BMW、2009年でF1から撤退

2009年7月29日(現地時間)発表



ミュンヘンのBMW本社でのF1撤退発表会見。左からノルベルト・ライトホーファー会長、マキシミリアン・シェーベール コーポレート・アフェアーズ本部長、クラウス・ドレーガー開発担当取締役、マリオ・タイセン モータースポーツ・マネージングディレクター

 独BMW AGは7月29日(現地時間)、2009年シーズンをもってF1から撤退すると発表した。F1以外のモータースポーツ活動(WTCC、ALMS、フォーミュラBMW)は継続する。F1開発のリソースは、新たなドライブ技術の開発と、持続性(環境適合)分野のプロジェクトに振り向けられる。

 同社会長のノルベルト・ライトホーファー博士はニュースリリースにおいて「もちろんこれは私たちにとって困難な決定だった。しかし、企業戦略再編の観点から、やらなければいけないことだ」と述べている。

 F1の主催者であるFIA(国際自動車連盟)はBMWの撤退に際し、「BMWのF1撤退発表は遺憾だが、驚きはない。モータースポーツが世界的な経済危機を無視できないのは明白で、FIAは参戦コスト削減を講じてきた」とし、コスト削減への反対がなければ、BMWの撤退は避けられただろうと主張している。

 BMWは1982年~1987年にブラバムに、2000年~2005年はウイリアムズにエンジンを提供することでF1に参戦。2005年にはザウバーを買収してシャシー開発に乗り出し、2008年カナダGPでBMWザウバーチームとして初優勝。しかし2009年は最高位7位、コンストラクターズ・ランキングは10チーム中8位と低迷している。

(編集部:田中真一郎)
2009年 7月 29日