「第10回モービル・エレクトロニクス・ショー2009」リポート
最新のオーディオ機器と見た目にもこだわったインストールが見どころ

BEWITHなど有名メーカーのデモカーの試聴も行われた

2009年7月25日、26日開催



 カーAVの祭典「モービル・エレクトロニクス・ショー 2009」が7月25日、26日に東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催された。

 第10回目となる今回は、屋内エリアで、展示されたデモカーを実際に試聴できるサウンドリスナーホールと、屋外エリアで、ド派手なサウンドとインストールされたデモカーを見て聞けるエキサイティングエリアの2つのエリアで開催されたので、それぞれの模様をお届けする。

室内のサウンドリスナーホール(左)と、屋外のエキサイティングエリア(右)
マッキントッシュやBOSEなど純正採用されたシステムの試聴ができるコーナーも設けられていた

サウンドリスナーホール
 サウンドリスナーホールでは、雑誌などでも有名なショップのデモカーがずらりと並び、それらを試聴するために多くの来場者が行列を作っていた。また、メーカーによる新製品の発表やデモンストレーションも行われており、最新のハイレベルなサウンドを満喫することができた。


オーディオテクニカのブースでは、同社の制振材「AquieT(アクワイエ)」と他社の制振材を使って左右それぞれのドアをデッドニングしたフィットを展示。左右交互に音が鳴り、その違いが体感できたドアの内張りが一部クリアになっていて中の制振材が見える。その差は制振材に使っているブチルゴムの違いによるもので、他社が再生ブチルを使っているのに対しアクワイエはヴァージンブチルを使っているのだと言う
制振材「AquieT(アクワイエ)」。左の丸いのがアウターパネル用で、右がインナーパネル用新製品の制振材。従来同様ヴァージンブチルゴムを使うが、ブチルの厚みを減らした低価格モデル
パイオニアのセミナーで使用されたデモカーを製作したクァンタム(茨城県)もデモカーを展示。BMWはパイオニアのハイエンドブランドであるカロッツェリアXでシステムを統一。そのサウンドは一度聞くと車から降りたくなくなるほど
同じくクァンタムのシロッコには、ダイヤトーンのデジタルプロセスセンターDA-PX1(80万円)を搭載。話題の製品ということもあり、常に試聴希望者の行列が絶えなかった
スピーカーはダイヤトーンのDS-SA1。左右セットで50万円ミラーはBEWITHのMM-1。ミラー型のメディアプレーヤーだ
サウンドウェーブ(茨城県)のオデッセイは、メインユニットにパイオニアのオーディオマスターユニットAXM-P01を使用。表示は純正カーナビモニターを使っている
フロントのスピーカーとアンプ、プロセッサーはパイオニア、サブウーファーとキャパシターはロックフォードを使用同じくサウンドウェーブのストリーム
メインユニットはアルパインのIVA-D310JフロントスピーカーはJL AUDIOで3Wayスピーカーをマルチアンプで鳴らすアンプとサブウーファーはロックフォード。見た目は派手だが音はしっかりとまとまっている
中古パーツやオリジナルパーツも多数取り揃え、DIY派ユーザーにも強い見方のK2パフォーマンスプロダクト(東京都)のデモカーは、ダッシュボードを大きく作り変え、運転席・助手席前にモニターをインストール。後席部にはサブウーファー、リアゲートをあけるとアンプが組み込まれるなど、見た目にもこだわったヴォクシーだ
フィールドコンシェルジュは新型プリウスのデモカーを展示。バッテリーに余裕がある分オーディオには有利そうだが、ノイズが発生するのと、あまり電気を使うシステムだと燃費が悪化するのが問題だとか。そこでフルデジタルのソニックデザインDigicore808をメインユニットに使用
ラゲッジのサブウーファーを脱着可能にし、スペアタイヤも生かすなど、実用性を犠牲にしないインストールにも注目

エキサイティングエリア
 一方屋外に設けられたエキサイティングエリアでは、巨大なサブウーファーを何本も搭載し、迫力の重低音を出している車から、痛車にチューニングカーまで、音だけでなく、見た目もド派手なマシンが並び、それぞれ個性を存分に主張していた。さらに日本音圧商会による音圧測定競技「日音競 P1-GPファイナル★音圧神決定バトルin MES2009」も開催されていた。

痛車仕様のエスティマとシビック。エスティマはダッシュボードがすべてFRPで作り変えられ、セカンドシート部には立体的なボックスでスピーカーやモニターがインストールされる。まるで宇宙船のようだ
マジョーラでオールペイントされたZ。ラゲッジ、インパネともにFRPで作りこまれ、追加メーターなどもきれいにインストールされていた
RE雨宮のエアロをまとったRX-7は、インパネも黄色と黒でコーディネイト。サブウーファーやアンプはリアラゲッジにインストールしていた
ケーブルメーカーのAURIXのデモカー、メルセデス・ベンツSL R129。シートの後ろにはロックフォードの巨大なサブウーファーが2発。トランクフードの裏には同社の制振材が張られていた
千葉にあるB-Worxのハイエース。メインユニットにはパイオニアのサイバーナビ、スピーカーとアンプにはJL AUDIOを選び、セカンドシート足元に巨大なスピーカーボックスを配置
ローダウンにフレアパターンで見た目も派手なプリウス。インテリアもピンクのラメでド派手に仕上げ、センターコンソールにiPhoneをきれいにインストール
スピーカーとモニターの数が目を引いていたキャデラックエスカレード。FRPを駆使した有機的な造形がおもしろい
音圧競技用のオデッセイ。キッカーのサブウーファーを8本搭載。会場中にその低音が響き渡っていた
こちらのオデッセイは、リアラゲッジに巨大なモニターを装備。それだけでなく、後席部にはロックフォードのサブウーファーを6本搭載する

(瀬戸 学)
2009年 7月 28日