横浜で「エコカーワールド2009」開幕
約90台のエコカーが展示、試乗も可能

2009年6月6日~7日
横浜 赤レンガ倉庫広場
入場無料



 横浜市の赤レンガ倉庫広場で6月6日、「エコカーワールド2009」が開幕した。会期は6月7日まで。開場時間は10時~16時。入場は無料。

 環境省と環境再生保全機構、横浜市が主催するエコカーの展示イベントで、バイクからトラックまで、約90台のエコカーが展示されているほか、何車種かには試乗もできる。またエコドライブシミュレーターや床発電システム、オリジナルエコバッグのデザインなどエコ関連のコーナーも設けられている。

 6日は斉藤鉄夫環境大臣と中田宏横浜市長、環境再生保全機構の湊亮策理事長が来場、雨の中で開会式に出席した。斉藤大臣は「厳しい経済状況を打ち破るのは環境技術しかない」と、エコカーの経済効果を訴え、中田市長は「横浜市ではCO2排出量を2025年までに30%、2050年までに50%削減することを目指している。今年は電気自動車が市販されることになった。横浜市は今年度、充電スタンドを100カ所設置する」と同市の取り組みを具体的にアピールした。

エコカーワールドの会場は「低排出ガス車」「天然ガス車」「LPガス車」「EV」のテーマごとに展示区域が分かれている。エコカーワールドの隣は開国博Y150の会場
会場周辺を5分ほど走行できるエコカー試乗。車種によって自分で運転できるものと、同乗になるものがある。一番人気はi-MiEVとのことエコドライブシミュレータに乗ることもできる
桜木町駅と会場を結ぶ無料シャトルバスもエコカー。燃料電池バス、非接触給電ハイブリッドバス、LPGバスの3車種が走る
LPガス車で一番注目を集めていたのがランサー・エボリューション。通常はLPガス、高負荷時にガソリンに自動的に切り替えるガスハイブリッドシステムを持つ。インプレッサ版は試乗車がある
低排出ガス車コーナーにはまだ発売されていないマツダ・アクセラが。置いてあるだけで乗ったり動かしたりはできないので、i-stopシステムによるアイドリングストップを試すこともできない
水素ローターリーエンジンを積むプレマシーハイドロジェンREハイブリッドはEVコーナーにある(水素ローターリーエンジンは発電するだけで、タイヤを回すのはモーターだから)。ロータリーエンジンの模型は回してローターの動きを確かめることができる
EVコーナーでも一番人気のi-MiEVi-MiEVのとなりにあったプラグイン・ハイブリッド・プリウスプラグイン・ステラ
ハセテックの急速充電器。ガソリンスタンドの給油器のようなインターフェイス
EVコーナーにはi-MiEVのような2次電池とモーターの単純な電気自動車だけでなく、ハイブリッドカーや燃料電池車もある。これはメルセデス・ベンツ Aクラスをベースとした燃料電池車F-Cell。DHLジャパンが都内の集配車として試験運行しているこちらは神奈川都市交通がハイヤーとして運行しているエクストレイルFCVGMの燃料電池車シボレー・エクイノックス
トヨタのFCHV-adv横浜市も公用車としてエクストレイルの“ねんりょうでんち車”を使っているこれは移動式の水素製造設備を搭載したトラック
デュアリスを改造した電気自動車だが、車体下部のバッテリーをカセット式として交換可能にしている。普段はプラグから充電して使用するが、バッテリーが劣化したり、充電する時間的余裕がなったりするときは、1分半でバッテリーを丸ごと交換できる。ただしバッテリーは250kgもあるので、専用の交換設備が可能
電気デュアリスを出展したベタープレイス・ジャパンは、会場の外、横浜人形の家の脇にある敷地でもバッテリー交換型EVのデモを行っている。バッテリー交換型電気自動車なら、バッテリーは貸し出し式にしてユーザーの経済的負担を下げ、メンテナンスの手間を省くこともできる
横浜市営バスのハイブリッドバス慶應義塾大学電気自動車研究室の高性能電気自動車エリーカ水素未来塾の燃料電池アシスト自転車と燃料電池レーサー
天然ガスとガソリンの両方を使えるボルボV70LPGといえばタクシーなどでおなじみだが、最近はインジェクションでガスを噴射することで性能を改善した先進型LPガス車が登場している。先進型LPガス車の嚆矢となったのがこのボルボV70LPガスバイク
こちらも先進型LPガス車のヒュンダイ・グレンジャーLGガス車コーナーには多様な車種が並ぶDME車。DMEとは「ジメチルエーテル」のこと。LPガスや軽油の代替や、燃料電池の水素キャリヤーとしても使え、クリーンでパワフル。また石油だけでなく、天然ガスや石炭、バイオマスなどからも作れるので、安定供給しやすい
ホンダの燃料電池スタックとモーターインサイトのパワートレーンエコタイヤの展示も
横浜市が9月から開催する「E1グランプリ」は、Webサイトに燃費を入力して競うエコレース。横浜在住または勤務ならだれでも参加できる
斉藤鉄夫環境大臣中田宏横浜市長テープカット

(編集部:編集部:田中真一郎)
2009年 6月 7日