【2月14日】 【2月13日】 【2月10日】 |
国土交通省は、現在開発を進めている非接触給電ハイブリッドバス(IPTハイブリッドバス:Inductive Power Transfer)の実証走行試験を、長野県松本市の上高地で10月15日から17日まで実施。10月17日には、IPTハイブリッドバスの試験走行の模様を公開した。 IPTハイブリッドバスは、国土交通省が2002年度から実施している次世代の低公害トラック・バスの開発・実用化を進めるためプロジェクト「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」に基づいて開発されたもの。製造は日野自動車が行っており、日野のハイブリッド式大型路線バス「ブルーリボンシティ ハイブリッド」がベースで、大きさは10.9×2.49×3.3m(全幅×全長×全高)、重量は15.6t、定員は乗務員も含めて63名となる。 特長としては、コイルと磁石を近づけたり遠ざけたりした場合に電流が発生する「電磁誘導」の原理を活用して、給電装置から、充電用のケーブルなどを物理的に接続させることなく、非接触でバス内のリチウムイオンバッテリーに充電ができるシステムを搭載している点にある。このシステムにより、路面に埋め込んだ給電装置の1次コイルと、バスに搭載した2次コイルを接近させるだけで充電ができる。バッテリーは約30分でフル充電が可能で、外部から充電することによって電気駆動の割合を増やし、排出ガス低減性能や燃費性能の向上が見込めるとしている。 非接触給電を採用した理由として、バス向けの大容量バッテリーを充電する際に、有線ではより大型のプラグでなければ急速充電が不可能であるほか、バスを所定の位置に停車するのみで充電が行える利便性、などを挙げている。
バッテリーは、定格電圧51.8V、定格容量40Ahのリチウムイオンバッテリーパックを20個搭載して、定格電圧518V、定格容量80Ah、定格エネルギー容量41.4kWhの大容量バッテリーとして使用。トヨタの「プリウス」30台分以上のバッテリーを搭載しているとしており、バッテリーのみを使用した場合でも、市街地で約15km走行できるとしている。 大容量バッテリーを搭載し、モーターでの駆動に重点を置いたため、動力機関はモーターと4728ccのディーゼルエンジンを乾式クラッチなどで接続し、一体化させて搭載。モーターとディーゼルエンジンを適度に連携させることで、同社大型路線バス車両に搭載している1万520ccのディーゼルエンジンと同等スペックの最大出力177kW(240PS)、最大トルク834Nm(85kgm)の性能を発揮している。また、モーターを発電機として作動させ、減速時に発電ができる回生機能も持たせている。
国土交通省は、これまでIPTハイブリッドバスの実証実験を2008年2月には羽田空港で、2008年7月には洞爺湖サミット会場周辺にて行っている。今回の実証実験は、上高地で路線バスを運営している松本電鉄の協力を受けて、これまでIPTハイブリッドバスがあまり走行していなかった急勾配を多く含む上高地の山岳路線を走行し、性能や技術課題の検証を行なったもの。10月15日から16日にかけて、松本電鉄の沢渡駐車場から上高地バスターミナルの区間を、定員の半数の乗客を乗せた状態で6往復したという。国土交通省では、実証実験を通して収集したデーターを元にIPTハイブリッドバスのさらなる開発を進めていくとしているが、実用化の時期や導入地域など、詳細については未定としている。
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(編集部:大久保有規彦)
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