アウディ、“ザ・オープン・ビューティー”「A5カブリオレ」発売 美しさと実用性を兼ね備えたオープン4シーター |
アウディ ジャパンは「A5 カブリオレ」を8月25日に発売する。価格は784万円。
2ドアクーペ「A5」のハードトップをソフトトップとしたもの。しっかしりた幌と実用的なトランクルームを備えた機能的なオープンカーという位置づけだが、さらに、近年のアウディのデザイン文法どおり、スポーティーかつエレガントなスタイルを兼ね備える。
LEDのウィングライト。下部のフォグランプの内側にあるドームは、オプションのアダプティブ・クルーズコントロール用のレーダー | 左右1本ずつの2本出しエグゾーストパイプ | |
専用の15本スポーク18インチホイール | ターンシグナルランプはドアミラー内蔵。ドアミラーはランプを境に上下で塗り分けている | リアシートヘッドレスト後方にポップアップ式のロールバーを備える |
A5 カブリオレに乗るアウディ ジャパンのドミニク・ベッシュ社長。シルバーに塗られたフロントウインドーのフレームと、ドア上端からリアをぐるっと回るオープニングラインを縁取るクロームが、カブリオレらしさを強調している |
同社がリトラクタブルハードトップではなく、ソフトトップを選んだ理由は3つ。1つ目はスタイリングで、ハードトップでは折りたたみの都合上、理想的なルーフラインが作れないと言う。2つ目はハードトップよりも軽量であること。これにより車の重心を下げ、運動性能をよくできる。
3つ目は小さくたたんで収納できること。この種の車はトランクの一部にトップを格納するため、トランク容量が犠牲になりがちだが、A5 カブリオレではクローズド時(幌展開時)に380L、オープン時(幌格納時)でも320Lの容量を確保している。さらにリアシートは4:6の分割可倒式トランクスルー機能を備えており、長尺物の運搬に対応できる。
ソフトトップには厚さ約1.4mm、重さ1260g/m2のクロスを使用。さらにトップに厚さ12~15mmのポリウレタンフォームを挟み込むことで、耐候性はもとより遮音性を持たせている。トップの開閉機構は電動で、車速50km/h以下で動作する。開閉に要する時間は開くのが15秒、閉じるのが17秒。ソフトトップの色はレッド、ブルー、ブラウン、ブラックの4色が用意され、8つのボディーカラーと組み合わせることができる。
横転時の安全性確保のために、リアシート背後にポップアップ式のロールバーを備える。ロールバーは横転から0.25秒以内に動作する。シートには赤外線反射ミラノレザーを新たに採用し、炎天時での快適性を高めている。
デザインなどの理由でソフトトップを採用 | 厚手のクロスとインナーフォームで居住性を改善 | ロールオーバーバーを備える |
ソフトトップのクローズ | ||
クローズ時の車内。天井にはルームランプも備わる | リアウインドーは当然のごとく熱線入りガラス | |
クローズド時のトランクルーム | オープン時のトランクルーム。上部のスペースに幌が入る。写真ではシートを倒してトランクスルーにしてある | トランクルーム手前のレバーでシートが倒れる |
パワートレーンはA5とほぼ共通だが、用意されるパワーユニットは3.2リッターのV型6気筒DOHC直噴ガソリンエンジンのみ。最高出力は195kw(265PS)/6500rpm、最大トルクは330Nm(33.7kgm)/3000-5000rpm。10・15モード燃費は9.5km/L。
エンジンはフロントオーバーハングに縦置きにされ、7速デュアルクラッチAT「Sトロニック」とトルセンデフを介して4輪を駆動する。前後駆動力配分は通常は4:6で、状況により2:8~6:4の範囲で変化する。
なお現在は申請中だが、発売までには2010年度燃費基準をクリアし、エコカーへの買い替え補助の対象となる見込み。
A5カブリオレ | A5 3.2 FSI quattro | |
全長[mm] | 4625 | |
全幅[mm] | 1855 | |
全高[mm] | 1385 | 1375 |
ホイールベース[mm] | 2750 | |
車両重量[kg] | 1930 | 1670 |
トランク容量[L] | 320~380 | 455 |
(編集部:田中真一郎)
2009年 7月 13日