クライスラー破産、フィアットとの提携で存続 |
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米クライスラー(Chrysler LLC)は4月30日(現地時間)、連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。同法は日本の民事再生法に当たるもの。同社はこれまで、経営再建を目指して債務を削減する交渉を続けてきたが、不調に終わり、破産となった。いわゆる「ビッグ3」に属する自動車メーカーの経営破たんは、これが初めて。
同時に、伊フィアットとの提携が基本合意に達したことも発表した。フィアットと新会社を設立し、クライスラー、ダッジ、ジープ、モパーパーツの各ブランドの存続を図る。
クライスラーの筆頭株主である投資ファンド、サーベラス・キャピタル・マネジメントは株式を放棄。フィアットは新会社の株式の35%を取得する。フィアットは小型車、中型車の技術や海外流通網を提供し、クライスラーの米国内の流通網をフィアットが利用する。このほか、UAW(全米自動車労組)が55%、米国財務省が8%、カナダ政府が2%の株式を取得する。
破たん処理に伴い、5月4日からクライスラーのほぼすべての工場は操業を停止する。この間、米政府はつなぎ融資や部品サプライヤーへのサポートを行う。また、ゼネラル・モータースの金融会社であるGMACが、クライスラーのディーラーや顧客へのローンを提供する。
クライスラーのナーデリ会長は新会社の発足後に辞職する。
(編集部:編集部:田中真一郎)
2009年 5月 1日