カーエレクトロニクスの専門展「カーエレJAPAN」開幕
フォースフィードバックタッチパネルなど展示

2009年1月28日~30日
東京ビッグサイト
入場料5000円(事前登録で無料)



 カーエレクトロニクス技術者向けの展示会「国際カーエレクトロニクス技術展」(カーエレJAPAN)が1月28日、東京ビッグサイトで開幕した。

 技術者向けの専門展で、一般ユーザー向けの展示会ではないが、カーエレクトロニクスのトレンドを見ることができる。ここでは会場で見かけた興味深い展示を、写真を中心にレポートする。

カーエレクトロニクスの展示会ということで技術やパーツの展示が大半を占め、完成車はあまり見かけないが、特別に設けられたコーナーに4台の電気自動車が展示され、多くの注目を集めていた。これはゼロスポーツの1人乗り電気スポーツカー。リチウムイオン充電池により、約100kmの航続距離を実現タケオカ自動車工芸が参考出品した1人乗り電気自動車オートイーブィジャパンがイタリアから輸入する「ジラソーレ」は軽自動車登録。ちなみにオートイーブィジャパンの代表はラリーでおなじみの高岡祥郎氏
SMKのフォースフィードバックタッチパネル。パネルに表示されたボタンを押すと、振動でクリック感を伝える。この技術は数年前からあったが、SMKは幅広い温度や振動への対応が必要な自動車向けにアレンジ
東海電子のアルコールインターロック装置。ダッシュボードのセンサーに息を吹きかけ、アルコールが検出されなければエンジンを始動できる。インターロックの配線を外したりすると、その記録も残ると言う。事業所への導入を見込んでおり、30台程度で1台15万円~30万円になる。価格に開きがあるのは、エンジン始動システムによっては高価になってしまうから
トプコンの3Dモバイルマッピングシステム。360度全周囲の画像を記録するカメラと、スキャナーやGPSをセットにしたシステム。走行するだけで3Dの地図データを作成できる
出光興産が開発している固体電解質リチウムイオン充電池。従来の有機系電解液やポリマー電解質よりも高温に強く、安定しているため、扱いやすい。リチウムイオン充電池につきものの安全装置を簡略化してコストダウンしたり小型軽量化できる可能性があると言う。携帯電話からハイブリッドカーまで対応できるスケーラビリティも備える。2012年の製品化を目指す
CBCのデュアルカメラドライブレコーダー。車外と車内を録画し、事故の衝撃による自動録画以外にも、手動で録画することができるので、タクシーなどの防犯に使える。車内が暗くても、赤外線LEDを照射することで撮影可能に。GPSレシーバーを内蔵しており、事故発生地点を記録することもできるMOSTはドイツの自動車メーカー5社が中心に作ったインフォテインメント機器向けの車内ネットワーク規格。AV機器、GPS、通信機器、ダイアグノーシスシステムなどをリングネットワークで接続する。すでに50Mbpsの帯域を持つMOST50を採用した車両が市場に出ているが、会場ではHD動画も扱えるMOST150をデモ
SRAのワイヤレス・アドホックネットワークのデモ。「Node4」「Node7」などと書かれているのが車。どんな車が、自分からどのくらいの距離にいるのか、またNode7が緊急車両であることなどが分かり、運転に役立てることができる。ITSのキーテクノロジーと言える

 

 

URL
国際カーエレクトロニクス技術展
http://www.car-ele.jp/

(編集部:田中真一郎)
2009年1月28日