなイメージでまとめている。

G “ツーリングセレクション・レザーパッケージ”(アクア)(オプション装着車)
G “ツーリングセレクション”(ミディアムグレー)(オプション装着車)
G(アクア)(オプション装着車)
S “ツーリングセレクション”(ミディアムグレー)(オプション装着車)
S(アクア)(オプション装着車)
L(ミディアムグレー)

(編集部:編集部:田中真一郎)
2009年 5月 18日