フェラーリ、「フェラーリ・フェスティバル・ジャパン2009」開催
565台の新旧フェラーリが富士スピードウェイを走行し、「カリフォルニア」を日本初公開

2009年5月9日、10日開催
富士スピードウェイ



 フェラーリ・ジャパンは5月9日、10日に「フェラーリ・フェスティバル・ジャパン2009」を富士スピードウェイで開催、V8エンジンを搭載したコンバーチブルモデル「カリフォルニア」、599のサーキット走行専用モデル「599XX」、599のチューンドバージョン「599 HGTE」を日本初公開した。

 フェラーリ・フェスティバルはフェラーリオーナーのためのサーキット走行イベントで、9日はフェラーリのオーナーズクラブ「フェラーリ・クラブ・オブ・ジャパン」会員のみのクローズドイベント、10日はそれ以外のフェラーリオーナーも参加できる日となっている。また10日はフェラーリオーナーでなくても、グランドスタンドからフェスティバルを観覧できる。

 快晴となった10日、コースでは「フェラーリトロフィー」と銘打ったフェラーリによるエキジビジョンレースをメインに、スポーツ走行や同伴者の同乗が可能なファミリー走行などが行われ、565台にのぼるフェラーリが独特のエグゾーストノートを響かせて、存分に走行を楽しんだ。

フェラーリ・フェスティバル・ジャパン2009は快晴に恵まれた
コース上、メインスタンド前で行われたセレモニーではF1、FXXのほかクラシックフェラーリなどを展示。マッティアッチプレジデント兼CEOが参加者と記念撮影した
マルコ・マッティアッチプレジデント兼CEOフェラーリグッズやタイヤのショップが開かれた
フェラーリトロフィーはJAF非公認のエキシビジョンレースだが、白熱した戦いが繰り広げられた

 また個人が所有するフェラーリのF1マシン「F2003-GA」や、サーキット走行専用車両「FXX」のデモ走行も行われた。FXXは7台が来場したが、うち2台のオーナーは日本人。F1とFXXのオーナーには、ほかのフェラーリ/オーナーとは別に、専用のラウンジが設けられていた。

 ピットの一角にはフェラーリによるクラシック・フェラーリのメンテナンス・認定プログラムである「フェラーリ・クラシケ」のコーナーが設けられ、クラシック・フェラーリの展示と、デモ走行が行われた。

 今回のフェラーリ・フェスティバル・ジャパンは、フェラーリの国内法人であるフェラーリ・ジャパンが創設されてから初のフェスティバルとなる。同社のマルコ・マッティアッチプレジデント兼CEOが会場で記者会見を行い、「フェラーリフェスティバルは、フェラーリとお客様を統合する重要なイベント」とフェスティバルの重要性を述べた。

 マッティアッチ氏は若干38歳ながらアメリカ支社副社長を務め、フェラーリ・アジアパシフィックを立ち上げた経歴を持つ。現在はフェラーリ・アジアパシフィックとフェラーリ・ジャパンのプレジデント兼CEOと、フェラーリ中国のCEOを兼任している。「フェラーリは日本で最高のラグジュアリーブランド。日本の顧客が世界で一番ソフィスティケートされていて、フェラーリの知識を持っている。日本でもサービス部門の拡充とパワーアップを図る」と述べ、名古屋に引き続き6月には大阪のサービス拠点を改善することを明らかにした。

7台が出場したサーキット走行専用車「FXX」。FXXを一目見ようという人垣でピットから出られないという一幕もあったほどの人気者
フェラーリのF1マシン「F2003-GA」。甲高いV10エンジンの音を響かせて周回を重ねた。このほかF2002とF399が展示された。F2003-GAとF2002は個人所有の車両

 会場では同社の現行ラインアップをすべて展示したが、なかでもいよいよ日本でのデリバリーが始まるV8フェラーリ「カリフォルニア」が中心に飾られ、注目を集めていた。すでに1年分のバックオーダーを抱えているという。

 また、3月のジュネーブモーターショーで発表されたばかりの「599 HGTE(Handling Gran Turismo Evoluzione)パッケージ」装着車を展示。FRレイアウトを採る612スカリエッティやカリフォルニアよりもスポーティーな599の性格を強調するためのオプションパッケージで、599の足まわりを固め、車高を下げる。このほかにも2ペダルMTやエンジンのソフトウエア変更によるレスポンス向上が施されるほか、エグゾースト・サイレンサー、ホイール、インテリアなどが変更されている。日本でのオプションパッケージ価格は269万9000円で、発売時期は未定。

フェラーリの現行ラインナップをパドックに展示。なかでも注目を浴びていたのが日本初公開のカリフォルニア。リトラクタブルハードトップ、パドルシフトのみの7速デュアルクラッチトランスミッションなどに注目が集まっていた
599 HGTEパッケージ。サイレンサー、ホイール、シートなどが専用のものになる
シートにはHGTEの文字が刺しゅうされるこちらはノーマルの599612スカリエッティ
左からF430スクーデリア、F430、同スパイダー
フェラーリ・クラシケのコーナー。275GTB/2、330GTCからデイトナ、512BBなど、クラシックフェラーリが並ぶ

(編集部:編集部:田中真一郎)
2009年 5月 11日