「第49回全日本模型ホビーショー」リポート
フェラーリの模型が多数出展

幕張メッセの9、10ホールで開催される「第49回全日本模型ホビーショー」

2009年10月8日、9日(業者招待日)
2009年10月10日、11日(一般公開日)
幕張メッセ
入場料:1000円(中学生以下無料、Web割引クーポンあり)



 最新の模型やラジコンの大規模展示会「全日本模型ホビーショー」が、10月10日、11日(8日、9日は業者招待日)に幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬2-1)の9、10ホールにおいて開催される。入場料は1000円(中学生以下無料)だが、全日本模型ホビーショーのWebサイトに割引クーポンが用意されている。Car Watchでは、車関連の展示を中心にその模様をお届けする。

 なお、10月10日は幕張メッセの1~8ホールで、IT・エレクトロニクス総合展の「CEATEC JAPAN」も開催中のため、10月10日にCEATECとあわせて見て回ることをお勧めする。

模型関連
 模型関連の新製品展示で目立ったのは、フェラーリのF1マシンが数多く出展されていたことだ。いずれもF1模型の標準的なスケールとなっている1/20モデルで、タミヤからは、今シーズンモデルの「フェラーリF60」、ハセガワからは「フェラーリ312T」、フジミ模型からは「フェラーリF187/88C」が出展されていた。痛車シリーズが人気の青島文化教材は1/24「魔法少女リリカルなのはStrikerS フェイト・T・ハラオウンRE雨宮 RX-7 FD3S feat ART FACTORY GRAPHICS」が展示され、これはチューニングメーカーとして著名なRE雨宮の手によって実車も作られる。今年の静岡ホビーショーには、痛車の実車展示を行った青島だが、全日本模型ホビーショーでは1/24の「メルセデスベンツ SL 63 AMG」がお勧めとのこと。そのほか多数のVIPカーシリーズなどが展示されていた。

タミヤ1/20 フェラーリF60。今シーズンのF1マシンが12月に発売される。通常模型の設計には時間がかかるため、シーズン中に模型が発売されることは珍しい。2009年シーズンのF1マシンの特徴である、ワイドなフロントウイング、幅の狭いリアウイング、そしれレギュレーション解釈から話題となったリアディフューザーもきっちり再現。現代のF1マシンを理解するには模型を組んでみるのが一番なので、模型作りにチャレンジしてみてほしい
タミヤ1/12 マルティーニ ブラバムBT44B 1975(エッチングパーツ付き)。F1デザイナーとして有名なゴードン・マレーが携わった1975年シーズンのマシン。独特のモノコック形状をしている。キットは1/12のため、フォードDFVエンジンも細部まで再現されており、自分で作り込むベースとしても楽しめる。以前発売されていたものに、エッチングパーツやカルトグラフ製デカールが付いて再登場となった。11月21日発売、9660円
ハセガワ1/20 フェラーリ312T“モナコGPウィナー”。ハセガワは昨年のホビーショーで312T2を発表したが、今年は312Tを発表。フェラーリのF1マシンと言えば、この背の高いインダクションポッドと水平対向12気筒エンジンを載せた312Tを思い浮かべる人も多いだろう。12号車は、1975年シーズンにこの312Tを駆りチャンピオンとなったニキ・ラウダのマシン。クレイ・レガッツオーニの11号車のデカールも付属する。11月中旬発売、3990円。別途エッチングパーツも発売予定
フジミ1/20 フェラーリF187/88C。1988年シーズンのF1マシン。この年はマクラーレンが圧倒的に強く、アイルトン・セナとアラン・プロストによって16戦中15勝したことで知られている。そのマクラーレンに唯一土を付けたのが、F187/88Cをドライブし、イタリアGPを優勝したゲルハルト・ベルガーだった。11月発売予定、4725円。別途カルトグラフ製のデカールと、エッチングパーツを発売予定フジミ1/24 500アバルト。新金型の500アバルト。専用ホイールなどが付属する。10月発売予定、3360円
フジミ1/24 ディノ206 DX エッチングパーツ付き。既発売のディノ206に、新たにエッチングパーツを付属したモデル。10月発売予定、4200円フジミ1/24 日産キューブ(Z12)。モック段階の新型キューブを展示。12月発売予定、2730円フジミ1/24 Honda オデッセイ アブソルート。フジミは試作状態の4代目オデッセイを展示。フロントバンパー部などが別パーツとなっているようで、バリエーション展開が予定されているのかもしれない。11月発売予定、2730円
青島1/24 メルセデスベンツ SL63 AMG。SLクラスのAMG仕様を模型化。オープン状態とクローズ状態を選択可能になっており、エンジンも再現。10月発売予定。3990円青島1/24 メルセデスベンツ SL63 AMG Option Wheel。左のモデルに、オプションホイールとしてブラバスのものをセットにした。10月発売予定。3990円青島1/24 魔法少女リリカルなのはStrikerS フェイト・T・ハラオウンRE雨宮 RX-7 FD3S feat ART FACTORY GRAPHICS。実車もRE雨宮によって制作されるコラボレーション痛車。正直デカールをキレイに貼るのはなかなか難しそうだ。デカールのデザインは変更の可能性もある。10月発売、3780円
青島の1/24痛車シリーズ。カーモデルとして1つのジャンルを確立した感のある痛車シリーズ。1/32のけいおん!痛トラックも展示されていた青島1/24 ナイトライダー ナイト2000 K.I.T.T. シーズンIV。すでにナイト2000のモデルは発売されていたが、シーズンIVの後期型仕様も発売される。パネルなしフロントバンパーなどが異なる。10月発売、3360円。1/24のナイト2000に取り付け可能な、LED フロントスキャナーセット。ナイト2000らしさを演出するのに欠かせないアイテム。10月発売、2100円
タミヤ1/12 Honda RC166 GPレーサー。車ではないが、注目の製品として紹介しておく。実車は空冷並列6気筒250ccのエンジンを搭載し、1966年の世界ロードレースGP250ccを制覇したマシン。当時のホンダの技術の粋を極めたマシンと言える。タミヤはこのRC166を模型化し、オプションパーツとして、ステンレス製のスポークホイール、ステンレス削り出しのフロントフォーク、ステンレス削り出しのリベット、ステンレス削り出しのローラーとエッチング製のリンクで構成されるチェーンなどを用意。かつてのプロターを超える超精密模型の組み立てを楽しめる。すべて12月発売

