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ラリージャパン2008が閉幕 ヒルボネンが連覇、ローブは5年連続チャンピオンを決める |
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WRC 5連覇を決めたローブ選手とシトロエンチーム |
世界ラリー選手権(WRC)第14戦「パイオア・カロッツェリア ラリージャパン」は11月2日、すべての競技日程を終えて閉幕した。
初日の10月31日は、積雪やアクシデントで3つのSS(スペシャルステージ)がキャンセルされ、フォードのパトリック・ピバト選手が負傷、入院するなどの波乱があったものの、2日目、3日目はおおむね計画通りに進んだ。
3日目は早朝から千歳市および苫小牧市周辺での4コース8回のSSと、札幌ドーム内特設コースでのスーパーSS1回を終え、15時には「ポディウムフィニッシュ」と呼ばれる暫定表彰式を札幌ドームで開催した。札幌ドームは13時から無料開放され、午前中のスーパーSSにも増して多くの観客が訪れた。
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すべてのSSを終え、札幌ドームのサービスパークに戻ってきたローブ選手を多数の観客が拍手で出迎えた | 総合5連覇のローブ選手。シトロエンC4を降り、日の丸に「5」を入れた「一番」ハチマキを巻く |
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シトロエンチーム全員が「闘魂」ハチマキで出迎えた | ポティウムフィニッシュに向け、マシンを整備し、汚れを拭き取る | ホコリにまみれた室内が激戦を物語る |
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サービスパークでラリージャパン連覇を称えるファンに応えるヒルボネン選手 | ヒルボネン選手がフォードチーム全員をポディウムに呼ぶと、SS6で負傷したフォードカスタマーのコドライバー、パトリック・ピバト選手に「早くよくなってね」と呼びかけるバナーを掲げた | 右端はラリージャパンのコンストラクター部門優勝杯を受け取ったフォードチームの監督 |
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出場全車がボディウムに上がるが、スバルのペター・ソルベルグ選手はドームに入ってくるなりスピンターンでファンサービス | 新井敏弘選手はPWRCの3位に入賞 |
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表彰式後の記者会見。ヒルボネン選手は「ラリージャパンを連覇できたのはうれしいが、ローブ選手に年間チャンピオンを決められてしまって複雑な気分」 | 5連覇後もラリーを続けるのか? との質問に「来年もシトロエンで戦いたい。6連覇していけないという決まりはない」と答えるローブ選手 |
ラリージャパンの結果は、優勝がフォード・フォーカスRSのミッコ・ヒルボネン選手、2位も同じくフォードのヤリ-マティ・ラトバラ選手、3位はシトロエンC4のセバスチャン・ローブ選手。ヒルボネン選手は昨年に引き続き、ラリージャパン連覇となる。
ローブ選手はラリージャパン3位入賞により、第15戦のウェールズラリーGBを待たずして、5度目のWRC年間チャンピオンを決めた。5回の年間チャンピオンは史上初。
ローブ選手はラリー開幕から終始、年間チャンピオンを獲得できる3位をキープ。ヒルボネン選手やラバトラ選手にタイム差を広げられてもあわてることなく、淡々とSSをこなしていった。
前回までの帯広を中心としたコースから、今回は札幌中心のコースに舞台を移し、各チームとも新たなチャレンジを強いられることになった。SS後の談話では多くのドライバーが「トリッキーですべりやすい」とコースの感想を述べており、またところによってはぬかるみがひどく、マシンのセッティングに手を焼いたようだ。
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リエゾンの沿道にはところどころ「ラリーパーク」が設けられ、物販やラリー車の展示が行われた。これは千歳のラリーパーク | リエゾン(SSとSSを結ぶ連絡区間で、公道を走る)で、イメルに向かうラリー車を観戦 | 新千歳空港近くのSS「イメル」は、オフロードコースに作られた全長2.57kmのSSで、2日目、3日目に行われた |
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恵庭市の林道SS「キナ」。観戦ポイントは市営牧場に設けられた | 観戦者の前5mほどのところをラリー車が通過していく。ゴール直前の直線部分で、強烈なスピードが味わえる | キナSSを走行中になにかにヒットし、木がフロントに突き刺さったシトロエンC4のコンラッド・ローテンバッハ選手が、リエゾンでマシンの様子を確かめる |
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苫小牧市のSS「ニカラ」 | ドームでのスーパーSSは連日行われたが、PWRCやグループNでは「新旧インプレッサ対決」などが見られた。写真はランエボX対決となった奴田原選手(左)と田口選手 |
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スズキのトニ・ガルデマイスター選手と、シトロエンのローデンバッハ選手のマシンの前後には初心者マークが貼られている。両選手の所持する運転免許は日本では国際免許証として承認されておらず、1週間前に試験を受けて日本の免許を取得した。つまり2人とも日本では法規上「初心者」なので、このマークを貼らずにリエゾンを走ると道交法違反になってしまう。公道を走るラリーならではのエピソード |
■URL
パイオニア・カロッツェリア ラリージャパン
http://www.rallyjapan.jp/
(編集部:田中真一郎)
2008年11月4日