横川SA(上)がリニューアルオープン
横川駅の雰囲気を再現、1日館長が巨大釜めしに興奮

巨大釜めしで横川SAをアピールする上原美優さん(左)と高橋ジョージさん

2009年3月26日オープン




横川SA

 上信越自動車道の横川SA(サービスエリア)の上り線(上)が3月26日、リニューアルオープンした。NEXCO東日本(東日本高速道路)は同日、リニューアルイベントを開催、タレントの高橋ジョージさんと上原美優さんが同SAの1日館長を務めた。

 横川SAは上下線とも、上信越道の起点である藤岡JCT(群馬県)から約42km、終点の上越JCT(新潟県)から約162km、松井田妙義ICと碓氷軽井沢ICの中間に位置する。

 今回リニューアルしたのは上り線のSA。レストランの規模を縮小し、フードコートを64席から140席に拡大。さらにショッピングコーナーも充実させることで、回転をよくして、より多くの利用者を受け入れられるようにした。

 テーマは「和の廻廊」で、建物の外観、内装ともに和風の作り。フードコートも木や畳をイメージした素材が使われ、落ち着いた雰囲気を演出している。また“廻廊”とあるように、複数のショッピングコーナーやフードコートを回遊しやすいレイアウトとした。

横川SA内の建物はすべて和風建築。スターバックスやトイレのある棟も例外ではない
敷地内には2つの日本庭園があるテイクアウトコーナー
拡張されたフードコート。木や畳など和風のインテリアで落ち着いた空間になっているフードコートにはテラス席もある
県境でもある碓氷峠らしく、ショッピングコーナーには群馬と長野のお土産が並ぶ
和風でまとめられてはいるが、さまざまな嗜好に答えるためにベーカリーコーナーもあるし、ショッピングコーナーには洋菓子も並ぶフードコートにある有料インターネット端末場所柄、浅間山の火山灰を掃除する道具も用意されている。フロントガラスの火山灰をウォッシャー液で落とそうとすると、かえって視界が悪くなることも

往時の横川駅の雰囲気を再現
 さらにSAの建物内には「横川駅メモリアル」と名付けたコーナーを新設。昭和30年代に信越線で碓氷峠専用に使われていた車両「キハ57」を置き、横川駅のホームの情景を演出した。

 横川SAのある群馬県安中市横川は碓氷峠の麓であり、JR信越本線の横川駅があることで知られている。横川駅は、碓氷峠を越える列車が峠越えのための補助の機関車を連結する拠点であり、駅弁「峠の釜めし」があることでも有名だ。長野新幹線の開通に伴い、信越本線による碓氷峠越えは廃止され、横川駅は終着駅となった。

 しかし釜めしは、碓氷峠を越える自動車道である国道18号横川駅近くのドライブインや高速道路のSAで販売され続け、碓氷峠名物として今も愛されている。リニューアルされた横川SA(上)を運営するテナントは、峠の釜めしを生み育てたおぎのやであり、横川SA(上)でも峠の釜めしを前面に押し出してアピールしている。なお横川SA(下)には、「だるま弁当」の高崎弁当がテナントとして入っており、上信越道の行き帰りに横川SAに寄れば、群馬県の人気駅弁2つを楽しめる仕掛けとなっている。

 横川駅メモリアルに設置されている車両は、実際にはキハ57の元になったキハ58だが、車内で釜めしを食べられるようになっており、碓氷峠越えの準備をする待ち時間に釜めしを食べた往時を偲べるようになっている。

横川駅メモリアルコーナーには実際の車両が置かれる車両の中に食べ物を持ち込むこともできる車内に飾られた、峠の釜めしの歴代包み紙
峠の釜めしは、テイクアウトだけでなく定食としてフードコートで食べることもできる

これからもSAをリニューアル
 リニューアルイベントでは、1日館長を務める高橋ジョージさんと上原美優さんのほか、NEXCO東日本 佐久管理事務所の紺野義仁所長、SAなどの運営を行うネクセリア東日本 長野支店の松永一郎支店長、そしてテナントのおぎのやドライブインからは高見沢志和 専務取締役がテープカットを行った。

 紺野所長は「SAは高速道路の重要な収益事業。サービス向上と多機能化で集客力を高めるべく、新規のSA開設とリニューアルを行っていく。横川SAのリニューアルは、東日本管内のSAリニューアルの先駆けとなる」と述べた。

 1日所長の2人はテープカット後にトークショーで、ドライブの思い出や釜めしへの思い入れを語った。50人分という巨大釜めしも登場し、多いに盛り上がった。

テープカットの様子トークショーの様子。2人が着ているのは、かつて横川駅で釜めしを売る人々が着た衣装

(編集部:田中真一郎)
2009年 3月 27日