RCカー
 実際に走らせて楽しむことのできる、RC(ラジオコントロール)カーも数々の製品が展示されていた。車関連で注目したいのは、タミヤの1/10電動RCカーの「フェラーリF60」。1/20の模型と同じく今シーズンモデルのマシンを走らせて楽しめるというわけだ。そのほかタミヤは、初音ミクで話題となった、GT300マシンのBMW Z4を展示。4WDのTT-01 TYPE-Eシャシーを用いたもので、誰でも手軽にRCカーを楽しむことができるだろう。

 膨大な車種ラインアップをそろえる京商のミニッツは、新シャシーとなるMR-03を展示していた。このMR-03シャシーは、従来のシャシーより低重心化を図り、フロントサスペンションはストローク量に応じてキャンバーが変化するVCS(バリアブルキャンバーシステム)を搭載している。ジャイロユニットも搭載可能で、ジャイロを搭載すれば車体の左右のふらつき防止をサポートしてくれる。これまで発売されたボディーに対応するため、ミニッツの標準シャシーとなっていくだろう。

タミヤ1/10 フェラーリF60。リア2輪駆動のRCカー。F104シャシーのF1カーで、シャシー素材にはFRPが使われている。今シーズンのF1マシンを走らせて楽しむことができるのはうれしい。12月発売
走行時に回転することのない、フロントホイールカバーも再現されているF104シャシー用のオプションパーツ。アルミパーツなどで、剛性を高めステアリング操作のレスポンスを向上させることができるフェラーリ専用色のブライトマイカレッドも発売される。フェラーリの赤は写真によって異なって見えることが多く、この色を使えばバッチリ決まる
フェラーリF60に付属するステッカー。ヘルメットのステッカーは、キミ・ライコネンとフェリペ・マッサのものが用意されているオプションパーツを組み込んだF104シャシー。ダブルデッキもカーボンのものに変更されていた
タミヤ1/10 初音ミクStudie GLAD BMW Z4(TT-01 TYPE-E)。シャフトドライブ4WDのTT-01 TYPE-Eを採用し、誰もが扱いやすいRCカー。2009年の開幕戦の仕様を再現しており、高輝度LEDでのライト点灯も楽しめる。10月31日発売、1万7640円。送信機や受信機、バッテリーなどがセットになった完成モデルのXB仕様もあり、そちらは11月21日発売、3万240円TT-01 TYPE-Eシャシー。ただし、これはオプションパーツでチューニングしたサンプル展示
タミヤ1/10 BMW M3 GT2 2009(TT-01 TYPE-E)。アメリカン・ル・マンシリーズ参戦車。こちらも高輝度LEDによるライト点灯が可能となっている。12月発売、1万4490円タミヤ1/10 XB三菱レーシングランサー。2009年のダカールラリーに参戦したレーシングランサーのRCカー。XBシリーズのため、送信機や受信機がセットされすぐに遊べる。10月31日発売、3万6540円タミヤ1/10 XBアバルト 500 アセット コルセ(M-05)。FFのM-05シャシーを採用するアバルト 500。XBモデルは11月21日発売、2万6040円だが、組み立てモデルもあり、そちらは10月24日発売、1万4490円
タミヤ1/10 ランチア デルタ インテグラーレ(DF-03a)。オフロード走行も可能なDF-03aシャシーを用いるRCカー。シャフトドライブの4WD機構を持つ。11月21日発売、2万2890円タミヤ1/10 COROLLA Axio apr GT(TA05 ver.II)。2009年のSUPER GT300クラスの参戦車がRCカーに。初音ミク号と走らせて楽しむのもありだろう。シャシーは等長ベルトドライブ4WDのTA05 ver.II。12月発売タミヤ1/10 TRF416Xシャーシキット。タミヤの最高峰シャシー。TRFはTamiya Racing Factoryの略で、世界で戦うタミヤのファクトリーチーム仕様となる。12月発売、8万3790円
TRF416Xの各部アップ。タミヤのノウハウが注ぎ込まれたマシンだ
ヨコモで試作展示されていたフォーミュラ・ニッポンのFN09。2010年の発売を目指すと言う同じく、ヨコモのD-MAX。ドリフト走行に向いたシャシーで、参考出品ヨコモはD1マシンをスポンサードしており、RCモデルとして多数のD1マシンがラインアップされている
青島は、1/10ナイト2000のRCカー用ボディーを展示。タミヤの1/10ツーリングカーシャシーに取り付け可能と言う。12月発売、5040円フロントスキャナーやホイールもオプションで用意される。スキャナーは2520円、ホイールは1890円
京商のミニッツの新シャシーとなるMR-03。2.4GHzのシステムに特化することで、低重心化が図られているミニッツの新製品群。SUPER GTのGT-Rなどが並ぶこちらは参考出品。マツダの787Bなどは高い人気となりそうだ

(編集部:谷川 潔)
2009年 10月 9日