日立、世界最高出力の車載用リチウムイオン電池を開発
2009年秋より自動車メーカーにサンプル出荷

開発した車載用リチウムイオン電池

2009年5月19日発表


 日立製作所と日立ビークルエナジーは5月19日、世界最高出力の車載用リチウムイオン電池を開発し、2009年秋より国内外の自動車メーカーにサンプル出荷を開始すると発表した。

 日立は、2000年に自動車用リチウムイオン電池の開発・量産を開始し、現在は出力密度2600W/kgの第2世代リチウムイオン電池を自動車メーカーや鉄道会社向けに出荷。累計出荷数は60万セルに達していると言う。また、出力密度を3000W/kgに向上させたた第3世代リチウムイオン電池を2010年から量産する予定だ。

 今回開発した車載用リチウムイオン電池は第4世代にあたる製品。電極にマンガン系の新規正極材料を採用して電池内部の抵抗を低減したほか、電極の薄膜化、集電方法や形状を工夫をした独自の電池構造により、第2世代と比較して約1.7倍となる4500W/kgの出力密度を実現。車載用リチウムイオン電池としては、2009年5月現在で世界最高出力だとしている。

 日立は、5月20日~22日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2009」に、今回開発した車載用リチウムイオン電池を出展する。


(編集部:)
2009年 5月 19日