首都高、神奈川1号横羽線大師出入口(横浜方面)が開通 産業道路の交通と環境改善。2010年度にはJCTも開通予定 |
首都高速道路は3月29日、同日15時に開通する神奈川1号横羽線大師出入口(横浜方面)の開通式を、大師出入口にて開催した。
今回開通する大師出入口は、神奈川1号横羽線の横浜方面への入口、および横浜方面からの出口で、国道409号線に直結する。また、2010年度には殿町出入口から川崎市中央部に向かって建設されている川崎縦貫線(神奈川6号川崎線)と神奈川1号横羽線とを接続する大師JCT(ジャンクション)として全面開通する予定だ。
開通直前の大師出入口の模様。構造や施設については関連記事を参照していただきたい |
国道409号線に設けられた大師出入口前の交差点 | JCT内の換気塔に大きな幕を設置し、開通をアピール | 開通式は、2010年度の大師JCT開通時に供用されるトンネルで開催 |
開通式では、首都高速道路代表取締役会長の長谷川康司氏が登壇し、大師出入口の開通によって横浜方向から川崎市中心部のアクセス改善や、浅田出入口に集中していた交通が分散されることによる渋滞緩和と環境改善が期待できることを説明。加えて、高速5号池袋線と高速川口線を結ぶ中央環状王子線が開通した際に、周辺一般道路の交通事故が全体で10%程度、生活道路や裏道では20~30%減少したという例を挙げ、国道409号と交差する産業道路(神奈川県道6号東京大師横浜線)付近の交通事故の減少も期待できると説明した。
また、「川崎市は、多様な機能が臨海部から多摩地区などの内陸部に向けて発展していく町」とした上で、「市内には、東京と横浜方面を横に結ぶ道路は多いが、臨海部と多摩地区を縦に結ぶ道路は府中街道のみに頼っているのが現状。臨海部と多摩地区を縦に結ぶ川崎縦貫線は、市内の物流や人流の効率化に繋がり、経済活動を活発化する重要な構想だと思う」と、川崎縦貫線の整備の重要性を訴えた。
加えて、ETC休日特別割引についても触れ、「特に3月20日より東京湾アクアライン休日が1000円化されたことで、川崎地区と千葉方面の交通が盛んになり、大きな経済効果を生み出すと思う」とコメントした。
開通式には、川崎市長の阿部孝夫氏も登壇した。阿部市長は、大師出入口の開通および2010年度の大師JCTの開通予定に加えて、2010年10月に予定している羽田空港(東京国際空港)の再拡張と国際化、2009年4月から開始する東京・横浜・川崎の入港料の一元化といった、海運での東京都および横浜市との連携事業を挙げ、「川崎は陸海空すべてが揃う交通の要所となる」と説明。「これらの交通インフラの整備が進むことで、都市機能の強化が図られ、首都圏の国際競争力も大きく向上すると思う」と、川崎市の強みと道路を初めとした川崎市内の交通整備の重要性を示した。
首都高速道路株式会社代表取締役会長の長谷川康司氏 | 川崎市長の阿部孝夫氏 | 開通式の後に、大師出入口で鋏入れ、くす玉開披、通り初めが行われた |
(編集部:)
2009年 3月 30日