あの名車が手に入るノスタルジックカーの祭典「Nostalgic 2 Days」開催
京本政樹氏のクラシックカーコレクションも展示

旧車が勢ぞろいしたパシフィコ横浜

2009年2月28日~3月1日開催
1500円




 2月28日~3月1日、神奈川県みなとみらいの「パシフィコ横浜」で、旧車イベント「Nostalgic 2 Days」が開催された。Nostalgic 2 Daysは、芸文社が出版する「Nostalgic Hiro」と「ハチマルヒーロー」のプロデュースによるイベントで、今回が初めての開催。会場には旧車を扱うショップなど全80社が出展し、日本のモータリゼーションの先駆けとなった名車から、1980年代に発売されたちょっと懐かしい車まで、たくさんの魅力的な車が勢ぞろい。さらに、ゲストとして砂子義一氏や高橋国光氏、俳優の京本政樹氏らも来場し、トークショーや握手会も行われた。

 会場には、「トヨタ2000GT」や「スカイラインGT-R」をはじめ、「コスモスポーツ」や「スバル360」など、往年の名車が勢ぞろいした。さらにハンマーでいちからパーツをたたき出す板金のデモントレーションや、旧車のパーツやカタログの販売、車に関するグッズの販売も行われ、大人から子供まで楽しめる内容になっていた。

入口を入るとすぐに、雑誌の表紙を飾った旧車やレーシングカーが展示されるトヨタ2000GTを並べるガレリア・スカーラは京本政樹氏もご用達のお店
ロータリーエンジン車が得意のスターフィールドも京本政樹氏のご用達トヨタ2000GTに日産のRB26DETTエンジン搭載!! 実はこれ、S30フェアレディZベースのレプリカです
板金作業のデモンストレーション。平らな鉄板が、ハンマーでたたくことで立体的な形になっていく「Nostalgic Hiro」と「ハチマルヒーロー」のバックナンバーが勢ぞろい。自由に立ち読みできる
一見ガラクタだが、見る人が見れば宝の山。来場者は熱心に物色していたプラモデルやミニカーも販売されていた旧車のカタログやサービスマニュアルを販売しているブースもあった

 ゲストとして登場した砂子義一氏、津々見友彦氏、高橋国光氏、長谷見昌弘氏らは、日本の4輪レースの幕開けとなる日本グランプリ時代の思い出を振り返った。「当時は速い走らせ方を知っている人は誰もいなかったから、自分たちで走らせ方を開発するしかなかった。車だって今のレーシングカーのような走るための車ではなかった。曲がらない車を曲げるのが俺たちの仕事だった。それに比べれば今のドライバーは車に乗せられているようなもんだ」と語るのはご子息もレーシングドライバーの砂子氏(昨年引退した砂子塾長が砂子氏のご子息)。また、津々見氏は、自身が携わったトヨタ2000GTの高速耐久スピードトライアルを振り返り「72時間の耐久テストなのに、最初は4時間でマシンが壊れたから、これはダメだと思った。だけど開発陣も凄くて、テストを重ねるごとに次々と問題点が解決され、走れる時間が増えていった」と、当時はマシンの開発も暗中模索だったことを語った。

4輪レースが始まった時代の試行錯誤を語る砂子義一氏(写真左)と津々見友彦氏(写真右)
68年の日本グランプリに、日産R381で出走した高橋国光氏(写真左)とローラT70で出走した長谷見昌弘氏(写真右)

 午後のトークショーには、「必殺仕事人」のテーマとともに京本政樹氏が登場。幼少の頃に街中で見かけた「ジャガーEタイプ」を手に入れたことが旧車との付き合いの始まりであること、そのジャガーはATに乗せ換え、エアコンも利く快適仕様で普段の足として使っていること、しかしクラシックカー好きとして、同じジャガーでまったくオリジナルのロードスターも入手したことなどを語った。会場には京本氏のコレクションが展示されたほか、握手会や写真撮影会も行われ、同じ旧車ファンとの会話を楽しむ姿も見られた。

ジャガーとの出会いを語る京本政樹氏握手会では旧車オーナー同士会話をする場面もATに換装し普段の足として使っているというジャガーEタイプのSr.1
オリジナル状態のジャガーEタイプSr.1ドロップヘッドクーペも京本コレクションの1台コレクションを始めた当初からのあこがれだったというトヨタ2000GT発売当時、5~6歳のころからあこがれていたというコスモスポーツ

車の漫画を描き始めたなれそめを語る山本マサヨシ氏

 最後のゲストには、「週刊ヤングマガジン」で「ガタピシ車でいこう!!」を連載中の漫画家の山本マサヨシ氏も登場。旧車好きとして知られるが、実はお金がなくて古い車しか乗れなかったことを暴露。古い車の整備はめんどくさがられるので自分でいじるようになったこと、それがきっかけで車の漫画を描くようになったことなどを語った。


 イベントに出展されたブースの中には、その場で旧車を販売しているブースも多く、商談が成立した車も多数あった。いずれも懐かしい車ばかりが勢ぞろいしていたので、その一部をご覧いただこう。

なんと未登録の新車、1974年式グロリア2600GXは187万円30年間ガレージで保管され、内装のビニールも付いたまま初代クラウンとなる1961年式トヨペットクラウンデラックスは380万円
二代目クラウンの1963年式トヨペットクラウンデラックス、320万円で販売1966年式トヨタスポーツ800は245万円オーストラリアより輸入したと言う1966年式トヨタ700は155万円
1968年式日産フェアレディ2000は当日のみの特別価格で228万円内外装とも極上と言う1963年式ダットサントラック1200は119万7000円
1972年式日産ローレルHT 2000 SGXは218万4000円で販売手前が1971年式のコロナマークIIピックアップで98万円、奥のスバル360は84万円コロナマークIIピックアップの荷台では懐かしのプラモデルも販売中
1973年式いすゞベレット1600GTRは価格応談1980年式スバルレオーネハードトップGTS。走行2万7000kmで85万ジープ ウイリスMBのレプリカ。ベースはジムニーで車両+150万円程度でこの仕様にできると言う
1979年式ハイエースワゴン。内外装、機関とも極上で、当日も自走で来場したと言うマツダボンゴをカスタムしたデモカー。古い車が今風に仕上げられる車内には昭和の茶の間を再現。古そうなテレビも実は液晶テレビでDVDも再生可能

(編集部:瀬戸 学)
2009年 3月 4日